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テーマ:カーリングやろうよ(48)
カテゴリ:カーリング
時の立つのは早いもので、4月のカーリング男子世界選手権を見に行った、コルチナ日記が終わらぬまま、ずるずると来てしまった。
4月7日、カナダにイヤというほど世界との差を見せつけられたのち、阿部コーチにお礼とご挨拶をし、会場を後にした。 コルチナを1300頃にたち、バスで約1時間かかる最寄りのCalazo駅へ行き、そこから鉄道でトレビソ空港まで向うのだ。合わせて4時間かかる予定。英語がちょっと通じにくい、イタリアゆえ、少しドキドキ。来る時は直行バスだったのであまり心配なかったが。 バス待ちの間、カーリングカフェに入った。 お店の前の樽にはカーリングストーンの絵が貼付けてある。ショーウインドウにはブラシが飾ってあった。はいると、狭い店内の至る所にカーリング関係の記事や記念品が飾られていた。 見ると100年前からの記事がある。大会の運営にたずさわっていたコルチナカーリングクラブの設立は1900年。こんなイタリアの田舎町のカーリングクラブでも100年の歴史があるのだ。スウェーデンもそれくらいの歴史はある。カーリングはてっきりカナダとスコットランドが主流ののスポーツかと思い込んでいたら、北米ヨーロッパのスポーツなんだね。 ここにアジア、オセアニア地区がくい込んでいくようになれば、カーリングも世界的なスポーツと言えるようになるのだろう。それにしても、ヨーロッパ、カナダの地域に根ざしたカーリングクラブ、文化を見るにつけ、日本が追いつくのは大変だと思う。 カフェでお昼のサンドイッチを買って、ホテルAlaskaで荷物をピックアップ。フロントの俳優顔負けの二枚目のホテルマンに固く握手をされて「私の心の底からあなた達の幸福をお祈りします。」と言われ、熱いチェックアウトをした。息子は私の知らぬうちに折り鶴と折り紙のおもちゃを用意してプレゼントし、いっそう感激された。 アリバジャーチ、また来るよ。グラッツェ!! バスでCalazoへ向う。イタリア北部のアルプスを縫うように走る。 本当にきれい。 11歳の頃にバスから見たはずなのだが、全く想い出せない。思い出すのはコルチナで昼食に食べた石けんのような固いチーズだけ。変な記憶だけ右脳に残っている。その固いチーズに今回は巡り会わなかったなぁ。 アルプスに囲まれたCalazo駅に到着。 日曜日で切符売り場はお休み。自販機で買う。買い方がよく分らず、子どものチケットが買えなかった。車中で買えばいいや。 電車の表示がイタリア語なので今ひとつ心細く、車内のお客さんに行き先を確認。英語が通じないので地名とボディランゲージで尋ねると心よく教えてくれた。 カラゾからベニスへの車窓も良いなぁ。次々と険しいアルプスが現れる。 停車中、写真を撮っていると車掌さんが「こんにちは、どこからきましたか?」と日本語で尋ねられ、びっくり。日本で働いたことがあるそうだ。 でも検札で「子ども料金半額が必要です。」と小さな声で告げられた。「じゃ、ここで買います」「車内では買えません」「え!?」「着いたら駅で購入して下さい」 ということで親切に見逃してくれた。旅の不案内で失敗したのだろうと気をつかってくれたに違いない。 トレビソ駅へ予定通り到着。2両編成の小さな急行。 無事、激安航空Ryan airも事故なく、スカバスタ空港に帰ることもできた。息子との二人旅だったが(かぁちゃん、ごめん)、しっかり親のサポートもしてくれたし、なかなかたくましくなってきた。毎日ピザ三昧だったが。楽しいコルチナ、スキーとカーリングの旅だった。 で、男子カーリング選手権のその後。 我々が帰った翌日、スイスにようやく初勝利をあげてくれた。しかし、あの一生懸命応援してくれたスイス坊やに悪いなぁ、と思ってしまった。 その後、少し、体が連日の試合に慣れたのか、調子が上向いたのかわからないが、次に強豪スコットランドとエキストラエンドにまでもつれ込み、結局、押し切られたのだが、多いに冷や汗をかかせた。この試合はユーロスポーツでバッチリ生中継されていたので、スウェーデンから声をからして応援してしまった。 大会の予選結果は1位ノルウェー、2位カナダ、3位スコットランド、アメリカ。この4チームが決勝で争う。 決勝は1位2位対決でカナダがノルウェーを破り、3位4位対決でスコットランドがアメリカを破った。アメリカは3,4位決定性へ回る。さらにノルウェーとスコットランドがやり、スコットランドが破れ、再度アメリカと銅メダル決定戦へ回った。結局、もう一度金メダルをかけて、カナダとノルウェーがやり、カナダの圧勝で全日程が終わった。 優勝カナダ、2位ノルウェー、3位スコットランド。 予選でカナダを破ったノルウェーは確かに手堅く、ミスのないチーム。パワーに少々欠け、派手さはないが。カナダより得点が先行すれば、勝機がでるのだろうが、カナダの序盤から大量得点を狙う、先行逃げ切りパターンにはまってしまうとどうしようもなかった。決勝の2試合とも先行逃げ切りにやられた。 ノルウェーの精密機械のようなカーリングでも、カナダの先行逃げ切り作戦にやられると、取りかえしようのないことがはっきりわかった。やはり、スウェーデンのエディンがOSで見せた、カナダが崩れるまでとことんテイク、という作戦が現時点での最も有効な対抗策に思える。ということは、カナダに勝つには相当パワーを付けねばいけないということだ。 3位スコットランドは予選でノルウェーに唯一の黒星を付けたのだが、決勝ラウンドは惜しくも敗退。さすがに年なのかなぁ。ちょっと鋭さが欠けたスミス兄弟だった。 日本は結局、1勝しかできなかった。しかし、今回、世界との差を体感できたのは彼らの大きな財産になったに違いない。敦賀選手は世界レベルの選手の生い立ちと比べると、これからが全盛期になってくる頃。落ち込まずにがんばって欲しい。そして、若いチームメンバーの多くが常呂に残ってカーリングを続けるようだ。同じチームで10年やれば、きっと勝てるようになるにちがいない。是非、引き続き、がんばって欲しい。我が息子が倒しにいくまで(笑)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 15, 2010 05:08:33 AM
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