2009/07/14(火)06:16
ローンウルフ 暗闇からの脱出 14
僕はここで士官と共に市内にはいることにした。一人だと…迷いそうだ。
アーチ型の門をくぐり短い階段を登る。城壁の警備についている兵士達が忙しそうに歩き回っているのが見える。
すると、王室の衣装を纏った痩せた男が僕達に近付いてきた。顔には傷があり、名前は名乗らなかったけれど城へ案内しようと親切に申し込んできたんだ。
僕は悩んだけれど、この王都で王室の衣装を纏っているのなら間違いなく案内してくれるだろうと考えた。そして、彼についていくことに決めた。
結論から言うと、これは正解だったんだ。彼は秘密の通路を使用して僕を安全に城まで送り届けてくれた。あまりにあっけない結末となったけれど、ここで僕の冒険は終わることになる。
王に謁見して僕はこれまでのことを詳細に語った。広間では沢山の廷臣がいて、僕の話を聞いていたけれど、話が終わるまで静まり返っていたんだ。
国王は僕の話が終わると、玉座から降りて僕のところまで近付くと僕の右手を握った。そして僕の冒険を称えてくれたんだ。
カイ修道院は僕を残して全滅した。唯一の生き残りである僕は、王に新しい依頼をされることになる。それは、ますます強さを増すダークロード軍に対抗するためにソマーススウォードという太陽の剣を取ってきてほしいというものだった。それがあれば、ダークロード軍に対抗することが出来るのだろう。
僕は勿論引き受けることにしたんだ。
でも、僕の冒険はここで一端終わることにする。僕のカイ戦士としての冒険は地味で逃げ続けるものだった。強敵と戦わないように避け続けたし、敵と出会わないセクションでも体力を回復しながら細心の注意で進んでいった。途中、ナップザックを失ってしまったし、一応の結末には辿り着いたけれど、徒労の方が多い冒険だったような気がする。
でも僕はやり遂げたんだ。今は少し休ませて貰うことにしよう…次の冒険のために。
終わり
と言うことでリプレイ終了しました。次回もローンウルフをやるかと言えば…どうだろう。
本書はリプレイを読めば判るでしょうけれど、とにかく逃げ続ける作品です。一瞬の気の緩みも許されず、とにかく逃げ続けます。
リプレイのルート以外にもアイテムを無くさず進んだり、或いは色々なアイテムを入手したりできるのですが、全体的にはアイテムを集める旨みの少ない作品であり、やはり逃亡すると言うのが主眼に置かれた作品です。
そのためか、リプレイは一寸書きにくかったのは確かで、個人的には面白い作品だとは思うのですが、リプとしたら地味すぎるかなぁ(笑)と思いました。本当に逃げ続けることが主眼となっており、戦闘点が今回は低いので戦闘は苦戦しますが、もしかして最大値とかだと楽勝だったかもしれません(強制エンドもあるのでクリアするのはそれなりの難易度がアありますが)。
本書は連続したキャンペーンシナリオのゲームブックですから、これはプロローグに過ぎないと思います。実際に次巻ではリプレイにも名前だけ登場したアイテムが登場し、その後のゲームでの戦闘を一変させます。そこまで進みたい気もするのですが、今回はここで終了とさせていただきます。