RZ250R Type49V フレーム補強
最も成功した市販レーサーの一台SONAUTO YAMAHA '84 TZ250(49V) 1984年のワールドGP 250ccクラスのチャンピオンマシーン(ライダー クリスチャン・サロン)スチールフレームのTZ250は市販レーサー全盛期の立役者となり、1982:ジャン ルイ・トルナドール、1983:カルロス・ラバード、1984:クリスチャン・サロンとWGP 250ccクラス 3連覇を成し遂げた名機である。スチールフレームTZ250の総仕上げとも言える、クリスチャン・サロンのマシンは一見するとカウル、ホイール、キャリパーが変更されている程度で、市販TZ250の面影を色濃く残している。シンプルで合理的な車体レイアウトは今見ても色あせない。レーサーズ外伝, クリスチャン・サロン ,SAN-EI Corp., (2020), Vol.03 よりここで、スチールフレームのTZ250のフレーム形状(サスペンション)の系統について1973 フェザーベッド(ツインショック) TD-3から引き継ぐロングタンクとドラムブレーキ。 水冷化されたものの60年~70年代レーサー特有の雰囲気を持つ。1976 ダブルクレードル(カンチレバー) トップチューブの間隔がナローで、依然ロングタンクを採用、前後ディスクブレーキ化。 ◎RZ250/350に近いフレーム形状がこのタイプ1979 ダブルクレードル(カンチレバー) ロブノース型に進化し、トップチューブとダウンチューブをつなぐ補強が入る。 タンクはショート化され(とは言え現在のタンクより長いが)、フレームに沿う形状となり現代的なものとなる。 アルミスイングアーム採用。 ◎RZ250R/350Rに近いフレーム形状がこのタイプ1979と同形状の1980モデル1981 ダブルクレードル(カンチレバー) トップチューブがスイングアームピポットまで直線的なレイアウトになる。1984(49V) ダブルクレードル(カンチレバー) フレームの補強部材が増え、高剛性化が進む。補強材が増やされたクリスチャンサロンが駆った1984モデル 1985(59W) ダブルクレードル(カンチレバー) フロントのリムがR17×3.0 と17インチ化される。この翌年からデルタボックスフレーム(アルミ)、リンク式サスペンション、キャストホイールとなりスチールフレームは'85の59Wで終焉を迎えることになる。1986(1RK) アルミツインスパー リンク式サスペンション 1RKRZ-Rをモディファイすると決めたときから、フレームについてはTZ250最終形の49Vフレームをリスペクトした補強にしようと考えていた。ジオシティーズが閉鎖となったので、改めて溶接改修した当時の画像フレーム補強しようと思ったもう一つの要因として、ノーマルの補強材は端部をプレスでつぶしてあり、サイドスタンド同様にコストダウンを感じさせるところが気に入らないというのもあった。ペイント後公開してずいぶん経つが、未だに49VタイプのフレームにモディファイしたRZ-Rはお目にかかったことがない。