次々と登場する新感覚の
モンブラン アントルメの中で、箱を開けた瞬間、集まった「“濃い” お菓子好きメンバー」の口から一斉に驚きの声がもれたのは、なんと老舗中の老舗、
オーボンヴュータンの
モンブラン。
「
モンブランアントルメの会 2007 13種類食べ比べ」では、メンバーが手分けしてお店にケーキを取りに行き、会場まで壊さないようそっと運びます
今回私が担当したのが、この尾山台の
オーボンヴュータン。
6. オーボンヴュータン 河田勝彦シェフ
モンブランアントルメ φ12cm
(普段店頭には出していない裏メニュー)
肯定でも否定でもありませんが、耳にとびこんできたのは「(河田シェフ)
らしくな~い!」という驚きの声。
英国人なら間違いなく“
Oh, Lovely ”と言うでしょう。
何故、これほど上のマロンクリームの絞りが少ないの?
何故、
スミレの砂糖漬け?(皇妃エリザベートが愛した砂糖菓子)
何故こんなに可愛らしいの~?…と、質問してくるべきでした。
河田勝彦シェフといえば、巨匠の中の巨匠。約10年にわたるフランス修行の後、1981年にオーボンヴュータンを開店して以来ずっと常にトップを走り続け、日本洋菓子界を牽引する重鎮。フランス菓子の伝統を重んじ、地方菓子に詳しく、著書のタイトルも『
ベーシックは美味しい』と、「基本」を第一にあげている…
しかし、この可愛らしさは一体…。
切り分けていただきます。
崩れる柔らかさ
ああ! おそるべし、河田シェフ。
この美味しさは、一体何~?
普通サイズの
モンブランと同じ材料だそうですが、上に絞る
シャンティー・マロンは、バランスを考え通常のものより遥かに少ない。
高脂肪の
生クリームの
クレーム・シャンティーが、またとびきりの美味しさ
アーモンドを使ったメレンゲ生地との一体感…があるのに食感が違う、その面白さ。伝わります~?
見た目の可愛らしさに目をひかれるだけでなく、驚くほどしっかりした旨みがあるのです。参りました!
上に乗る栗はイタリア産。中心のマロンクリームはフランス産。中に栗は入っていません。お酒はほんの僅かで「お子さんが召し上がっても差し障りがない程度」だそうです。
先日BSで放映された
恋する幸せスイーツの中でシェフは
「僕はもう十何年間、フランスでの十年間、あと日本での生活との、この引き出しを持ってるわけですよ。僕なりの引き出しですよ、これは。(中略)その引き出しを、こうやって広げながら何か表現しているわけです。僕はまだ何かでてくると思ってるんです、僕の中では何か。」と、熱く語っていらっしゃいました。
トップを走り続けてなお、まだまだ新しい物をたくさんお持ちの河田シェフ。
今後の活躍にますます目が離せなくなりました。
恋する幸せスイーツ 2007 Season 4
再放送予定
10月26日(金) BSフジ 21:30~22:00
オーボンヴュータン (AU BON VIEUX TEMPS)
東京都世田谷区等々力2-1-14
03-3703-8428
営業時間 9:00 ~ 18:30
定休日 水曜日
東急大井町線 尾山台駅から徒歩数分
左 『
ベーシックは美味しい』(表紙はモンブラン)
右 『
一流パティシエといっしょに美味しいケーキを作りたい』(共著)
オーボンヴュータン ケーク アングレ ヌガー 田舎菓子詰め合わせ
<7>
ロワゾー・ド・リヨンに続きます
モンブランアントルメの会 2007 13種類食べ比べ 目次
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