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2007.07.02
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テーマ:本日の1冊(3551)


 正倉院の至宝 <宝物殿に眠る歴史の謎> 長澤和俊 氏著を読んだ。
題名から、宝物の解説本かと思ったが、それだけの内容だけではなかった。
作者らがシルクロードで行った調査や唐やペルシャの歴史も解説、
正倉院宝物とその材料、デザインなどが正倉院に至った流れを、
時代背景などとともに説明していた。

内容は
プロローグ 1.正倉院の起源
1.正倉院宝物30選
2.シルクロード踏査と美術探求
3.唐と西域の歴史
4.華やかな長安文化
5.ペルシャ人の東漸と文化の流入
6.正倉院への道         

 昔、学校で習ったと思うが 奈良にある正倉院は、光明皇太后(娘・孝謙天皇)が
聖武天皇の死後(天平勝宝8年(756年)没)、天皇家の愛用品や国家の珍しい宝物を
納められたのがはじまりだそうだ。

 そのような貴重な宝物の品々の中で、私が特に興味を惹かれたのは、平螺鈿背八角鏡だった。
白銅製の宝飾がされた鏡で、裏に美しい花模様が描かれ、その隙間にトルコ石や
アフガニスタンからの“ラピスラズリ”で埋め尽くされている。
思うに、日本の建物や、美術品のなかで あまりきれいに色をだせていない色が“青色”ではないだろうか。
日本には藍色とかの青色もあるのだが、色あせがはやく 長くはもたない。
一方、外国の芸術品には 青色がきれいなものが多く残っているものがある。

 ヨーロッパの“教会の壁画”や“イスラム建築”の青色空色がその代表だろう。
日本の絵画や建物にはあまりない色だ。

 そんな青色の材料に、ラピスラズリがある。この色は“瑠璃(るり)色”ともいわれる。
 ヨーロッパや中東と同じラピスラズリが 古代の日本にも入っていた。
古代、大和の人もこの”瑠璃色”に心惹かれたのかと共感する。

 古代のラピスラズリは、ほとんどがアフガニスタン産のもの、といわれる。
それが日本に入るには、奈良時代 特有の世界事情があったようだ。
この本にはそこのところが詳しい。

 当時、唐軍が 唐の西側を支配していた”トルコ系”遊牧民の”西突厥”を破った(657)。
そして、ラピスラズリの産出国、アフガニスタン北部までをその領域にいれる。
これにより、ラピスラズリなど西域のものが唐に入りやすくなったのだろう。

 そして、とりわけ 1つの民族に 注目している。
唐の西側の交易を支配していた、イラン系といわれるソグド人である。
”彼らは相当多数、長安に住み着き、唐の都、長安をイラン化するほど人々の衣食住、
音楽、年中行事などの様々な影響を与えた。”
百万都市長安のイラン化”、“長安のイランモード”とまで表現している。

 本を読み進むうちに、このソグド人は、大和や出羽の国にまでも影響を与えたのではないか・・・
と思った、引き続き、その関係を考えていきたい。






Last updated  2021.09.19 12:36:33



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