学校通信DX

2007/09/02(日)12:58

保護者問題<10> 少しでも責任を逃れようとする保護者

保護者問題(親問題)(65)

前回のエントリーで教育は、面倒くさくてうっとうしいということを書きました。教育は折に触れて、我慢強く注意深くなされなければならないという、この面倒くささ、うっとうしさゆえに、今の保護者たちは、下のような心理になってしまっているように思います。1.ちゃんと教育をしているつもり、がんばっているつもりと、自分を弁護し納得させる。2.そして、折に触れて、少しずつ、逃げる。3.逃げておいて結果(子供の育ち)がうまく行かない場合は、子供や学校等、他人のせいにする。 年々、保護者は親としての自分に甘くなっていくように感じます。その「甘さ」のうち半分は無意識で、もう半分は確信犯的に責任から逃れ、面倒なことから逃れようとしているのではないかと、思えます。教育は日々の積み重ねなので、そうして責任逃れをしてきた結果は先延ばしになります。先延ばしとなって訪れた結果に対して、保護者は、因果関係が分からず狼狽します。「○○ちゃん、どうしてこんなふうに育ったの!?」<<いえいえ、あなたが、こんなふうに育てたのです。もう少し、具体的に例を挙げると、子供が学級崩壊の中心的存在になってしまった場合、保護者は、1.「家では授業中は席に座っておきなさいと言っているのですけどねぇ」という類の自分は努力している自分が責任を果たしているというアピール。2. 「今日は寝坊して朝ご飯が少なかったのですよ。学習園のミニトマトを食べたのは、仕方ないかな。」という類の屁理屈、開き直り、少しでも罪を軽くしようという弁解等々、うちの子は悪くないと責任放棄。 3.「○○君と付き合うようになってからうちの子は悪くなりました。」「担任の先生がもう少しがんばってくれたら」という責任転嫁。そして、どう考えても自分の子供が悪いと認めざるを得ない部分は、「お母(父)さんはあんなに××と言っていたのに、××するなんて!この子がは本当に悪い子供だ」と、子供に責任のにすべてを負わせる形で責任転嫁をする。4.酷い場合には、子供が怖くなってきて、友達協定を作ります。ますます甘やかします。共通の敵(学校や自分の配偶者)を作って攻め立てることもあります。こんなパターンを示すことが多いです。これを意図的に言っている・思っているのではなく、「なんとなく流される」という心理の中でやってしまっています。長期的な展望を持つことができず、刹那的に、責任逃れと言う「得」や「楽」や「快」を取ってしまうのです。「自分に責任が及ぶのはいやだなあ」とか、「自分はしんどいことをしたくないなあ」という逃げの気持ちが働いています。 ほとんどの保護者は自分の子どもを悪く育てようとなどは思ってはいないのに、このような面倒なことから逃げようとする心理が働いているせいで、うまく子育てができていません。こういった層の保護者も、私は、プチモンスターペアレントだと思うのです。 そして、やっかいなことに、そんな保護者の子供はそんな保護者に似て育っていきます。自分に甘く、無責任に。 

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