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ごきげん読書生活

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2006/01/16
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きのうの「ちびまるこちゃん」みました?

わたしとさくらももこさんは,同世代なので,子ども時代がかぶってるから,とても懐かしい感じがします。厳密に言えば,おねえちゃんと一緒だけどさ。(歳がばれますな…)エピソードに自分の思い出を載せて見ているから,時々ほろっときたり,バカうけしたりしながら楽しんでます。

きのうの「英語の覚え方」の話は,英語の単語や文章を聞いたまま日本語に置き換えて覚えるという話でした。

「ホッタ イモ イジルナ」はあまりに有名ですよね。
(What time is it now?)わたしは今まではそのように聞こえなかったんだけど,花輪君の発音がよかったせいか?きのうはちゃんと聞こえました。
まるちゃんがおねえちゃんに教わった「ワラ,ハマチ,サンマ」には爆笑しました。確かにそう聞こえるもんね。さて,これはな~んだ?

今は,幼稚園でも英語教育をやってるところがあるくらいだけど,あのころは街で外国人を見かけることも少なく,外国語に触れることなんかめったになかったから,まるちゃんたちの当惑と盛り上がりがよく理解できます。

家に帰ってよっぱらったおとうさんの「べらんめえ」「すっとこどっこい」
「あんにゃもんにゃ」
ということばに,英語以上に当惑するまるちゃんがおかしかった。
けど,確かにわけわからんことばですね。よく聞くけど(ほんとか?)改めて意味をきかれてもわかりません。
べらんめえは,悪態をつく表現だってことは,シチュエーションからわかるけどね。あんにゃもんにゃって,どんなもんじゃ?

…で,またまた調べてみた。

べらんめえ」(べらぼう・めの訛ったもの)

→馬鹿者,愚かな奴の意味。一種の罵り言葉,また,数や量の意外に多く重いさま。
語源は二説ある。
一つは,江戸初期に「便乱坊」と名付けて大阪で見世物とした醜い男のことから一般的になったという説。

もう一つは,「箆棒(坊)へらぼう」で米などを押しつぶす米の糊のへらにちなんだという説。ごくつぶし→役立たぬもの→へらぼう→べらぼうと命名したことによる。(なるほどっ!うまいっ,ざぶとん一枚!!)
二つめの説から,見世物にされた男の名も命名されたのではないかと,筆者は言っています。(「語源海」杉本つとむ 東京書籍 )
すっとこどっこい」→ののしって言う言葉。馬鹿野郎の意味。馬鹿囃子の囃し言葉。
馬鹿囃子→神社の祭礼の山車などで奏する囃子。太鼓・締太鼓・鉦(かね)・笛を用いる。屋台囃子。

ほおおっ。うちのほうでは,盆踊りに「やっちきどっこいどっこいなー」とかの囃し言葉あるから,それと似たようなもんかな?

「あんにゃもんにゃ」なんじゃこりゃ~?
あんにゃもんにゃ」は,なんじゃもんじゃと同じですって。
→関東地方で,その地方には見られぬ種類の大木をさしていう語。
「あんにゃもんにゃ」は,具体的にこんなのが例に挙がっている。千葉県神崎神社の「くすのき」明治神宮外苑の「ひとつばたご」,筑波山の「あぶらチャン」

はあああ?なんじゃそりゃ~?
だから,わけのわからない見たことのないものについてこういったのが始まりなんでしょうかね。
広辞苑にはこんな感じでかいてあって,さらに調べたけど,語源辞典にはなかったので,こういうことにしときます。
ご存じの方は,ぜひご一報下さいな。

きのうもかいたけど,言葉は変わっていくから,もともとの意味を追跡していくってのは大変な労力ですね。
この本かいた杉本さんは,いろいろな文献にあたってこつこつ調べたんでしょうね。あとがきにはこうあります。

「ことばは人間生活にとってもっとも基本的な道具の一つである。そのことばも人間同様に,生まれてから死ぬまでの一生をもつ。一つ一つの単語は個性をもち,それぞれ相応の役割をもって誕生した。そこには光と影,陽と陰,さらに吐息や表現をこえた言霊も存在する。ことばの一生もその途中,語形や中身に変化があり,ときには他の単語と結びついて新しい語をつくる。この結びつき方にもいろいろな形式がある。しかし,人間と同じように親の遺伝子を受け継いでいる。一見して完全変身したようであるが,細かく分析しよく観察するならば,その本体や本心を見出すことができる。そのためにも,できるだけ古形をみつけ,さらに日本語の本質,日本人の物の考え方,日本文化の特質などについても,不断の怠らぬ研究と考察が必要である。」
               (「語源海 あとがき」より一部抜粋)

さらに,「真の国語愛は,語源の探究による」ものであり,ことばの本源を突き止め,履歴を知るとき,「客観的に,そして静かに心の底から日本語への認識と愛が湧き上がってくると思う」と書いている。

杉本さんってすごい。
ちなみに,「引く辞書ではなく読む辞書」だそうなので,興味を持たれた方は読んでみて下さい。

原監督は「ジャイアンツ愛」,杉本さんは「国語愛」それぞれが作った造語でしょうが,気持ちがストレートに伝わってきます。

そうした想いが新しいことばを生み出し,さらにことばが豊かになっていくのですね。
ことばの意味を問うことは,それらを生み出した時の人々の思いに触れることなんだなあと思いました。

なんかまじめに終わったなあ。

はあ。疲れました。また,日が変わっちゃいました。
語源海





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Last updated  2006/01/17 01:00:25 AM
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