三重・離島の島民と医師をつなぐオンライン診療 患者の体温・血圧をリアルタイムで送信
2021/2/27(土) 8:00配信 名古屋テレビ「オンライン診療」で離島をつなぎ診察 三重県の離島・神島では、医師の「あるアイデア」がきっかけとなり新しい診察スタイルと医療体制の整備が進められています。 三重県鳥羽市の離島、人口325人の神島。 窓から海が見える「神島診療所」に勤めるのは、小泉圭吾医師です。 小泉医師はこれまでにあわせて8年間、神島で診療を続けていて、島民からは全幅の信頼を寄せられています。 「家族同然に接してくれてありがたい」(80代男性患者) 「細かいところも気が付いてくれて優しい先生です」(70代女性患者) 以前は神島に住み込みで診察していた小泉医師ですが、去年4月に伊勢市に引っ越して船で通う日々。 しかし天候の悪化で、神島行きの船が欠航した際は、満足に診察できないときも… そこで、小泉医師が提案した“新しい診療スタイル”の実証実験が去年11月から、続けられてきました。 タブレット端末を使った「オンライン診療」です。 鳥羽市にある「休日夜間応急診療所」から船で30分以上かかる場所にある神島診療所を、テレビ電話でつなぎ画面を通して、診察します。 診察前に、神島の診療所で測った患者の体温や血圧がリアルタイムで送られてきて、離れた場所でも確認することができます。 「血圧、脈拍、SPO2(血液中の酸素飽和度)、体温、心電図も図ることができます。患者の表情も様子も全部見えるので、思ったよりも情報量は多かったですね」(小泉圭吾医師) 高血圧や糖尿病、脂質異常などを診察することができ、現状、神島の患者さんのほとんどをカバーできているといいます。直接手で触れて診察出来ない「もどかしさ」が課題に 一方で、課題も見えてきました。 「のどを診たりとか、かぜ症状の時とか、あとは外科的な処置が必要になったりすると手を下せないので、そこはちょっともどかしさを感じました」(小泉圭吾医師) オンライン診療の電子カルテは、鳥羽市内の7つの診療所で共有されています。 これまでは各診療所の7人の医師が、それぞれの患者を診る体制でしたが電子カルテの共有と、通信システムの整備により、グループで診察できるようになりました。 「鳥羽市は総合病院もないし、保健所もない。少ない人的な医療資源をみんなで集めて、面で支えていこうという診療形態をとりたかった。それが最初のコンセプト。そのためには遠隔診療支援システムとか共有できる電子カルテの導入が絶対必要」(小泉圭吾医師) 小泉医師のオンライン診療は、国の実証実験に位置づけられ、国や自治体に、実施状況や課題が共有されました。来年度以降も続けていくということです。神島(日本の島へ行こう)