いつだったけ?
最後に蛍を見たのって。
たしか小学生の頃に
2、3度見に行ったはずなんだ。
場所は覚えてないけどさ。
暗闇の中を
直線的でもなく、
規則的でもない、
不思議な舞いを魅せてくれる。
描かれるのは
不安定に走る光の軌跡。
ポツポツと点滅しながら飛ぶ様は
子供心に何か響いて
「ずっと見ていたいなぁ。」
そう思ったことが
妙にはっきり記憶に残ってる。
その帰り道は、
なんだか無性に淋しくなって
自分から
親の手を握りにいったんだよなー。
あの大きな手は
あたたかくて・・・
僕を持ち上げる程に力強くて・・
なんだかホッとしたんだ。
暗くて怖いっていうのも
少しはあったかもしれないけど・・・・
あのさびしさはなんだったんだろう。
また見たいな。
蛍。
記憶に残るこの風景を
もう一度この目で。。。。。。。。
そんなことをボンヤリ考える。
夜。