遺訓・訓戒(伊達政宗)伊達政宗 遺訓 仁に過ぐれば、弱くなる 義に過ぐれば、固くなる 礼に過ぐれば、諂(へつら)いとなる 智に過ぐれば、嘘をつく 信に過ぐれば、損をする 気長く心穏やかにて、萬に倹約を用い、金銀を蓄えるべし 倹約の仕方は不自由を忍ぶにあり この世に客に来たと思わば、何の苦もなし 朝夕の食事は美味からずとも誉めて食うべし 元来、客の身なれば、好き嫌いは申されまじ 今日行くをおくり、子孫兄弟に能く挨拶して、娑婆の御暇(おいとま)申すべし 伊達政宗 訓戒 一.二六時中油断の二字に用心強くせよ 一.人は只、高下ともに万事気を作ること第一なり 一.人は只、第一、無礼とぬるき事嫌うべし |