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gamzattiさん

バレエ・ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、舞台大好き!

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2013.10.04
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カテゴリ:シェイクスピア
さいたま芸術劇場とシアターコクーンでやってきた
蜷川幸雄演出のいわゆる「シェイクスピアは全部やる!」シリーズ。
私はずいぶん観ているほうだと思うけれど、
実はオールメールの舞台は、1つも見ていません。
1つには、人気のイケメンタレントが抜擢されるので、チケットがとりにくいから。
2つには、喜劇が多いから。
3つには、そのキャストでやる意味はどこにあるのか、あまり食指が動かなかったから。

でも今回は、とても見たいと思ったの。
それは市川猿之助が出るからでもなく、オールメールだからでもない。
「ヴェニスの商人」という作品が好き。
この作品を、蜷川がどう料理するのか。それも、あのキャストで。

そして、感想。
これぞ、オールメールの醍醐味、な作品だった。

考えてみれば当然。ポーシャは男装するわけです。
男が女役をやっていて、女性として男が男装する。このパラドックス。
そこを、中村倫也がこれ以上ないほど美しく、颯爽と、楽しく演じきった。

私は「ヴェニスの商人」について、いろいろ考えてきました。
ここにお立ち寄りくださるとわかる。少し下のほうにスクロールしてみてね)
その中でも、今回のポーシャは出色の出来だったと思います。
単に見た目が美しいとかではなく、
声の通り方、出し方、女性としてのポーシャの魅力、ポーシャの喜怒哀楽、
お茶目なところ、賢いところ、よく出ていました。
その上で、
「男性として女性を演じながら、女性が男装するという表現を完璧にこなした」のです。
べた褒めですが、本当に素晴らしかった。

一方、猿之助のシャイロックはどうだったか。

キャストの多くが蜷川シェイクスピアに何度も出演したことのある人々である中で、
一人だけ歌舞伎調である猿之助の演技には、正直最初は違和感を感じました。
でも、そのうちにわかってきた。
これはそのまま、キリスト教社会における非キリスト文化のユダヤ人が醸す違和感であり、
もっといえば、西洋文化がギョッとするアジア的な文化のあり方なんだ、と。

また、
シャイロックが「いやな奴」だと観客が感じることも、けっこう新鮮だった。
観客は、特に日本の観客は、弱い方に味方する。
どこかで「自分は弱い」→「弱い方に感情移入」→「弱いほうが正しい」
→「だから、勝つ、あるいは主人公として描かれる」
という図式の中で物語に入り込む。
しかし、
今回は多くの人が、憎らしいことをいうシャイロックではなく、
宗教とか父権とか、そういうものを越え、ただ「好きな人と一緒にいたい」と思って行動する
シャイロックの娘とかポーシャに肩入れして見ていたのではないだろうか。

それは、「ヴェニスの商人」が生まれたときの、原初的な構造を味わったわけで、
今回の芝居はとてもオーソドックスだったんだと思う。

「人肉裁判」がクライマックスではなく、
「若者たちよ、よかったね」の大団円で閉幕が心地よい。

こうした構造の中で、それでもシャイロックのことが気になる。
いやな奴だけど、
「あいつはあのあとどうなるんだろう」と思う。
「私の血は赤い。私だって悲しければ泣く。あなたたちとどこが違うのか」の言葉で
「そういわれりゃそうだよね」と初めて気づくような、そんな感じだ。

いじめられるほうではなく、
いじめるほうの罪悪感がちょっぴり残る、「ヴェニスの商人」だった。

だから、
この舞台は成功だったと思うけれど、
蜷川渾身の作品、とまではいかなかったのではないか、というのが私の正直な感想だ。

シャイロックをどう位置付けるかというところでのコンセプトは当たったが、
舞台装置とか、そういう「舞台空間の創出」という意味では、お手軽だった。
いつもは奥行のある舞台を縦横無尽に使うけれど、
今回は壁があるだけ。
ヴェニスの裁判所、ポーシャの屋敷のある島、シャイロックの家、
場所が変わっても壁は同じ。
だから、色彩とか奇抜な大道具とか、時代性を越えたコンセプトなどで、
ダイナミックに心を動かされる、いわゆる「蜷川マジック」はなかった。

今回は、
蜷川の力というより、俳優の力が大きかったのではないだろうか。
異世界としての猿之助を際立たせられるだけ、
蜷川シェイクスピアの常連たちは、観客に「ヨーロッパ」を
「赤毛もの」ではなく「こっちが普通」に見せてくれた。
そこが、
このシェイクスピアシリーズの歴史の重みである、と思った次第である。

とにかく、
中村倫也という俳優のこれからに、ものすごく注目していきたい。










Last updated  2013.10.04 14:35:55
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Re:「ヴェニスの商人」@さいたま芸術劇場(10/04)   エトワール さん
観たいと思っていて観られなかった「ベニスの商人」の舞台。
ガムザッティ様のレビューをお待ちしておりました。

この文面を読んでいる内に、涙が出てきました。
何だか手に取るように舞台が見えてきました。

やっぱり「観たかった!」

宝塚の真逆で、男性ばかりでの舞台なのですねェ?
私は、大昔女子高校生の時に演劇部で「ベニスの商人」をやりました。
その時、私はバッサーニオと言う役でした(本当はポーシャを演じたかった)。
「裁判」の場面が昨日の事の様に思い出されます。

中村倫也さんって若手の俳優さんなのですか?
恥ずかしながら私は今回で初めて知ったのですよ。
ポーシャを演じられたのですねェ。やはり観たかったです。

ガムザッティ様の感想で、感動のお裾分けをして頂きましたので感謝です!

有難うございました。 (2013.10.05 09:38:37)

Re[1]:「ヴェニスの商人」@さいたま芸術劇場(10/04)   gamzatti さん
エトワールさん
蜷川さんと猿之助さんの「もくろみ」は完全に大当りでした。
ただ、「狙ったとおりにやっての大当り」だったので、
もっと普通に見たかった人にとってはあざとすぎて見えたかもしれません。

猿之助ワンマンショーという声も聞こえました。
ほかがかすんでしまったと。
私はそうは思わなかったんですけどね。
みな、猿之助の「かたち」に巻き込まれず、ちゃんとシェイクスピアをやっていたから。

いずれにしても、
いろいろな解釈ができ、でもゆるぎないテーマがある古典というのは、本当に力がありますね。
(2013.10.05 11:06:43)

Re:「ヴェニスの商人」@さいたま芸術劇場(10/04)   かっぱママ さん
ガムザッティ様
はじめまして。かっぱママと申します。
このようなメッセージを書き込む事などはあまりしたことがなく、ルールもよくわかりませんので、失礼がありましたら、お叱りください。勉強させていただきます。よろしくお願い申し上げます。

さて、私がこちらのブログを読ませていただきましたのは、「東宝ミュージカルアカデミー」の検索をいたしましたところ、たどり着いたわけでございます。
私の事はおいおいお話したいところですが、ガムザッティ様のブログやHPも 私の興味にヒットすることばかり・・・演劇、ミュージカル、歌舞伎、映画、世界遺産、片付け・・・などなど(笑)
そしてもちろん、東宝ミュージカルアカデミーの件・・・

本日は彼らの行く末について、お忙しいガムザッティ様にも知っていただきたいと思った訳です。

東宝ミュージカルアカデミーは、昨年3月6期の卒業をもって終了し、新しいプロジェクトに引き継がれたミュージカルアカデミー生01期も今年、卒業しております。

昨日私は「上野ストアハウス」という劇場へ、主に卒業生や東宝にかかわりのある俳優の方々が 企画制作した舞台を観に参りました。

 Off-Broadway Musikal Score Produce
「Ordinary Days -なにげない日々ー」(10月17日~22日まで公演)です。

演出・翻訳は4期の藤倉梓、ピアノ演奏・村井一帆、プロデューサーは6期の由佐憲靖。
役者は松原剛志・木村花代/阿部よしつぐ・吉沢梨絵・・・ペアのダブルキャストと染谷洸太(TMA5期)・北川理恵/田中秀哉(TMA6期)・小松春佳(MA01期)/大塚庸介・平田愛咲(TMA3期)・・・ペアのトリプルキャストです。敬称省略、そして、何か間違いがあったらごめんなさい。。。

ガムザッティ様にチェックしていただけたら、幸いです。

はじめましてですのに長々と、申し訳ありませんでした。
これからのお付き合いを 是非よろしくお願い申し上げます。また、書き込みをさせていただきます。

今日も、他の組み合わせのキャストで観劇いたしますので今から出かけます。。。(笑)失礼いたしました。
(2013.10.18 10:08:13)

Re:「ヴェニスの商人」@さいたま芸術劇場(10/04)   happy-gai さん
シャイロックは悪い嫌なやつでした。でもいろんな媒体で見ていると、当時の時代背景なども分かり始め、自分自身も年を重ねてきて考え方も幅広くなってきました。ユダヤ人は金貸しにならざるを得なかった。追い込まれてこうなった。民族的弱者。いろんなことを思います。
ガムザッティさんのこの評は頷けるものでした。しかし、歌舞伎役者が演じるとは思いませんでした。猿之助さんも中村倫也さんも楽しみですね。 (2013.10.18 10:42:42)

Re[1]:「ヴェニスの商人」@さいたま芸術劇場(10/04)   gamzatti さん
かっぱママさん
コメントをいただいたのに、きちんとお返事していなくて
本当にごめんなさい。
東宝ミュージカルアカデミーが名前を変更するのは、
とっても寂しい出来事でした。
発展的に解散することはわかっていても、
とっても愛着がありましたから。
藤倉さんはとってもご活躍ですし、
卒業生の中には「レミゼ」や「ミス・サイゴン」の常連になった人も多いですね。
これからもっといろいろな人が注目されること、
そして、彼ら彼女らがますます精進することを願っています。
(2017.06.02 10:03:15)

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