000000 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

ガムザッティの感動おすそわけブログ

ガムザッティの感動おすそわけブログ

PR

Calendar

Freepage List

Category

Favorite Blog

CS衛星劇場で「家族… YYCafeさん

愛し生きること yuki アイドル 俳優 映画 演劇 ドラマなどさん

2023 ユーキャン新語… 王道名なしさん

   元局アナがス… ころりん0924さん
ライターかあさんと… プチプチゆっきーさん
ぺ天使のつぶやき kamadoyamadocaさん
もっとハッピー happy-gaiさん
こちら25643 ヒロランさん
観劇日記~夢のあと… みおと5747さん
わたしのブログ ルシーラさん

Free Space

設定されていません。

Comments

gamzatti@ Re[1]:「ムー」「ムー一族」(05/28) ひよこさんへ 訂正ありがとうございました…
ひよこ@ Re:「ムー」「ムー一族」(05/28) ジュリーのポスターに向かってジュリーっ…

Headline News

Profile

gamzatti

gamzatti

2009.02.10
XML
カテゴリ:記紀とその時代
古事記を読んでいて、思わず吹き出してしまいました。
だってこんな記述が・・・

オオササギ(仁徳天皇)の大后(正妻)、イワノヒメは、
とにかくヤキモチ焼きだった。
それで側室は、宮中にあがることもできない。
側室が目立った動きなどした日には、
大后は「くやしい~!」と足をバタバタさせたっていいます。

まず一人目の側室、クロヒメ。
吉備の人でとっても美しいという評判で、
天皇、すーぐにお召しになりました!
でも、大后の嫉妬がコワくて、実家に逃げ帰ってしまったの。
そのころ、
都は難波の高津宮、今の大阪城のあたりと言われていて、
当時はすぐそばまで海が来ていました。
クロヒメが船で帰っていってしまうと聞いて、仁徳さん、
高台に立って歌を一句。

「ああ、沖のほうに小船が連なってる。
 あの船で、ボクのかわいいクロヒメちゃんは帰っていっちゃうんだなー」

それを耳にした大后、いたく怒って人を遣わして、
クロヒメを船から降ろしてしまった。
「あんたなんか、吉備(岡山)まで歩いて帰んなさい!」

天皇は「ちょっと視察」と言って淡路島へ。
でも、視察は口実です。
「ここへくると、わが国の島がたくさん見えるなー」と言いつつ、
その島々浮かぶ瀬戸内海を通って、
クロヒメに会いに、吉備まで行っちゃったのでした。

英雄、色を好む。
もう一人の側室が八田若郎女(ヤタノワカイラツメ)。

大后が「宴を開くから、お酒を盛る柏の葉を摘みにいきましょ」と
紀伊の国(和歌山)まででかけているスキに、
鬼のいぬ間のなんとやら、
天皇、ワカイラツメと仲良くやっておりました。

そんなこととはつゆ知らぬ大后、
「いい葉っぱが採れたわ~。あの人、喜ぶかしら!」と
船いっぱいに柏の葉を積んで帰る途中、
人の噂を小耳にはさみます。

「天皇さん、このところ、ヤタのおねえちゃんと仲がいいみたいよ~」
「昼夜かまわずニャンニャンしてるっていうけど、
 それにしちゃお后さまは静かだね」
「何にもしらずに、おでかけになっちゃってるのね~」

大后、怒り心頭!
「ちょっとちょっと、それどういうこと???」

愛する(愛しすぎる?)天皇のために紀伊の国までいって採ってきた
船いっぱいの柏の葉を、ぜーんぶ海へ投げ捨ててしまったとさ。
今でいえば、
せっかく買い揃えたロイヤルコペンハーゲンのテーブルセット、
ガッチャンガチャンと割りまくった、というところでしょうか。

「ぐやじ~~~(泣)」

大后、すぐに難波宮には帰らず、その船で実家に帰りました。
しばらくしたら、仲直りなんだけど。

さて。
天皇は、女鳥王(めどりのおう)という義理の妹も召しだそうとします。
仲立ちの使いは、弟のハヤブサワケ。
そのハヤブサワケに、女鳥王は言います。
「天皇っていっても、お后さんが強いから、
 好きな側室をかわいがることもできないでいるじゃない。
 そんなところへ行ったって、いいことないわ。
 私、アンタがいい!」

…ということで、ハヤブサワケは女鳥王とねんごろになり、
仲立ちの使いとして天皇のもとに戻りませんでした。

天皇、大后にはからきし弱いくせに、
他の人には容赦ありません。
この二人に謀反の疑いをかけ、兵を差し向けて倉椅山まで追いつめます。

「倉椅山は険しくて、岩にとりすがることもできずに私の手を握る」
「倉椅山は険しいけれど、お前と登れば険しいとも思わないよ」

ハヤブサワケと女鳥王は、手に手をとって逃げるけれど、
奈良の宇陀まで来たとき、とうとう兵に追いつかれ、殺されてしまいます。

その先鋒に立った将軍・山部大盾は、
女鳥王のブレスレットを腕から抜いて、
自分の妻にプレゼントしました。

あるとき、
大后は「夫人の会」を開き、
おもだった政治家の夫人たちを招いて女性だけのパーティーを催しました。
「今日は私がおもてなしする番よ」と
大后は自らお酒をついで回ります。

大后が山部夫人にお酒をつごうとしたそのとき、
彼女のブレスレットに大后の目が凍りつく。
お酒はつがずに彼女をその場から追い出します。

そして山部将軍を召し出す。
「あの二人は天皇に対する不敬があったから退けられただけで、
 他に理由はない。
 天皇の弟、妹というお前の仕えるべき主人の腕を飾っていたブレスレットを、
 まだその肌も温かいうちに、お前は剥ぎ取って、
 それを自分の妻に与えるなんて…」

そう決然と言い放ち、彼を死刑にしました。

烈女です。
ナニワのおかんです。

好きで好きでしゃあないダンナにはイケズになってしまうけど、
人情にはとことん厚い。

けっこう好きです、イワノヒメ。
最強(最悪?)の嫉妬深い女として、1000年以上語り継がれてるっていうのは、
ちょっとかわいそうな気がします。

仁徳天皇は、
「煙が立ってない! この国の民は貧しくて食事の煮炊きもままならないんだ。
 減税しよう。これから3年は無税!」
と宣言して、役所がボロボロになって雨漏りするようになっても、
「たらいを置けばいい」という具合で3年がまんした人。

3年たってもう一度「国見」をしたら、今度は煙が立っていたので
「もういいな。民も豊かになった。税金がっぽとりまっせ!」

この逸話、私もよく知っていましたが、
「古事記」にはその前段も記してありました。

仁徳さんって、公共工事をたくさんやった人なんです。
中国からの帰化人の技術を使い、
茨田(まんだ)堤=堤防、茨田屯倉=新田、衣網池(よさみのいけ)=ため池、
難波の堀江(運河)、墨江(すみのえ)の津(港湾)と、
ありとあらゆる公共工事。
難波宮(=役所)だって、日本で初めての、本格的な中国スタイルの都です。

これだけ作ればお金もかかる。人の手も要る。
国民、けっこう大変だったんとちゃう?
3年くらい、税金免除してもらわないと困るくらい疲弊したのは、
この工事のせいかもね。

でも、茨田堤といい堀江といい、何百年ももった優れた土木工事です。
国民も、こうした工事によってとても潤ったことでしょう。
仁徳天皇、やっぱりすごい人。お墓の大きさが彼の偉大さをも物語ります。

女好きで恐妻家だけどね。






Last updated  2012.03.29 09:55:10
コメント(2) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.