邦画「活況」のひ弱さ
昨年日本映画の興行収入が外国映画を上回り,日本映画「活況」論がメディアをにぎわした。しかし決して楽観できないという声も聞こえていたけれども,やはり今年になって不安材料が出ました。 邦画大手3社(松竹,東宝,東映)が今年上半期(1月-6月)に稼いだ興行収入は383億8,031万円余り(38,380,315,115円)で,昨年同期の13%減。これに対して外国映画の中心であるアメリカメジャー系5社(ディズニー,ワーナー,ソニー・ピクチャーズ,フォックス,UIP)は同じ本年上半期に合計436億4,244万円余り(43,642,445,930円)の興行収入をあげ,昨年同期の22.3%増。 邦画3社合計を上回り,アメリカメジャー系5社対邦画大手3社の市場比率は,洋53.2% 対 邦46.8%と洋高邦低に再逆転しました。 アメリカ映画には「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」,「スパイダーマン3」,「ダイ・ハード4.0」,「300」など娯楽大作が大量宣伝に乗って荒稼ぎしました。 日本映画は「舞妓Haan!」,「眉山」,「クレヨンしんちゃん」,「ゲゲゲの鬼太郎」,「東京タワー」,「ラストラブ」などがヒット作,完全にアメリカ映画に押されて邦画「活況」のひ弱な実情の一端を見せました。 しかも邦画大手3社では依然東宝が邦画興行収入の60%を独占するなど,不均衡はそのままです。邦画の文化的内容と共に産業構造のあり方にメスを入れるべきではないかと感じます。 皆様のお薦めの映画(邦画・洋画問わず)があれば教えて頂けないでしょうか?↑正直,私自身去年より観たい邦画は少ないです。宜しければ,クリックを宜しくお願いします