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カテゴリ:演劇
井上ひさしさんが昨夜、亡くなりました。75歳でした。
飄々として一見弱弱しそうでありながら、 芯の通った、絶対信念を曲げない、そしてあきらめない強さで さまざまな作品で自己表現してきた方です。 私が最初に出会った作品は「ひょっこりひょうたん島」。 小学校の1年生だったでしょうか。 笑いや楽しさとマジメな哲学とが同居するお芝居を書く人で、 作品を離れても、日本の行く末に関して堂々と意見を述べる人でした。 日本ペンクラブの代表としても、発言をしてきた人です。 戦争に翻弄される庶民や文化人の悲哀を、そして間違いを じわじわと訴える作品を書き続けた人でした。 今も語り継がれ、あるいは再演が繰り返される名作をいくつも残し、 そして亡くなるその日まで現役で書き続けた人です。 「組曲・虐殺」が最後の新作となったことになります。 執筆中の「木の上の軍隊」(こまつ座)は、 7/18から東京・新宿の紀伊国屋サザンシアターで 上演する予定になっていました。 体調を見ながらの執筆活動だっようです。 多少ホンが遅れても、そこは常に遅筆の井上さん。 「それは井上さんのことだから」と きっと関係者のみなさんには折込済みだったことでしょう。 けれど、 これだけは、とうとう本当に間に合いませんでしたね。 でも「絶対あきらめない」井上さんのことです。 天国で書き続けるかもしれません。 そして、 天国の役者を集めて、なんとか上演するのかもしれません。 ご冥福をお祈りします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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