2006年 国語 問1について
ここ数年,長文読解の一発目は説明的文章である。もちろん,問1から順序良くやらなければならないという掟はないので,国語・理科・社会などは,好きな順番で解けばよい。それはともかく,ペース配分を考えてみよう。問1の説明文に掛けられる時間はせいぜい20分だ。実際にやってみると・・・。ナニ,これ?何て分かりにくい文章だ!!段落構成がハチャメチャである。筆者の言いたいことは,第1段落と第5段落の前半に集約されている。もちろん,最終段落に結論らしきことが述べられているが,冒頭と途中に繰り返されている「結論」の方が説得力があるように思えてならない。途中の段落でズバリと述べすぎたため,「締め」が甘くなった気がするのは穿ちすぎだろうか。マアいい。何も,起承転結とか序論本論結論だけが説明文ではない。型破りなものがあってしかるべきだ。けどさ。例示内容の分かりにくさには特筆すべきものがある。具体例を示す意義は,専門的・抽象的な事柄を,一般の人に「分かりやすく」することだ。木と森に拘り過ぎたため,クヌギの例,顕微鏡や衛星写真の話は,「具体例」でこそあれ「分かりやすい例え」になっていない。例えて言うなら,野球でボールの投げ方を説明するのに,空気力学の話を持ち出すようなものだ。最後に・・・。本文を引用した著書(?)のタイトルが秀逸。「『伝わる!』説明術」だって!!「伝えにくい・・・」の誤りではないらしい(笑)。以上,独断と偏見に満ちた文章でした。