関東デイラリー Rd.1 パープルラリーがまツアー
関東デイラリー 第1戦、「パープルラリーがまツアー」に参戦してきました。新しい車遊びを始めようとエントリーし、諸々の準備を進めていましたが、ようやくこの日がやってきました。前泊していたホテルを出発し、途中、飲み物を購入するためにコンビニに寄ったら、駐車場に「ソレ」っぽい車が数台。店内に入るために歩きながらチラッと覗いたら、助手席にラリコンが設置してあるので間違いない(笑)。アチラさんも私の車を見て、そうだと気付いたのでしょう、お互いに会釈して、「今回初参戦なんですよ。よろしくお願いします~」「私は四戦目です~」とか挨拶。その後、6:30頃に集合場所である筑波山麓にある「筑波ふれあいの里」の大駐車場に到着。集合時間の7時を目指して、続々と参加車輛が集まってきます。7時になって参加受付を行い、ゼッケンやコマ図、指示書などを貰います。私らは初参加だったので、事前講習に申し込んでいたのですが、どうやら事前講習は朝6時からだったらしく、受付等でお忙しい中、ご対応いただきました(感謝)。講習では、簡単なコマ図と指示書の見方と、「とりあえず前後の車の間に入って、追い越すことなく、抜かれることなく走ってみましょう。タイムとかは気にすることはありません」とのことでした。講習が終わったら、かみさんは貰ったコマ図と指示書を読み込み、必要事項をコマ図に書き込んでいきます。私はゼッケンを貼ったり、その他諸々の準備。ゼッケンは、ボンネットと左ドアに。JAF公認証は左後席窓に内側から貼付します。余談ですが、今回ゼッケンを貼るためのビニールテープ(絶縁テープ)を3色、透明と白と黒を持ち込みました。幅が通常のビニテ(19mm)よりも太い38mmのものです。ゼッケンって、過去のサーキットでのタイムアタック競技などでは、黒枠だったり白枠だったりマチマチだったので、どちらでも対応できるようにと思ってのことだったのですが、透明なの1本で大丈夫でしたね。なお、ビニテが多少斜めになっても接着面積が確保できるように、絶対に太さ39mmのものを使うことをお勧めします。で、その間ナビゲーター(コ・ドライバー)のかみさんは、指示書とコマ図を睨めっこして、必要事項をコマ図に書き込んでいきます。コマ図は曲がり角とその目印、そこまでの距離が記された図で、今回の場合は50番まであって、1~30番までが第1ステージ、31~50番までが第2ステージになっていました。これに対して、指示書というのは、それぞれのコマ図間を走行する際の速度や、コマ図間の指定走行時間が記されたもので、下記のような感じ。コマ図には距離が記されているので、指示書で指示される内容が、「コマ図における速度や時間」のみだったら簡単なのですが、問題はCP(チェックポイント)を起点として速度が変わる指示。アベレージラリーの肝は、「距離と速度が指定されていれば、その間のどの地点(CP)でチェックしたとしても、理想とする通過時間が決まっている」ということにあります。その「理想とする通過時間」を正解とした時、実際に競技車輛が通過した時間と比較して、どれだけ誤差があったか(±1秒で1点減点)、より誤差(減点数)の少ない車が勝ちという競技です。なので、競技車輛にはCPがどこにあるのかは伝えられていません。CPがどこにあるか分からなければ、競技車輛は常に指示に従った速度で走るしかありません。例えば、警察が速度取り締まりを行う日が分かっているとします。どこで取り締まりを行うか分かっていれば、そこだけ指示に従った速度で走行し、他の場所は法定速度を守らずに走ることが可能です。しかし、速度取り締まりを行う場所が分かっていなければ、ドライバーは常に法定速度を守って走るしかありません。つまりそういうことです。話を戻しましょう。どこにあるか分からないCPを起点として「速度を変更しろ」いう指示は、CP到達時点でそれまでの速度指示と比較してどれだけ遅れているか(早いか)などを瞬時に加味し、CP通過後の速度を実際にはどれくらいの速度で走るのが正解なのかを考える必要があります。ここがアベレージラリーの一番難しく、面白い所なんだというのが、実際に参加して分かったところです。そんな走行指示書の情報を、コマ図に書き込んでいきます。下のコマ図は、実際に走行した際、かみさんがどんどん情報(CPの位置 など)を書き加えていったもの。で、我が家の場合、ラリーコンピューターは搭載していないので、今回はスイスポに取り付けられているディスプレイオーディオに入れたラリー用のアプリ「Rally Tripmeter」の、「Regularity TSD」モードを使用します。このアプリは、さまざまなラリーに対応したモードが用意されていますが、「Reguraliry TSD」モードは、TSD(Time, Speed, Distance)ラリー(日本でいうアベレージラリー)に特化したモードで、事前にセクション(コマ図)毎のスタート時間、距離と速度を入力、保存しておくと、ラリー中、理論(時間)に対して自車が早いのか、遅れているのかを表示してくれるものです。↓写真はTSDモードにダミーのデータを入力し、デモで動かしているものです。アプリはGPS測位ベースで距離、速度を計算しているので、ルール上ラリーコンピューターとしては認定されておらず、我々が参戦するCクラスで使用する分には問題ありません。ある意味、反則的なアプリで、「自分達で計算する楽しみがない」という点で、ラリーの「真の楽しさ」を感じられないという点はあるかと思いますが、「まずはお試しでアベレージラリーに触れる」には最適なアプリと言えると思います。このアプリは3か月はフリーで使えるので、私の場合は3月にインストールして、ひたすらアプリの使い方を勉強しました。で、そのアプリにコマ図と指示書の情報を入れ込んでいきます。↓これは入力画面の例。実際の入力数字はラリー時のものとは異なります。DistanceとSpeedを入力すれば、Timeなどは計算されて自動入力されます。問題はCP通過後の速度変更です。CPの位置は分からないので、事前にデータを入力することができません。そして、一度設定した速度データを走行途中で修正することもできません。この辺がこのアプリの欠点ですね。ここは実際に走行しながら計算し調整する必要があります。さて、かみさんが頑張ってる間、私は軽くデータをチェックした後、他の参加者の方達と談笑。一応言っとくと、かみさんが「話してきなよ」と言ってくれたのです。今思えば、きちんとデータチェックしておけば、ミスを回避できたんですが・・・。でも、参加者と話ができたのはとても楽しかったです。今回のラリーには、1993年のサファリラリーで、トヨタのワークスドライバーとしてST185セリカをドライブし、4位に入った岩瀬さんがTeam Safariとして参戦していらっしゃったのですが、その岩瀬さんが私の車に興味を持って下さって、話しかけてくれたのにはちょっと感動。ラリー終わった後の帰り道では、チームの皆さんが手を振ってくださったりして、同じ競技に参加した仲間ならではの一体感を感じました。8時には、ドラミ(ドライバーズミーティング)が行われ、さまざまな注意点の申し送りが行われ、その後、準備が終わった車から車検が行われました。車検では、スタッフの方が各灯火類(スモール、ヘッドライト、ハイビーム、ハザード、ブレーキ、バックライト)のチェックと、三角板所持のチェックが行われました。そうこうしているうちに、ゼッケン1から順番にスタート地点に並びだし、9:01にゼッケン1がスタート、その後1分おきに各車がスタートしていきます。で、自分達もスタート。(ゴール後にスタッフの方にいただいたスタート時の写真)車載カメラとしてGoProを設置していたのですが、Stage 1ではスタート前にトラブルが発生したため、録画できてませんでしたが、Stage 2では撮影できていたので、そこからいくつか画像を。リアハッチを閉じた際、不具合でトノカバーが上がったままになってしまっているのに気が付かずにスタートし、バックミラーで後部がほとんど見えない状態で走ることになり、途中で停車して直したりと、いきなりトラブルに見舞われました。峠道や林道などの狭い道を走っている際には、指示書通りの速度で走れますが、幹線道路では速度が上がってしまうため、距離と指定速度と比較して大幅に先行してしまうことになります。そんな時は、停車できそうな場所でみんな停車して時間調整。最初の頃はどこにCPがあるか全く分からず、突然現れるCPに「うわっ」っとなることもありましたが、だんだん、「この道路にはCP設置できないな」とか、「もうそろそろありそうだな」というのが分かってくるようになり、それがまた楽しい。↓の写真の時は、この直前でミスコースしそうになり、タイムロスしたのを慌てて取り戻そうとして速度を上げていた所。速度を上げ過ぎて理想よりも7.9秒先行して走ってしまっていた所に、突如としてCPが現れてビビったところ(苦笑)。慌てて速度を落としますが、もう遅いですな・・・。という訳で、およそ80kmの競技が終了して、無事にゴール地点に帰ってきました。ここからは走行結果をオフィシャルに提出するための作業です。各CPを通過すると、自分が何時何分何秒にそのCPを通過したかを記したCPカードというのを渡されます。また、Stage終了時には、各CP間に要する理論的な所要時間が記載された「正解表」が配布されます。CPカードを受け付け時に配付されたコントロールシートに貼り付け、正解表と照らし合わせて誤差を計算して記載していきます。このコントロールシートにミスがあると、それだけで10点減点になるので、この作業は間違いがないように慎重に行う必要があります。特に時間計算は60進法で間違いやすいので、私達の場合はアプリの「時間計算」を使用します。このアプリを使うと、計算結果を秒表示もできるので、Cクラス特有の「10秒=1点」の計算も行いやすいです。で、コントロールシートの記載が終わったら、提出のために表彰式会場へ。お弁当と協賛品のシュミテクトをいただきました。しばらくすると、全エントラントから提出されたコントロールシートの集計が終わり、暫定結果が開示されました。という訳で、我々はCクラス11台中、8位という成績でした。コントロールシートの間違いによる減点がなかったので一安心。表彰式では、お米2kgや、Rally JapanのTシャツ、TEINやADVAN、WAKO'Sのグッズなどの記念品をいただきました。非常に楽しい競技でした。ラリーの性質上、ガツガツすることがないというのも大きいのでしょうが、初心者を暖かく迎えてれました。帰宅後、CPによっては大量得点が発生している所があったりした所の原因を探るため、夫婦でずーっとコマ図とコントロールシートと睨めっこしていました。非常に楽しかった一方で、悔しいと感じることも多いし、まだまだ「???」と思うところもあり、もっとこの競技を極めたいなぁと思います。当初は長男と2人で楽しもうと思っていましたが、これはもう夫婦で参加していきたいなぁと。このGW中に、改めてコマ図と指示書を見直して、同じルートを走行しなおしたいなぁと夫婦で話しています。さて、次戦は6月1日、場所は茨城県の東海村。もう前泊用の宿は確保しました。次はもう少し減点が減らせるようにしたいと思います!!!