お友達が本を出しました~「陰陽伝」じゃじゃ~~~~ん!緊急告知!!本好きがまのお友達,あんじぇさんが本を出しました~~~ 7月1日,新・時代伝奇小説~ネオ・ジャパニーズファンタジーノベル~ 「陰陽伝」覇 耀(はたがしら よう) 『戦神が統べる乱世,雷鳴轟く夜に一人の子が誕生したー。』 (文芸社 本書帯より) 一気に読んだ。 文を追う眼がページをめくる手を追い立てる。 スピード感あふれる場面展開。 歯切れよく,眼に心地よく,文字が走る。 目に浮かぶのは,艶やかさと呪わしき運命を背負って生まれた者。 紫野の苦悩に満ちた姿。 紫野が持つ,「陰陽併せもつ者」の底知れぬ力を求め, 尊厳を踏みにじる男達。 紫野自身も知らぬその力とは? あああ。先が知りたい。。。その先は? 走る,走る。はしる。 眼も心も。。 およそ2時間。わたしは,あんじぇさんこと,覇 耀(はたがしら よう)氏の作り出した世界にどっぷりはまっていた。 紫野の力を求める丞蝉。 天地を操る絶大な力を得るため,紫野の体を力で征服する。 しかし,そのためには「愛」が必要なのだ。 心を引き裂かれそうになりながらも,耐える紫野。 紫野の「愛」を手に入れるべく策を弄する丞蝉。 紫野の持つ絶大な力を解放し,己のものとするため,紫野の心と体を求める。 しかし,いつしか,紫野自身の「愛」をひたすら求めるようになる。 それは,ある意味,己のうつろな部分を必死に埋めようとする姿であったのかもしれない。丞蝉自身の存在意義を探る行為であったかもしれない。 いびつで,残酷な,グロテスクな求愛だが,そして決して叶わぬ想いを求め続ける,これは,純愛そのものではないのか。 丞蝉という,徹底した悪の中の人間らしさ。 ちらちらと垣間見る,こうしたものが物語を盛り上げていると感じる。 主人公の紫野を取り巻く者たち。 おさななじみであり,ともに修行をする疾風と聖羅。 紫野をひたすら慕う,可憐な雪。 村を訪れる旅の薬売り,高香。 それぞれが秘めた想いを持ち,己の在り方に苦悩する。 「陰陽伝」は,若者の自立の物語でもある。 『人間の生は「性」にあり。生きる源は「愛」にある!』 『与えし者が,与えられる者となり,授かる者が授けるものに転ずる意味。 それを知る者は,真に心の自由を得る』 のではないか。。。 「陰陽伝」はせつなく,激しい「純愛物語」だ。 だから,性描写がふんだんにでてくる。 「25歳以下禁」と作者が自らに言わしめる所以は,そのシーンの耽美さにあるだろう。 単なるエロで終わったら,もったいない。 全編を通じて,ビジュアルが浮かぶ。 緩急に富む場面展開と巧みな表現は,読む者を紫野の住む世界に一気に引き込むだろう。 本書は, 伝奇物語のカタチを借りたヒューマンな作品だと,わたしは思う。 読む人が変われば,感じるものは変わる。 あなたは,どう感じるだろう。 もう一回,言います。 単なるエロで終わったら,もったいない。 そんな本である。 おもしろいよっ 一言で言うと,それにつきます。 いまなら特典付きで,お買い得~ですよ。
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