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カテゴリ:その他のパフォーマンス
バルタバスは、毎回趣向を変えて
パフォーマンスを作り上げてきます。 このところはインド、チベット、日本、と 非ヨーロッパ、アジアにテーマを求めていましたが、 今回の「バトゥータ」は、ルーマニアのロマの、 馬とともに新天地をめざして移動しながら生きるさまを 素朴に、ストレートに表しています。 そこには人馬の生活の根源があり、 生命の直接的な体温がみなぎっています。 そしてヨーロッパのキリスト文化にはよりエキゾチックに感じられる、 土着の魔力が渦巻きます。 トロットする馬の背中で、妖しく踊るジプシー女は、 まさしく「ノートルダム・ド・パリ」のエスメラルダに外なりません。 褐色のヴィーナスの 五感に迫る色香の前には 副司教クロード・フロロもイチコロだったろう、と 容易に想像できます。 ロマの放浪が 一面で悲哀に包まれていながら、 蔑まれ、おとしめられながら、 馬と戯れる彼らの底抜けの明るさには、 誰にも阻むことのできない 不可侵なる魂の自由が感じられます。 原点回帰。 バルタバスの言葉です。 造りこんだ物語ではなく、 歴史が証明している人間の強さ・自然の美しさを まるごと体感する1時間半。 それが「バトゥータ」です。
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本当に急なお願いにも関わらず、ありがとうございます。
そして、楽しんでいただけて何よりです。 機会があったら、私も最前列で見たいです。土アタックされてもいいから! (2009.01.26 11:42:27)
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