4月6日、男子カーリング世界選手権4日目
毒たっぷりの記事の翌日に、コルチナレポートをもってくる、この、適当さが持ち味の当ブログ。さて、4月6日、コルチナ、男子カーリング世界選手権4日目。朝から観戦三昧だった。快晴のコルチナ。今日こそ、日本の初勝利を祈る。朝一でビックネームのScotland 対 絶好調のCanadaの試合がある。どんな素晴らしい試合になるかと、ワクワクして見に行った。カナダとスコットランドの応援団の熱気もすごい。どちらも選手の練習時間から応援で盛り上がっている。Canada応援団: Let's go Canada, Let's go! bang bang!! レッツゴーカナダ、レッツゴー! バンバン(鳴りもの)おなじみのカナダの応援の直後に、スコットランドがレッツゴースコットランド、レッツゴー!とやった。すると、カナダのおじいさんが: Did you say something? (笑)だって。ほのぼのとした応援合戦で早くも盛り上がる。ほかによく聞かれたのは、どこからともなく音頭取りの声が上がり、"Give me a C", 応援団「シー」、"Give me a A" > エー。"Give me a N" > エヌ、"Give me a A" > エー、"Give me a D" > ディー、"Give me a A" > エー、"What hove you got?" > カナダ~これに引き続き、レッツゴーカナダ、レッツゴー、という流れが多かったかな。イニシャルバージョンはUSAもポピュラー。で、試合の方はこれが、スコットランドの調子が悪いのか、カナダの調子が良すぎるのか、スコットランドの小さいミスが続き、それをカナダが逃さず、得点につなげ、序盤から期待はずれの大量得点差になってしまった。5エンド終了時に6対1でカナダ先行。この調子じゃ追いつけないと、さっさと割り切り、スコットランドは握手を求める始末。審判に最低6エンドは試合を行なわなければいけないことを注意され、6エンドを行ない、結局6対2でカナダ圧勝してしまった。何とも期待はずれ。やっぱりおじさんチームは朝が弱いのかもなぁ。David Smithのクラシカル投法(youtube)試合は負けてしまったのだが、お昼に会場近くで遊んでいると、憧れのTeam Scotland, Smith兄弟達が現れた。ミーハーにも「チームスコットランドですね。ハミーマクミランと世界チャンピオンになったのを今も覚えています」とWarwick Smithに話すと、" Oh, It's long time ago"と返してくれた。記念撮影とサインももらえただけでは無く、気持ちが伝わったのか、コーチが、なんと彼らの所属する、世界最初のカーリングクラブ、Royal Caledonian Curling Club、Cortinaの文字が入ったオリジナルペナントとピンバッジをプレゼントしてくれた。もう、天にも昇る気持ちだった。きて良かったー!!次に午後は日本対スウェーデンの応援。スウェーデンの応援団と試合前にエールの交換。昨日はスウェーデンを応援したのだけど、今日はゴメンネ。" Det a**r OK デエーOK" と言ってくれた。それが、この日の日本選手団、ひどく体にキレがない。2軍のスウェーデンに2度もビックエンドをあっさり、与えてしまう。スウェーデンの応援団の男性も、スキップ敦賀のあまりのミスショットに"Vad sa**ger ni! バセイエニ?"(直訳は、なんか言える?だが、こんなことってあるだろうか!!てな感じで使う)。5-9で握手。残念スウェーデンの応援、面白い。スウェーデンは応援にたくさんのスウェーデン固有の歌がある。主にサッカーやアイスホッケーの時に聞くことができる。日本にも固有の応援歌や応援スタイルが欲しいな。中でも笑ったのが、スウェーデンチームがドロー系ショットでスイープに入ると「ヨッバ、ヨッバヨ~バ!ヨッバ、ヨッバヨ~バ!」と歌い始める。ヨッバってJobba!働けって直訳。頑張れっていう使い方になるのだけど、どうにもしまらなく、自分がスイーパーだったら笑い転げて力が抜けてしまうことだろう。で、日本のギブアップが決まったとたん、夏至祭を祝うときにおどる、愉快なダンスを踊られてしまった。いや、見てて面白いんだけどさ、なんかちょっとショック。やっぱり負けたあとにあの踊りを見せられるとやられた~って感じ。観客席を歩き回っていると、イタリアのTVアナウンサーが声をかけてくれた。「日本から来たんですか。札幌からですか。冬季オリンピックのあった所ですね。ジャンプは素晴らしかったですね。笠屋、覚えてますよー。」、私「コルチナは美しい所ですね。昨日はFaloriaでスキーをしました。こんな美しいスキー場は初めてです。」「ファロリアはアルベルトトンバが子どもの頃からトレーニングをしたところです。彼はファロリアから育ちました。」「あ、それで、トンバの大きな写真とサインがカフェにあったんですね。息子も世界に行けるかもしれないな(笑)。」「コルチナでも1956年にオリンピックがありました。そこでチハルイガヤ(猪谷千春)がアルペンで銀メダルを取りました。ご存知ですか。」「ええ、彼が未だに、日本の唯一のアルペン銀メダリストだとはしっていますが、コルチナでしたか」「そうです。その後、役員まで勤められましたね。」これまた、冬季オリンピックの歴史を本当に良くご存知で驚かされた。日本の選手のことも札幌オリンピックのこともよくご存知でとても嬉しかった。チャオ!って別れた。夜は、日本チームが気を取り直して、対デンマーク戦、何とか頑張って欲しい。私の見たところ、スウェーデン、デンマーク、スイスのどれかに勝てなければ、おそらく全敗してしまうと思っていた。で、なんと、ここまでそれなりに調子の良かったデンマークにエンジンがかからない。前半が終了し、4対1で日本がリードし折り返す!!この予選初めてリードでの折り返し。これは行けるぞ~~~、応援に力も入る。でも、デンマークの応援団にはちょっと借りがある。大会2日目のこと。日本の応援団が関係者を含め4人ぐらいしかいないのに見かねたのか、かわいい女の子達が、「Japanてどう発音するんですか?ヤーパン?ニホン?」「ニッポンだよ」って教えてあげたら、すぐにニッポン!ニッポン!ってずーっと応援してくれていたのだ。大会2日目も、3日目も。だから、日本の応援はちょっと気が引けた。しかし、心の中では強く念を送る。となりのレーンでカナダ対ドイツがやっていた。なんと、カナダの歯車が噛み合わない。いつも通り、イヤラシいほど石をためることに成功しているのに、仕上げのショットが微妙に外れ、大量得点ゲット後逃げ切る流れを作れず、苦労している。デンマーク対日本。こんなに石が溜まった所にラストショットなんて投げたくないなぁ。後半戦、デンマークが少しづつ調子を取戻し、逆に日本に疲れが見える。9エンドでついに逆転される。ここに力強い応援助っ人が現れる。9歳くらいの男の子。カナダとスイスのご両親を持ち、両方の応援を一生懸命にして、館内じゅうに声が響くため、アイドルになっていた。応援が受けることに調子づき、いろんなチームの応援を始めた。とりわけ、日本には一生懸命で、遠くからレッツゴーニッポン、レッツゴー。ニッポン、ニッポンと一生懸命、応援してくれた。ついに日本チームの席に来てくれた!!もう、応援が大好きで、あちこちに目を配り、日本を応援しているかと思いキャ、いきなり、ハップ、スイーとスイスの応援やカナダの応援、さらにはとなりのチャイナまで応援。ありゃりゃりゃ。もう、応援できればどこでもいいって感じで止まらない。しまいにはお母さんに口を押さえられて、「モガモガモガ~~」場内大爆笑に。。デンマークの女の子達、カナダxスイスの僕、応援ありがとう。で、10エンド、後攻ながら、2点をとれず、同点、延長戦へ突入。なんと、隣のカナダはドイツに足を救われ、敗戦。異次元カーリングも、運がつかずにうまくいかない時はあるのだな。日本の応援団にさらに、地元イタリアを応援していた大応援団が加勢してくれた。ニッポン、ニッポンの大合唱。なんとか、一勝をさせたい、といろんな国の人達が思っていてくれたのだな。みんな、ありがとう!!しかし、最後まで頑張ったのだけど、やっぱりキレのなさは補いきれず、最後はスルーで見せ場を作れず終わってしまった。(涙)大会4日目の2試合は本当に疲れがにじみ出ており、精度が落ちまくってしまった。時差の疲れがいちばん出てくる時機だものなぁ。日本選手は徹夜で試合をし続けてきたようなものだから。明日は朝にカナダ戦を勉強し、スウェーデンに帰る予定。この調子でカナダとやったら、大変なことになるだろうな。ヤバイ!!