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伝説の相場師・ギャン師匠と共に

伝説の相場師・ギャン師匠と共に

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【リスク管理と勝つ確率】

リスク管理ができているかどうかは、重大な結果をもたらします。現に、いま
投資で失敗している方はリスク管理をしなかった結果です。そのことに対して
わたしたちは、どのようなアドバイスができるのでしょうか。もっと、「失敗
しないトレードをするべきだ」というべきでしょうか??

もちろん、そうではありません。トレードは半分以上が失敗するものです。
60-70%が失敗です。なぜなら、損失は小さく、利食いは大きくという鉄則を
守れば、かならず損失の数は多くなる。しかし、トレードはトータルでプラス
しなければ意味がない。そこで、みんな必死に勉強する。練習する。だから、
テクニカルしかしらない人と、テクニカルもファンダも知っている人とでは差
がつく。それ以上に、毎日10時間以上も作戦を考えているわたしのような人間
と毎日数時間しか考えられない一般の投資家とは、どうしても運用に差がでて
しまいます。わたしが考える毎日の数十の作戦のうち、採用されるのは、ゼロ
かひとつです。潜在的なリスクは、頭の中で、随分と減ることになります。
そして、わたしたち、プロがリスクを管理するとき、そのリスクは、毎日計量
が可能なシステムになっています。必要以上にリスクをとっている、リスクが
少なすぎる、毎日機械が計算をして、わたしたち人間はその間で微調整を行な
っている。だから、リターンは多くても20-30%の間に入るし、リスクは数%
の間に入るのです。それでも、どの銘柄をいくらで買うべきだという判断はコ
ンピュータよりも人間の方が上手い。いまのところは。

相場にずっと参加できて、かなりの時間を投資にかけることができる人であれ
ば、いろいろとアドバイスすることは可能です。しかし、時間がないサラリー
マンの方に対してどのようなアドバイスができるのか、わたしは疑問に感じて
います。そして、テクニカル分析やファンダ分析などの手法を本当にわかって
いる人は少ないことも実感しています。


【資金に対する投資金額はリスクとはいわない】

資金に対する投資額はリスクとはいわないのです。

100万円の資金を投資する場合を考えます。
信用取引をします。
あなたが150万円をある株に投資したとします。
これは投資金額を超えた1.5倍のレバレッジです。
この株の株価が150万円だとします。
あなたが損切りの逆指値を149万円で指しているとします。
あなたのリスクは何%でしょうか。

1%です。

資金に対する投資額をリスクとはいいません。
おわかりいただけるでしょうか。とっても肝心なところです。

資金の50%をある株に突っ込むということは、わたしが伝えたかったリスク
とリターンの関係とは違う話なんですね。
50%をある株に突っ込んでも、しっかりとリスクを数%の範囲で管理できる
方法はあるのです。

100万円と1,000万円と1億円とを区別する必要はありません。複利の力
は平等なのです。むしろ、小額金額に味方するように仕組まれています。1億
円でも100万円でもリスクの管理の方法も投資のスタイルもまったく同様な
ものであるべきです。そうではないですか??

リスクとは、投資額に対する一銘柄の構成比ではありません。
ストップを入れる水準とのかかわりであるのです。


【株数でリスク管理をしないこと ストップの置き方でリスク管理をする】

以下のような株があったとします。
投資案件がリターン÷リスクが10倍になっているのがおわかりでしょうか。

上値見通し 444円
株価     222円
下値見通し 200円

リターン222円(上値と現在値との差額)、リスク22円(下値と現在値との差額)。

そこで、リスクとリターンの関係で10倍ですから、10倍になったとき100%利食い。

こうしたらどうでしょうか。

リターン-リスク倍率
 10倍 444円 損切りレベル444円 100%利食い。
 9倍 422円 90%の利益確保。損切りレベルを400円まで上げる。
 8倍 400円 80%の利を確保。損切りレベルを366円まで上げる。
 7倍 378円 70%の利を確保。損切りレベルを350円程度まで引上。
 6倍 356円 60%の利確保。損切りを290円程度に引き上げる。
 5倍 334円 50%の利の確保。損切りオーダは278円に引上。
 4倍 312円 40%利確保。267円にストップロスをおく。
 3倍 288円 利益30%の確保のため242円程度にストップおく。
 2倍 266円 利益の20%確保のため231円程度に損切りをおく。
 1倍 244円 利益の10%を確保のため224円にストップロスおく。

さて、当初、200円に設定した、損切り(=下値見通し)は、値上がりととも
に上昇していますね。
目論見では2倍になったらとりあえず全部利食いということでした。しかし!
その過程が重要なのです。仮に250円に上昇したら、ストップを229円や230円
に置けば、利益の一部はとりあえず確保できますよね。

一部を確保しておいて、さらに株価上昇の可能性を持ち続けることができます。
肝心なのは、どの価格帯にいったら、自分は具体的に、何をすればいいのか、
決めておくことです。

こういう戦略を、みなさまは、お持ちでしょうか?
お持ちでないなら、せっかくですから、こういう戦略を試してください。
これが、わたしの主張するところの、リスク管理のノウハウなのです。

⇒最初から取引のルールやシステムを十分考えておく。
⇒リスク管理は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析よりも重要な考えです。


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