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出羽の国、エミシの国 ブログ

『勾玉』  水野 祐(著)

『勾玉』  水野 祐 (著)


学生社 1968年    初版発行
1996年7月20日初版発行(改訂増補版)

プロローグ-出雲玉造への旅

1.史跡公園と玉造温泉の近代化
2.玉のいろいろ
3.神の湯と玉を作った人々
4.驚くべき出雲玉造の攻玉技術
5.出雲の古代攻玉遺跡
6.三種の神器と勾玉
7.践祚大嘗祭と出雲国造の神火相継式
8.矛の男神と勾玉の女神
9.勾玉の道

エピローグ-謎の勾玉

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 昭和43年初版発行のロング・セラーの本。作者は、早稲田大学の教授。著名な古代史研究家でもある。
 古い本であるが内容は色あせていないと思う。出版社が学生社なので、
もともとは授業用にでも書いたものだろうか?しかし、一般の私にもわかりやすく、楽しんでよめた。

 勾玉の種類(色・形・材質など)、全国の出土地域分析、作成の仕方、輸入ルートなど
様々な角度から勾玉を研究がされている。また、古代の人がなぜを勾玉の
作成したのか(玉の起源と意義)などを深く掘り下げている。
 ”出雲神話”の内容を手がかりとして、三種の神器の1つとして、
さらには日本古代の歴史にいたる広範囲な内容で勾玉をとりあげている。

 興味深いのは、勾玉を月の象徴・シンボルとしての月神の像と解しているというところであった。
”(勾玉が)青色を貴しとして青い硬玉を主体としていることは、硬玉のもつ玲瓏(れいろう)な色沢に、月光を象徴させようとしたものかとおもわれる。”
として、
月のうちでも”新月(朔)”が月のもっとも象徴的なものとされ、日本の原始暦では、”朔”が月の最初にもってこられていた。
その光は”にぶい青色”と感じられていただろうと新月と勾玉とを関係つけている。

 確かに新月は青白くみえる。晴れた満月の日には、夜でも明るく懐中電灯なしでも歩くことはできる。光さえあれば空が青くみえることが実感できると思う。
黄色を月の色としている今の人の感覚とは多少ことなることもおもしろい。

この本から読み取れるものは一貫した
”勾玉=月神・月読み尊=新月(朔)=青色=狩猟・漁労民(出雲・縄文・還日本海文化)”
というような図式だった。


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