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マレーシア 今日考えた事&思った事

白鵬翔 06年NEWS6

 サンスポ 3月
<抜粋> 10日目 こちらも無傷だ!白鵬大関へ前進
白鵬は大関とりへ、スキなしだ。左からおっつけて左上手を取り安美錦をつかまえると、そのまま寄り切った。「10連勝はうれしい。まさかできるとは思わなかった」と笑顔。22日に朝青龍に勝てば、大関昇進条件の目安とされる「直近3場所合計33勝」に到達するが、「どうなるか分からない」と気を引き締めた。   



 スポニチ 3月
<抜粋> 10日目 朝青龍、白鵬22日に全勝対決
春場所の主役を務める朝青龍、白鵬の両雄が全勝対決に駒を進めた。朝青龍は、琴光喜を相手に強烈な左おっつけから後ろに回った時に「一瞬、つり落としを考えたけどね」と言うほどの余裕。左から投げながら豪快に送り倒した。対琴光喜戦20連勝にも涼しい顔だ。白鵬戦についても「お客さんが喜ぶ相撲をとる」と自信を見せた。一方、白鵬は安美錦を危なげなく寄り切った。大関獲りの目安である11勝目もかかる大一番へ向け「楽しみであり緊張もする」と意気込んだ。2人の地元モンゴルでの注目度も破格。議員が朝青龍―白鵬戦をテレビ観戦できるよう、国会の開会時間を変更することも検討している。初場所は12日目に対戦。白鵬が小手投げで勝ったが、その際、朝青龍がが右腕を痛め8連覇を逃すきっかけになった。遺恨も絡むだけに熱い戦いになりそうだ。   



 読売 3月日
<抜粋> 10日目 白鵬に絶対勝つ
事実上の決勝戦とも言うべき大一番の対戦相手は、同じモンゴル出身。だが、「頑張ってるやつが上がって来るだけ」と話す今の朝青龍は国籍をほとんど意識していない。「白鵬はすごいですよ。腰も安定している。先場所は嫌な負け方をしているし、気合を入れてやりたい」と小手投げで投げ捨てられた初場所の雪辱を期すつもりだ。

白鵬は、2場所連続で横綱を破っての11勝なら大関昇進はほぼ確実となる。左上手を取っての盤石の寄りで安美錦を下した後「ここまで言うことはない…かな? 明日は楽しみと緊張が両方という感じです」と言った。場所前の申し合いでは、ほぼ互角な力を見せていた両雄。賜杯の行方は、勝者にグッと近づく。(甲斐 毅彦)   



 中日 3月
<抜粋> 10日目 白鵬、大関昇進目安にM1
既に大関の風格を漂わせた白鵬の取り口だった。左上手に加え、最後は右も差して抱きかかえるように寄り切った。安美錦を難なく退けて無傷の10連勝。横綱朝青龍との全勝対決に臨む。「横綱戦? 緊張というよりは、(結果が)どうなるかですね」。朝青龍戦にツいて聞かれると、白鵬はハァーッと息をついた後、口を開いた。初めて当たった時のように、ガチガチになることはない。上り調子の今の力をぶつける。これで先々場所から3場所で計32勝。残り5番を残して、大関昇進のひとつの目安とされる33勝に「マジック1」とした。横綱との一番を制すれば、大関白鵬がこれ以上ない形で確実となる。 (中谷秀樹)   



 日刊スポーツ 3月
<抜粋> 10日目 白鵬-朝青龍、いよいよ全勝対決
<大相撲春場所>◇10日目◇21日◇大阪府立体育会館
さあ、全勝対決だ。大関とりを目指す関脇白鵬(21=宮城野)が、平幕の安美錦(27)を寄り切りで下し連勝を「10」の大台に乗せた。今日11日目に、同じく全勝の横綱朝青龍(25)との大一番に勝てば、一気に大関昇進へ“当確ムード”が高まる。横綱挑戦の大関栃東(29)は勝ち越しを決めた。平幕の若の里(29)と豪風(26)を含めた3人が2敗でトップを追う。

油断もスキもない。仕切り直しの立ち合い。「何かやってくるんじゃないかと思って」。万全を期して白鵬は、安美錦に左の張り手を見舞う。左からのおっつけで横向きにさせると、左上手を取ってがぶり寄り。最後は土俵を割った相手が転落しないよう、右手で支える余裕も見せた。

「うれしいですね。まさか10連勝できるとは。言うことなし? なし…かな」とポーカーフェースから笑みがこぼれた。10勝中、寄り切りは6度目。北の湖理事長(元横綱)も「正攻法で勝つんだから、力をつけている」と話した。

今日11日目は、いよいよ朝青龍との全勝対決だ。横綱戦の話題になると「ハーッ」と大きく息を吐いた。「楽しみと緊張? 両方だね。どうなるのかな」。勝てば大関昇進の目安とされる3場所合計33勝ノ到達。2場所前が9勝だったことから北の湖理事長は「今場所は12勝は欲しい」と話すが、横綱撃破となれば“昇進当確”ムードは高まる。堺市の西本願寺別院を最有力に、周囲では早くも伝達式の会場選びに入った。

朝青龍も盤石だ。琴光喜の後ろに素早く回り込み、難なく送り倒し。出番前にすれ違った白鵬とは視線すら合わさなかった。「(白鵬は)腰が安定している。先場所は嫌な負け方をしたし、気合を入れてやらないとな」。ニヤリと不敵な笑みを浮かべた。魁皇、栃東に琴欧州-。「出るくい」を打つ楽しみが、1人横綱のモチベーションを支えてきた。角界の頂点目指して突き進む白鵬、その前に高く厚い壁として立ちはだかる朝青龍。モンゴルからやってきた2人が、雌雄を決する。【太田尚樹】  



 中日 3月
<抜粋> 10日目 朝青龍VS白鵬
横綱朝青龍(25)=高砂部屋=は関脇琴光喜を送り倒しで退け、大関昇進を懸ける関脇白鵬(21)=宮城野部屋=も安美錦を寄り切り、ともに10戦全勝とした。2人は11日目に直接対決。綱とりに後がない大関栃東は出島をはたき込み、勝ち越しを決めた。大関同士の一番は琴欧州が、かど番の魁皇を上手投げで下し7勝目、魁皇は2連敗で6敗目を喫し、さらに苦しくなった。

千秋楽はまだ先だが、賜杯を懸けた大一番と言ってもおかしくはない。きょう11日目。朝青龍が同じく全勝の白鵬を迎え撃つ。さすがは横綱。余裕がある。10日目の琴光喜戦を「つり落としも考えたけどね。せっかくの体勢が崩れてもな」と無理はしないが、それでも豪快な送り倒し。対20連勝を飾った。

自然と白鵬戦に話が向けられた。「いい相撲を取りたいね。お客さんが喜んでくれるのが一番じゃないかな」と前置きしてからは、白鵬へのほめ殺しが始まった。「すごいすね。いつも見てるけど、腰が安定してる。場所前から元気だなって思った。いつもだけどね。先場所は嫌な負け方をしてるし、気合を入れていくよ」

モンゴルでは日本以上に注目の1番だ。旭鷲山は「モンゴルのテレビで視聴率記録が生まれると思うよ。議会をやってるけど議員が集まらなくて、別の時間にしようという話もあるんだよ」と説明。北の湖理事長(元横綱北の湖)はこう予想する。「7対3で朝青龍。勝ったら逃げ切り優勝の可能性は十分ある」

初場所は優勝を逃したが、やっぱり朝青龍は強かった。そう知らしめる絶好の一番になる。 (岸本隆) 



 ZAKZAK 3月
<抜粋> 10日目 白鵬、昔も今も熱視線…いよいよ朝青龍と全勝対決  式秀部屋おかみさんが語る
言葉こそ発しないが、目ほど雄弁で、強烈に訴えるものはない。式秀部屋のおかみさんの晴代さんが生涯、忘れられないほどの熱い視線に出合ったのは平成12年冬のことだった。知人の紹介で親方(元小結大潮)に同行し、モンゴルから来日してスカウトされる日を待っている入門希望者を見に行った。場所は大阪の摂津倉庫という会社だった。

「それらしき少年が5、6人はいたでしょうか。好きな子を選べ、と言われましたけど、私たちにはとてもできず、知人に推薦してもらいました。そのとき、選から漏れた少年の中に、私たちをジッと見つめて、お願いだ、オレを選んでくれ、と目で訴えている少年がいたんです。その子、残念なことに体が小さかったんですよ。今でもあの子のことを思うと、申し訳ないことをしたと思い、胸が痛みます」と、晴代さんは話している。

その少年がその後、宮城野部屋に拾われた白鵬だった。今、見事に変身を遂げた白鵬は、あのときのような熱っぽい視線で大関の座と初優勝をにらんでいる。

この日も相撲巧者の安美錦を鎧袖一触。最後は得意の左上手を取り、右も差すと抱きかかえるようにして寄り切った。これで無傷の10連勝。大関昇進の合格ラインまで「2」だ。11日目はいよいよモンゴルの先輩、朝青龍との全勝対決。勝った方が賜杯に大きく近づく今場所きっての黄金カードだ。

「先場所より1日早いよ。ワザとかな。緊張と楽しみの両方だ。どうなるのかな」と、白鵬は小さく首をひねり、ニヤリとした。数奇の運命をたどった白鵬は大きな夢をつかみとることができるのだろうか。 



 デイリースポーツ 3月
<抜粋> 10日目 白鵬vs朝青龍 “全勝直接対決”だ
大相撲春場所10日目(21日・大阪府立体育会館)で、関脇白鵬は安美錦を寄り切り、横綱朝青龍も関脇琴光喜を送り倒し、ともに初日から土つかずの10連勝。11日目の結びの一番で直接対決する。出島をはたき込んだ大関栃東と平幕豪風、若の里が2敗を死守。かど番大関魁皇は大関琴欧州に上手投げで敗れ6敗目を喫した。

2大関を破った安美錦に完勝し、初日から破竹の10連勝。白鵬がいよいよ横綱との直接対決に挑む。勝てば大関と初優勝が大きく近づいてくる。「緊張するのと楽しみなのと両方だね」。ため息をついた後、自分を奮い立たせるようにつぶやいた。

これまでの対戦成績は白鵬の2勝6敗で、昨年は5戦全敗。だが、今年初場所は小手投げで朝青龍から7場所ぶりに白星を奪った。急成長を続ける新星に過去の不利なデータは関係ない。

場所前に二人は胸を合わせている。6日に行った高砂部屋への出げいこでは7番とって白鵬の3勝4敗とほぼ互角。実戦ではないとはいえ「横綱の胸を借りてすごくいいけいこができた」と自信をつけた。

横綱に勝てば先々場所からの3場所合計勝ち星は33になり、大関昇進の目安に届く。だが、自身が目標にしている12勝、そして初優勝まで気を抜くことはない。「これまでの内容に文句はない」と、自信をつけた前へ踏み込む相撲で、21歳の若武者が大きな壁を乗り越える。   



 日刊スポーツ 3月22日
<抜粋> 11日目 朝青龍ため息「万全だったのに」
<大相撲春場所>◇11日目◇22日◇大阪府立体育会館 
横綱朝青龍(25=高砂)が、関脇白鵬に上手出し投げで敗れた。10連勝同士の対戦に敗れ、優勝争いからも1歩後退となった。得意の左四つに組んだが、タイミング良く投げられた。「(左)下手を取って万全だったんだけどね」と言い、深いため息をついた。「もっともっとけいこして、強くなりたいよ」と、悔しがっていた。



 毎日新聞 3月22日
<抜粋> 11日目 白鵬が朝青龍破り11連勝、大関に大きく前進
大相撲春場所11日目は22日、全勝同士の対決は白鵬が、朝青龍の不得手の左四つから上手出し投げに降しただ1人11連勝。大関昇進に大きく歩を進めた。敗れた朝青龍が1敗で続く。栃東は魁皇に寄り切られて3敗となり、場所後の横綱昇進は絶望となった。踏ん張った魁皇は5勝目。琴欧州、千代大海の両大関は勝ち越し。千代大海は9度目のカド番を脱した。

◇白鵬 直近3場所、早くも目安の33勝
白鵬が朝青龍を倒して11勝目を挙げ、場所後の大関昇進に大きく前進した。小結だった昨年九州場所で9勝、関脇だった初場所では優勝争いに最後まで加わるなど安定した力を発揮し13勝。今場所のこの日までの11勝と合わせ三役の直近3場所は早くも昇進の目安となる33勝に並んだ。しかも横綱を2場所連続破っており、優勝戦線の単独首位に立ったのも印象がいい。

九重審判長は11日目の打ち出し後「大関? 横綱(相撲)だよ」と白鵬の取り口に感服した表情。ただ、大関昇進については「相撲は何があるかわからないから発言はできない。もっと大きな目標に向かっていってほしい」と初優勝を果たした上での文句なしの昇進に期待をこめた。

▽北の湖理事長 あと一つ、二つはほしいね。11勝(で確実)といってもあと4回負けたらインパクトが弱いし、印象が悪い。ここまできたら優勝のチャンスもある。そっちのほうを狙ってほしい。今日は堂々と勝っている。 



 サンスポ 3月22日
<抜粋> 11日目 理事長 33勝到達も白鵬昇進に慎重
大相撲春場所11日目の22日、関脇白鵬が横綱朝青龍を倒して初日から11連勝、今場所後の大関昇進に大きく前進した。白鵬は昨年九州場所で9勝、初場所では千秋楽まで優勝を争い13勝をマーク。この日の白星で昇進の目安となる直前3場所合計33勝に到達したが、日本相撲協会の北の湖理事長(元横綱北の湖)は「あとひとつ、ふたつは欲しい。11勝と言っても残り4日間で負けたらイメージが悪くなる」と慎重な姿勢を示した。また、大関栃東は魁皇との大関同士の一番に敗れて3敗となり、今場所後の横綱昇進は絶望となった。理事長は「全勝と3差がついたから(現時点で優勝に)準じているとは言えない。最低でも残り全部勝たないと来場所に(綱獲りが)つながらない」と話した   



 スポニチ 3月22日
<抜粋> 11日目 白鵬全勝キープ
大相撲春場所11日目は22日、大阪府立体育会館で行われ、全勝同士のモンゴル勢対決は、関脇白鵬が横綱朝青龍を右上手出し投げで破って単独トップに立つ11連勝、大関昇進に大きく前進した。初黒星の朝青龍は白鵬戦2連敗。  



 スポニチ 3月22日
<抜粋> 11日目 白鵬、大関昇進目安の33勝-理事長はまだ慎重姿勢
大相撲春場所11日目の22日、関脇白鵬が横綱朝青龍を倒して初日から11連勝、今場所後の大関昇進に大きく前進した。白鵬は昨年九州場所で9勝、初場所では千秋楽まで優勝を争い13勝をマーク。この日の白星で昇進の目安となる直前3場所合計33勝に到達したが、日本相撲協会の北の湖理事長(元横綱北の湖)は「あとひとつ、ふたつは欲しい。11勝と言っても残り4日間で負けたらイメージが悪くなる」と慎重な姿勢を示した。また、大関栃東は魁皇との大関同士の一番に敗れて3敗となり、今場所後の横綱昇進は絶望となった。理事長は「全勝と3差がついたから(現時点で優勝に)準じているとは言えない。最低でも残り全部勝たないと来場所に(綱とりが)つながらない」と話した。



 日刊スポーツ 3月22日
<抜粋> 11日目 「やった!」大喜びの白鵬の母
<大相撲春場所>◇11日目◇22日◇大阪府立体育会館
白鵬が朝青龍を倒した瞬間、モンゴル・ウランバートルの実家では、テレビ中継を見守っていた母タミルさん(59)が「やったー!」と跳び上がって息子の勝利を喜んだ。自らも元モンゴル相撲の横綱でメキシコ五輪レスリング銀メダリストの父ジジド・ムンフバトさん(64)は落ち着いた表情だが喜びは隠せない様子。「横綱の壁は非常に厚くそれを破るのは大変なことだ」とかみしめるように言った。ムンフバトさんは取組後「先輩と後輩の闘いで後輩が勝ったが、2人のモンゴル力士が全勝で並んで取り組めたことが何よりうれしい」と強調。「息子の勝利を父として喜んでいる」と控えめに付け加えた。  



 中日スポーツ 3月22日
<抜粋> 11日目 全勝対決は白鵬に軍配
大相撲春場所11日目の22日、全勝同士のモンゴル勢対決は、関脇白鵬が横綱朝青龍を右上手出し投げで破って単独トップに立つ11連勝、大関昇進に大きく前進した。初黒星の朝青龍は白鵬戦2連敗。栃東は大関同士の一番で魁皇に寄り切られ3敗目、今場所後の綱とりは絶望となった。かど番脱出を目指す魁皇は5勝6敗。大関琴欧州、千代大海はともに勝って勝ち越し。千代大海は9度目のかど番を脱出した。

横綱相手に冷静V、大関昇進へ前進
白鵬の器の大きさを示すには、これ以上ない相撲といえるだろう。横綱との全勝対決。鋭いにらみ合いの末に胸を合わせた。終始、冷静だったのは関脇だった。

右四つ狙いで右腕からかち上げたが、右差しに失敗。横綱得意の左四つに組み止められた。「左四つになって、まずいと思ったが、落ち着いていった」。右を巻き替えにいって、またも失敗。並の力士なら横綱のペースに持ち込まれるところだが、白鵬は違った。「(2番前に)魁皇関が栃東関の左下手を切ってから寄り切った。自分も、それをやろう」

右から横綱の左下手を絞って切り、右上手を取る。右ひじでさらに絞りながら圧力をかけ、左手で横綱の足を払いながらの右上手出し投げ。「(左下手を切られても)右上手を取れば万全だった」と十分な手応えを感じた瞬間の投げに、横綱の体が宙を飛んだ。

これで大関昇進が当確となる11勝。北の湖理事長は「(大関昇進は)残り4日を全敗したら印象が悪くなる」としながらも、「横綱得意の左四つになっても組み勝った。優勝するチャンスだ」と、いま以上の結果を求める。白鵬も「きょう勝ったから、これからは優勝を意識して相撲を取りたい」。モンゴル出身力士では、朝青龍しか締めていないモンゴル国旗を刺しゅうした帯を新調した。「大事な一番だったから、きょうから使いました」そう言って、さっそうと引き揚げる姿には、すでに大関以上の貫録が漂っていた。(安田 栄治)   



 サンスポ 3月
<抜粋> 11日目 白鵬、大関“当確”横綱倒しついに11連勝!
大関昇進を祝福する座布団が、土俵に乱れ飛ぶ。みるみる白鵬の白い肌が、上気した。未来を切り開く大きな白星。「大関」の座をその手に引きよせた。

「これが(今場所)最後の相撲だったらよかったんだけどね」。珍しく声をうわずらせて、会心の一番を振り返った。立ち合いで左四つに。強烈なおっつけで右上手を取ると、左手で相手の左ひざを払うようにして、豪快な右上手出し投げ。横綱を土俵中央に叩きつけた。土俵下で見た九重審判長(元横綱千代の富士)は「大関じゃなく横綱の相撲だよ」。

初場所に続き2場所連続で朝青龍を撃破。土俵上では、父の姿を追いかける。メキシコ五輪・レスリング銀メダリストでモンゴル相撲(ボフ)で大横綱だった父・ジジドさん(64)=写真=は現役時代、試合中に目の前の相手に向かって、「勝つオレが焦ってないのに、どうしてお前は焦っているんだ」とよく言葉を投げかけたという。取組中に相手に話しかけるなど、余裕がなければできないこと。そのシーンをビデオで見た白鵬は、父にあった集中力が自分には足りないと自覚。今場所はひときわ、雑念を捨てている。

先場所は7日目に平幕栃乃花、8日目に栃東に連敗する不覚を取ったが、9日目からこの日まで、場所をまたいだ連勝を17まで伸ばした。「優勝は考えてないけど、場所が終わって、結果が出れば一番いい」。大関昇進条件の目安とされる33勝に早くも到達。大関の座を確実なものとして、幕内初優勝にも鋭い目を向ける。

横綱との対戦を強く意識したこの日、新調した帯を締めて場所入りした。先輩の朝青龍を破って勇躍帰路に就く。モンゴル国旗と白鵬の文字を織り込んだ白地に金色の帯が、まぶしく輝いた。(江坂勇始)

大相撲春場所11日目(22日、大阪府立体育会館)全勝のモンゴル勢対決は、大関とりに挑む関脇白鵬(21)が、賜杯奪還を狙う横綱朝青龍(25)を上手出し投げで破り、単独トップに立つ11連勝を飾った。この白星で大関昇進条件の目安とされる、三役で直近3場所合計33勝に到達し、場所後の大関昇進に大きく前進した。綱とりを目指す大関栃東(29)は、史上最多タイとなる9度目のカド番大関魁皇(33)に寄り切られ、痛恨の3敗目。今場所後の横綱昇進は絶望的となった。(観衆=8000)

大関昇進を祝福する座布団が、土俵に乱れ飛ぶ。みるみる白鵬の白い肌が、上気した。未来を切り開く大きな白星。「大関」の座をその手に引きよせた。

「これが(今場所)最後の相撲だったらよかったんだけどね」。珍しく声をうわずらせて、会心の一番を振り返った。立ち合いで左四つに。強烈なおっつけで右上手を取ると、左手で相手の左ひざを払うようにして、豪快な右上手出し投げ。横綱を土俵中央に叩きつけた。土俵下で見た九重審判長(元横綱千代の富士)は「大関じゃなく横綱の相撲だよ」。

初場所に続き2場所連続で朝青龍を撃破。土俵上では、父の姿を追いかける。メキシコ五輪・レスリング銀メダリストでモンゴル相撲(ボフ)で大横綱だった父・ジジドさん(64)=写真=は現役時代、試合中に目の前の相手に向かって、「勝つオレが焦ってないのに、どうしてお前は焦っているんだ」とよく言葉を投げかけたという。取組中に相手に話しかけるなど、余裕がなければできないこと。そのシーンをビデオで見た白鵬は、父にあった集中力が自分には足りないと自覚。今場所はひときわ、雑念を捨てている。

先場所は7日目に平幕栃乃花、8日目に栃東に連敗する不覚を取ったが、9日目からこの日まで、場所をまたいだ連勝を17まで伸ばした。「優勝は考えてないけど、場所が終わって、結果が出れば一番いい」。大関昇進条件の目安とされる33勝に早くも到達。大関の座を確実なものとして、幕内初優勝にも鋭い目を向ける。

横綱との対戦を強く意識したこの日、新調した帯を締めて場所入りした。先輩の朝青龍を破って勇躍帰路に就く。モンゴル国旗と白鵬の文字を織り込んだ白地に金色の帯が、まぶしく輝いた。(江坂勇始)   

★北の湖理事長(元横綱)は
白鵬が横綱朝青龍を倒して、昇進の目安となる直前3場所合計33勝に到達したことに「あと1つ、2つはほしい。11勝と言っても残り4日間で負けたらイメージが悪くなる」と慎重な姿勢を示した。また、大関栃東は3敗となり、「全勝と3差がついたから(現時点で優勝に)準じているとは言えない。最低でも残り全部勝たないと来場所に(綱とりが)つながらない」とした。


★連勝ストップ、朝青龍完敗認める
ここまで快調に白星を重ねてきた朝青龍は、白鵬に2場所連続で敗れ、「ウォーッ」と怒りの雄叫びをあげて支度部屋に戻ってきた。「言うことないわ、もう」と舌打ちし、左四つの万全の体勢から敗れたことに、「いい形になったんだけどね。うまいことやられたよ」と完敗を認めた。V7を達成した一昨年九州場所から昨年九州場所まで、11日目は4勝3敗と“鬼門”でもある。初日からの連勝は10でストップし、「もっとけいこして強くなりたいわ」と不機嫌な表情。



 読売 3月
<抜粋> 11日目 
大相撲春場所11日目(22日・大阪府立体育館)――白鵬が朝青龍との無敗対決を制して単独トップの11連勝とし、大関昇進に大きく前進。鋭い投げで横綱を土俵にはわせた。
◆朝青龍時代に待った!大関を手繰り寄せる星◆
座布団の乱舞する花道を引き上げる白鵬の目は、潤んでいた。モンゴルの大先輩、朝青龍との全勝対決。最高の舞台で、大関昇進を手繰り寄せる星をつかんだ。

立ち合いは横綱の速さが勝り、左四つ、右前まわしの形を許した。しかし、白鵬は動じない。「まずいとは思った。でも、落ち着いて取ろうとした」。左の差し手を大きく返して右肩を下げると、ガッチリと右上手をつかむ。最後は、左手で相手の左足を払いながら強烈な出し投げ。いい形を作った横綱から二の矢の攻めを封じたのは、懐の深さの威力そのものだ。

朝青龍も「右前まわしを取って万全でしたが、うまいことやられた」と、完敗のショックがありあり。入幕12場所の若者が、無敵の横綱に「けいこして強くなりたいよ」と言わせるまでに成長していた。

これで3場所合計が昇進目安の33勝に到達した。しかし、北の湖理事長は「まずは初優勝を目指してほしい。大関の地位などは優勝を目指していけば、自然についてくるもの」と激励した。横綱と互角に取った相撲を制した白鵬は「これからは(朝青龍を)意識していいと思いますね」。スケールの大きい21歳が、朝青龍時代に割り込もうとしている。(込山駿)   



 スポーツ報知 3月
<抜粋> 11日目 
東関脇・白鵬(21)=宮城野=の大関昇進が決定的となった。東横綱・朝青龍(25)=高砂=とのモンゴル勢同士の全勝対決を上手出し投げで制し、単独トップの11連勝。昇進のノルマとされる3場所合計33勝を達成した。日本相撲協会審判部は千秋楽に、大関昇進審議のための理事会が招集される見通し。29日に開かれる番付編成会議と理事会の承認を経て、新大関が誕生する。カド番の西大関・魁皇(友綱)は成績にかかわらず、千秋楽まで取りきることを師匠を通じて宣言。東大関・栃東(玉ノ井)は3敗目を喫し、今場所の綱取りは消滅した。

観客が投げ込んだ無数の座布団が舞う中、白鵬が堂々と勝ち名乗りを受けた。大関昇進を決定的にする白星は、同時に横綱の風格さえ漂わせた。絶対に越えなければならない朝青龍の壁。得意の右四つ狙いが失敗し相手十分の左四つ。だが、右腕を絞り朝青龍の左下手を殺すと、体を開き左手で相手の左足を払い右から上手出し投げ。モンゴルの先輩を腹ばいにしての完勝。春場所平日では2001年の13日目以来、満員に膨れ上がった会場が揺れた。「うれしい」だが「大関? それは考えず最後に結果が出ればいい」昇進の喜びは胸の内にしまい込んだ。「特別な気持ちだったから」この日に下ろしたモンゴル国旗と「白鵬」の文字が入った帯を自慢げに巻き、ヒーローは会場を後にした。1年前の春場所は初の大関取りに失敗。05年名古屋で左足首を痛め初休場し、その後成績は低迷。悔しくて寝られない日々。寝坊して朝げいこに遅れて来るほど無気力にもなった。

自暴自棄だった白鵬を立ち直らせたのが、尊敬する父・ムンフバトさん(64)の言葉だった。モンゴル相撲で6度優勝の大横綱。絶大な人気を誇る“モンゴルの長嶋茂雄”が、現役時代、おびえる相手に「勝つオレが焦ってないのに、負けるおまえがなぜ焦る」。苦境に立たされたときこそ冷静に自分を見つめろ―。母国では有名な格言。この言葉を思い出したとき、再び闘志がよみがえった。最大の敵を撃破し、全勝での初優勝がグッと近づいてきた。これまでは無欲を強調していたが「ここからは意識していいと思う」と言い切る。13日目には大好きな両親が来日する予定。遠い日本の地で最強の男になった姿を見せる。(斎藤 成俊)   



 中日 3月
<抜粋> 11日目 白鵬、大関当確
全勝同士の大一番となった朝青龍(25)=高砂部屋=と白鵬(21)=宮城野部屋=のモンゴル対決は、白鵬が上手出し投げで横綱を破り単独トップに立つ11連勝、大関昇進へ大きく前進した。注目の一戦は、互いに上手を引き、朝青龍十分の組み手となったが、白鵬は左手で朝青龍の左足を払うようにして右上手出し投げ。朝青龍はこのタイミングのいい投げに足を送れず、前に落ちた。 

白鵬がモンゴルからやってきた5年前、朝青龍はとても遠い存在だった。だが、今はライバルとして身近になってきた。その尊敬する先輩に気持ちで負けずにいった。「まわしを取りたかった、右でも、左でも」と振り返る。最後の仕切りで横綱の顔を見たらすごい形相でにらんできた。立ち合い、左四つになってしまった。朝青龍の得意の四つだ。「まずいと思ったが、とりあえず落ち着いていこう、と。その時、横綱の足が見えた」という。相手の左足を自分の左手で押さえて攻め、右からの上手出し投げ。横綱が土俵に腹ばいになった。

一昨年の九州場所11日目に送り出しで初めて朝青龍に土を付けたとき、「これから相撲人生が変わるかも」と、白Qは半信半疑で言ったが、若武者の成長は目覚ましい。右ひじを故障させた先場所に続いての連勝で3勝目。「全部うれしいけど、きょうはタイミングが良かった」と初めて笑顔を見せた。もうすでに朝青龍と互角に対戦できるようになったが、「きょうは本当は寄り切った相撲を取りたかった」。これで昨年の九州が9勝、今年の初場所が13勝、そして今場所は4日間残して11勝。3場所で計33勝。大関の資格は十分ある。だが北の湖理事長(元横綱)は「まだもう一つ二つほしい。横綱に2連勝。先場所は小手投げ、今場所は堂々と勝っている。優勝のチャンスが出て来たのでそちらをねらってほしい」と期待を込めた。

この日、白鵬は着物の帯を新調した。グレーの生地に刺繍(ししゅう)でモンゴル国旗をあしらってある。「きょうは特別な気持ちだから初めて使った」。一カ月前に注文し、やっと場所中に完成した。「使うタイミングを計ってました」。モンゴル国旗の帯は朝青龍の専売特許。「横綱を意識した? そんなことはありません」と打ち消したものの、意識して使用したことは確かだろう。残り4日間ある。既に大関の座は手中にしたと言える。白鵬は「そういうのは考えない。終わっていないから」と言ったが、この日、朝青龍の独走時代の終焉(しゅうえん)を演出したのは疑いない。21歳。またしてもモンゴルからヒーローが誕生した。 (近藤昭和)   



 デイリースポーツ 3月
<抜粋> 11日目  白鵬、昇進目安の33勝に
大相撲春場所11日目の22日、関脇白鵬が横綱朝青龍を倒して初日から11連勝、今場所後の大関昇進に大きく前進した。白鵬は昨年九州場所で9勝、初場所では千秋楽まで優勝を争い13勝をマーク。この日の白星で昇進の目安となる直前3場所合計33勝に到達したが、日本相撲協会の北の湖理事長(元横綱北の湖)は「あとひとつ、ふたつは欲しい。11勝と言っても残り4日間で負けたらイメージが悪くなる」と慎重な姿勢を示した。また、大関栃東は魁皇との大関同士の一番に敗れて3敗となり、今場所後の横綱昇進は絶望となった。理事長は「全勝と3差がついたから(現時点で優勝に)準じているとは言えない。最低でも残り全部勝たないと来場所に(綱とりが)つながらない」と話した   



 スポーツナビ 3月
<抜粋> 11日目 白鵬11連勝!大関昇進決定的
大相撲春場所11日目は22日、大阪府立体育会館で行われ、白鵬が朝青龍との全勝対決を制して大関昇進を決定的とした。春場所では5年ぶりとなる平日大入りで迎えた結びの一番。横綱得意の左四つになりながらも上手出し投げで完勝。唯一の11連勝で単独トップに立ち、初優勝にも大きく近づいた。また、栃東は3敗目を喫して今場所後の横綱昇進が消滅。千代大海は勝ち越しを決めてカド番を脱出した。

すでにその強さは大関を通り越して横綱級だった。数々の大記録を打ち立てた朝青龍を、いとも簡単に土俵に腹ばいにさせた。実力と底知れぬ可能性を見せつけた白鵬は「きょう勝ったから、これから優勝を意識して相撲を取りたいです」と堂々たる口ぶりで初優勝を目指す決意を語った。

朝青龍とはケンカ四つ。立ち合いで上手に手がかからずに左四つになった。しかし「まずい」と思う頭の中は意外に冷静。2番前の相撲のことが浮かんでいた。魁皇が右からおっつけて栃東の下手を切って寄り切った。同じように朝青龍の下手を右から絞って切る。そして、勝負を決める上手をつかんだ。

審判長を務めた九重親方(元横綱・千代の富士)は「大関昇進?大関じゃないよ。横綱の相撲だよ」とうなった。沈着冷静に朝青龍の足を押さえて上手出し投げを決めた。「すごくうれしくて。ただそれだけだった」。昇進の目安は12勝とされているが、横綱を倒しての11連勝で大関の座はほぼ手中に収めた。

この日は真新しい白い帯を締めて場所入りした。モンゴル国旗と白鵬のしこ名が縫い込まれており「特別な気持ち」で臨む時のために取っておいたもの。普段はおっとりしたタイプだが、最後の仕切りでは横綱以上に気迫のこもった表情で朝青龍をにらみつけた。優勝を占う大一番、特別な一番を乗り越えて“白い大鳥”は大きく羽ばたこうとしている。

≪両親も大喜び≫モンゴル・ウランバートルの白鵬の実家では、テレビ中継を見守っていた母タミルさん(59)が跳び上がって息子の勝利を喜んだ。元モンゴル相撲の横綱でメキシコ五輪レスリング銀メダリストの父ジジド・ムンフバトさん(64)は「先輩と後輩の戦いで後輩が勝ったが、2人のモンゴル力士が全勝で並んで取り組めたことが何よりうれしい」と強調。「息子の勝利を父として喜んでいる」と控えめに付け加えた。

≪ガックリ朝青龍≫朝青龍が全勝対決に敗れ、先場所に続いて白鵬に連敗を喫した。「自分としては左下手を取って万全だったけどね。いい形になったんだけど。稽古して強くなりたい」とガックリ。横綱に昇進してから同じ相手に連敗を喫したのは04年の秋、九州場所で魁皇に敗れて以来3度目のこと。「まあ、終わったよ」。最後まで言葉に力がなかった。 



 共同 3月
<抜粋> 11日目 跳び上がり喜ぶ白鵬の母
モンゴル実家で拍手と歓声
「やったー!」白鵬が朝青龍を倒して大関昇進に大きく前進した瞬間、モンゴル・ウランバートルの実家では、テレビ中継を見守っていた母タミルさん(59)が跳び上がって息子の勝利を喜んだ。同席していた他の親族や近所の人からも拍手と歓声が上がる。 自らも元モンゴル相撲の横綱でメキシコ五輪レスリング銀メダリストの父ジジド・ムンフバトさん(64)は落ち着いた表情だが喜びは隠せない様子。「横綱の壁は非常に厚くそれを破るのは大変なことだ」とかみしめるように語った。

地元テレビのアナウンサーも全勝のモンゴル力士による結びの一番を「注目の一戦」と興奮気味に中継。双方の力士の父もモンゴル相撲の選手だったことを指摘し「父親同士もドキドキしているだろう」と述べた。 ムンフバトさんは取組後「先輩と後輩の闘いで後輩が勝ったが、二人のモンゴル力士が全勝で並んで取り組めたことが何よりうれしい」と強調。「息子の勝利を父として喜んでいる」と控えめに付け加えた。



 日刊スポーツ 3月
<抜粋> 11日目 白鵬が全勝対決制し大関確実だ
<大相撲春場所>◇11日目◇22日◇大阪府立体育会館
関脇白鵬(21=宮城野)が大関昇進を確実にした。横綱朝青龍(25)と10戦全勝同士で激突。相手得意の左四つになったが、上手出し投げで土俵にはわせた。単独トップに立つ11連勝で、最近3場所の勝ち星も昇進の目安となる33勝をクリアした。栃東(29)はかど番魁皇(33)との大関対決に完敗し、今場所後の横綱昇進は絶望となった。負け越せば引退を公言していた魁皇だが、打ち出し後に師匠の友綱親方(元関脇魁輝)と話し合い、今場所は千秋楽まで出場することになった。

白鵬の右手と、朝青龍の左手が激しくまわしを奪い合った。譲れない差し手争い。相手得意の左四つになったが、右上手を引きつけて差し手を殺す。そして仕掛けた。左下手を抜き、朝青龍の左足を払いながら上手出し投げ。足を送れない横綱が、ばったり落ちた。

花道を引き揚げる途中、涙が込み上げてきた。気持ちを静めるように目頭を押さえる。「ハクホウ」「ハクホウ」の大歓声。全勝を守った新ヒーローに、大阪のファンは大関昇進を祝うように声を掛け続けた。

「左四つだったので、横綱の組み手なので、そこで下手を切って、そこが一番大きいと思う」。過去に2度勝っているが、ともに離れてかわすような取り口。堂々と立ち向かって、力で倒した相撲に「すごくうれしい」と笑みを浮かべた。

初場所千秋楽、13勝を挙げたが、栃東が朝青龍を破って14勝1敗で優勝した。白鵬は勝ち残りの土俵下で、決定戦の望みが消えた一番を見届けた。悔しくて、、支度部屋で泣いた。感情を抑え切れない若い白鵬に、多くの助言が寄せられた。場所前、入門当時から指導を受けてきた熊ケ谷親方(元前頭竹葉山)と食事をした時、同席した知人から、連勝が69で止まった際に大横綱双葉山が残した「木鶏」の逸話を教わった。DVDで過去の名力士をくまなく見てきた白鵬には、そのエピソードの真意が心に染み入るように届いた。「平常心」を胸に、この日の大一番で「木鶏」の心構えが生きた。

大関昇進へ、周囲は動き始めた。九重審判長(元横綱千代の富士)は「大関じゃないよ。横綱の相撲だよ。(大関昇進へ)近づいたことは間違いないが、そんなちっぽけなことじゃないだろう。狙ってるのは大きな目標じゃないか」とさえ言った。11連勝で単独トップ。もう、初優勝しか見えない。「意識して相撲を取りたいです。他の力士に負けたら意味がない」。一気に頂点へ。白鵬には突き抜ける勢いがある。【井上真】   



 毎日新聞 3月
<抜粋> 11日目 白鵬が朝青龍破り11連勝、大関に大きく前進
大相撲春場所11日目は22日、全勝同士の対決は白鵬が不得手の左四つから、朝青龍を上手出し投げに降しただ1人11連勝。大関昇進に大きく歩を進めた。敗れた朝青龍が1敗で続く。

◇白鵬 強い思い結実した横綱戦

朝青龍と白鵬の全勝対決。11日目での対戦が惜しまれる好取組は、敗れた朝青龍が支度部屋で無念の叫びを上げるほど、白鵬の強さを知らしめる結果に終わった。立ち合い。朝青龍得意の左四つに。「まずい」と思った白鵬は巻き替えに出たが、失敗。そこですかさず二の矢を放った。朝青龍の左腕がねじれるほどの力で右から絞り上げ、下手を切った。そのまま右上手を取るや、強烈な出し投げ。その一発で横綱を土俵にはわせた。

ヒントは2番前にあった。魁皇が栃東の左下手を右から絞って切り、破った一番だ。不得手の左四つになった時、「急にそれが(頭に)出てきた」という。恐れ入るばかりのひらめき。今場所、復調した横綱が「万全と思った」という体勢になりながら、直前の取組を参考に勝ってしまった。

先場所に続いて朝青龍を破り、初優勝にも大関昇進にも大きく近付いた。それでも気持ちに緩みはない。「まだ終わっていない。これでほかの力士に負けてはダメ」。ただ、優勝について「今日勝ったから意識していいと思う」と胸を張った。横綱戦にかける思いがいかに強かったのか。この日から場所入りする着物の帯を替えた。モンゴルの国旗と金色で「白鵬」と描かれた特注の帯。「特別な気持ちだから」と白鵬。その思いが結実した一番だった。【長谷川隆広】

◇白鵬 直近3場所、早くも目安の33勝
白鵬が朝青龍を倒して11勝目を挙げ、場所後の大関昇進に大きく前進した。小結だった昨年九州場所で9勝、関脇だった初場所では優勝争いに最後まで加わるなど安定した力を発揮し13勝。今場所のこの日までの11勝と合わせ三役の直近3場所は早くも昇進の目安となる33勝に並んだ。しかも横綱を2場所連続破っており、優勝戦線の単独首位に立ったのも印象がいい。

九重審判長は11日目の打ち出し後「大関? 横綱(相撲)だよ」と白鵬の取り口に感服した表情。ただ、大関昇進については「相撲は何があるかわからないから発言はできない。もっと大きな目標に向かっていってほしい」と初優勝を果たした上での文句なしの昇進に期待をこめた。

▽北の湖理事長 あと一つ、二つはほしいね。11勝(で確実)といってもあと4回負けたらインパクトが弱いし、印象が悪い。ここまできたら優勝のチャンスもある。そっちのほうを狙ってほしい。今日は堂々と勝っている。



 朝日 3月
<抜粋> 11日目 白鵬、大関グイッ 朝青ねじ伏せ、全勝街道
全勝対決は白鵬の完勝だった。土俵下の九重審判部副部長(元横綱千代の富士)は「大関を目指すどころじゃなくて横綱の相撲だな」と評した。 組み手は横綱得手の左四つ。だが、白鵬は身長で8センチ上回り、懐が深い。じわじわと右肩を下げて差し手を切り、右上手を引いた。横綱に右を探られた瞬間、差し手を抜き、ひざ頭を押さえながら上手出し投げ。腹ばいにした。優勝15度の横綱を相手に、「四つに組めば勝てる」と言わんばかりの自信が見えた。

引き揚げてきた白鵬は「まわしをとって何でもやろうと思った。左四つはまずいと思ったけど、落ち着いて下手を切れた」と振り返った。 これで、ここ3場所通算の白星は33勝。大関昇進の目安に達したが、目指すところは初優勝だ。「まだまだ。でも、ここからは意識していいと思う。今日、勝ったからそういう意識で相撲をとりたい」と真顔になった。

 支度部屋に引き揚げるなり「ウワーッ」とほえていた朝青龍だったが、風呂からあがると「下手を取って万全だったけど。うまいことやられた」。かねて将来のライバルと認めてきた白鵬に2場所続けて敗れ、力の差が縮まったかと問われると「それはまた別」と素っ気なかったが、図星をさされたように、ムッとした表情になった。 先場所の白鵬の白星ははずみとも言えた。だが、今場所は正面から組んでの結果。横綱に並び立つ存在として、堂々と名乗りを上げた一番だった。















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