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カテゴリ:ドキュメンタリー
アメリカが基地をつくる本当の理由
監督:エンリコ・バレンティ/トーマス・ファッツィ 配給:アンプラグド ストーリー●2009年、アメリカでは民主党のオバマ氏が大統領に就任し、 イラクやアフガンからの撤退を宣言した。 しかし翌年の軍事予算は、ブッシュ政権当時より300億ドルも多い 6千800億ドル。 これらの予算の多くは、世界中の米軍基地の維持に使われるという。 不思議なことに、アメリカは戦争を「した」後の国に基地を作り続けている。 その数は現在、世界の約40カ国700カ所以上を数え、 駐留する25万人の兵士の生活の場でもある。 つまり基地はアメリカにとって産業と雇用を創出する場であり、 ローマ帝国の植民市さながらの役割を負っているのだ。 日本では戦後60年以上、沖縄に米軍が駐留し続け、常に問題となってきた。 なぜ沖縄に38もの基地が必要なのか、なぜ沖縄でなくてはいけないのか。 それは安全保障の理由によるものだ、とずっと説明されてきた。 しかし、沖縄も、イタリアも、コソボも、すでに「平時」になった国の米軍基地は、 実はアメリカの経済のために「維持」されている側面が強い。 「基地とは戦利品であり、略奪品であり、決して返還されないもの」 という言葉には、現実に照らして説得力がある。 作品のなかでは、土地を奪われ、騒音で日常をかき消され、 事件が起きても治外法権で裁けない沖縄で、 地道な返還運動をしている人々にも焦点を当てている。 「自分の土地を戦争で人を殺すために使われたくない」という言葉には、 ハッとさせられる。
Last updated
2012.09.16 22:32:29
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