ボジョレーヌーボ
シニアソムリエKAJIの今年の入手したボジョレヌーボの物語を書きます。今回は3種類の醸造家によるもの。ビオディナミ・ワインです。一人はフィリップ・パカレさんパカレさんにはボジョーレー村のワインに対して熱い理想がある。それはその村のぶどう、ガメイのとてもとても繊細でエレガントな部分をこよなく愛し、それをもっと際立たせたいと・・・そしてよりオーガニックに・・・バイオダイナミックに・・・使われる酵母は生きている天然酵母のみを使い、ワインが瓶詰めされた後も自然に熟成できるよう、もちろん防腐剤など使わずに無添加にこだわる。彼の造ったヌーボーはそれと思えぬようなフィネス(質の高さ)を感じさせる。またガメイは短命ですが、熟成タイプのワインを追及して表記も「ヌーボー」とせず、あえて「ヴァン・ド・プリムール」と名乗っています。もう一人の醸造家マルセル・ラピエールさん自然派の父とも言うべき方。現代ビオディナミワインのフランスにおける先駆者かな。やはりガメイぶどうからかもし出されるワインのより繊細でふくよかで旨みのある美味しさを追求している。自分の作るワインの味に対して厳格なラべリングをしている。彼の造る繊細でエレガントな味わいを感知するにはこちらも繊細でなくては・・・でも逆にいうと分かりやすいワインかもね。もう一人はブルーノ・ベレールさんかれは村でも標高のい所にとてもとても手入れの行き届いた、質の高い小さな畑をいくつも持っています。自慢の畑です。とても愚直で不器用な方だそうです。でも、畑命・・蔵造り命・・お父さんや弟さんもとても熱心にワイン作りに命かけています。他のトップクラスのワインに負けないぞという意気込みがありそうです。栽培・・最高30度の急斜面(平地もあるが)、雑草は僕の畑と同じでむしったあとはそこの土にかぶせています。また区画のひとつには樹齢120年の古樹のみだそうでなんと1889年に植えたそうな。彼らの持つ全ての小区画のすべて分け隔てなく、そして個性に合わせた仕立て方法をとっている。醸造は区画ごとに分けてした後、ブレンド。仕立てや葉の広がりをよく面倒見ていて、葉からできたエネルギーをぶどうと根に良く行き渡らせる為、ブルゴーニュのグランクリュのような厳しい剪定を行なっているそうだ。さて今年のボジョレー村のぶどうのできは・・・もちろんフランスボジョレー村の人々はとても良い天候環境でグレートビンテージ!という。この3人のヌーボー、どれも自然酵母無添加ノンフィルター一部では月の満ち欠け、星の運行などシュタイナー的な農法,醸造をする。なのでからだに自然と染み込んでいくワイン・・・でした。ワインは不思議な魅力を持っている・・