2008/07/28(月)00:35
ドゥ・バーレのショコラの秘密 / ガレットの「ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅」 《4》 * キーワードはヴァンデンダー
ブリュッセルの中心地をぬけた、落ち着いた住宅地にあるパティスリー ドゥ・バーレ(Pâtisserie De Baere)で扱うショコラには、“町のお菓子屋さんのショコラ”を超える秘密が。
ショコラのコーナーは、お菓子・パン・お惣菜のカウンターを通り越し、お店の突き当たりにあるのでゆっくり選ぶことができます。
2008年7月11日(金) ブリュッセル ドゥ・バーレ (De Baere)
このお店のチョコレートは、日本でもバレンタインの時に期間限定で出店したことのある ヴァンデンダー(Van Dender) のもの。
1957年創業のお店を1989年に継いだ2代目エルマン・ヴァンデンダー氏の活躍の一部をご紹介しますね。
1994年/1995年 プロスペール・モンタニェ賞 ファイナリスト
(ベルギー最高のパティシエ、グラシエ、ショコラティエ)
◇フランス(リヨン)クープ・デュ・モンド
1995年優勝・1999年準優勝・2003年3位&ガトー部門優勝
2007年チーム監督 総合準優勝&味覚部門優勝
2002年 ベルギー王室御用達に指定
2003年 皇太子の結婚式のケーキ制作・白鳥の氷彫刻を献上
ドゥ・バーレのショコラの箱(バロタン)と袋(サシェ)
実は、このパティスリー ドゥ・バーレの経営者は、ヴァンデンダー氏の奥様。
テオブロマの土屋シェフの著書『フランス、ベルギー ショコラを巡る旅』の中で紹介されていましたので、友人に「ヴァンデンダーのチョコレートが食べてみたい」と相談すると、ドゥ・バーレはよく知っているお店なので、そこなら車で行きやすい、とのこと。
というわけで、ドゥ・バーレでヴァンデンダーのチョコレートを手にいれることができました
ドゥ・バーレ(ヴァンデンダー)のショコラ詰めあわせ(二段になっています)
友人に頼んでお店の女性に 「土屋シェフの本を見て来ました」 と通訳してもらい、持参した本のコピーをお見せすると、そのマダムはヴァンデンダー夫妻の写真を見て「これは私の娘よ!」とおっしゃったのでびっくり。
(このフランス語のフレーズだけは聞き取れた♪)
ベルギーではアルティザン(職人)のお店は家族経営が多い、と聞いたことがありますが、本当だわ~。
マダムは土屋シェフのことをよく覚えていらして、単に一日取材で訪れただけでなく、しばらくの間ヴァンデンダーのお店で修行(スタージュという単語が聞きとれたような)していかれたとのこと。
マダムはコピーを他の店員さんにも見せ、とても喜んで下さいました。
このページの一番上の写真左端の後姿がオーナーのお母様。
ショコラを詰めて下さっているところです
ショコラは量り売り。
注文の仕方については、別の所でまた詳しく説明しますね。
個々のショコラの説明は、ヴァンデンダーのHP の左側 PRODUITS(フランス語で「製品」) をクリック。
型抜き・四角・伝統的なもの・スペシャリテ・トリュフの写真つき解説が。
三つの○で立体的な形の Trianon は伝統のショコラ。
外側と同じくセンターにもミルクチョコが使われていて、食べるとシャリッとするガリガリ系。大きい。
つやつやと美しい赤いハートは Coeur rouge 。
coeur の意味は心臓(ハート)。中はフランボワーズ風味のビターなガナッシュですが、周りが厚み2~3mmのホワイトチョコで覆われているので甘めの印象。
このハート型と、葉っぱの型 Feuille(フィユ。ヴァレンシアのプラリネ、細かく砕いたヌガティン入り)のは Pralines moulées(プラリーヌ・ムーレ)というジャンルで、型抜きした(形の整った)タイプ。
顔の絵が描いてあるのは Maya 。
中には滑らかなガナッシュが入っていますが、80%のカカオ分のチョコを使っているのでかなりビターな大人の味。好きですね~、こういうチョコ。
右側のクレヨンのような色の4個は、マダムが「日本をイメージしたものよ」と説明して下さったのですが何のことかわからず、後で調べてみると
・青 …ブラックベリー
・赤 …ストロベリー
・(肌色に見えますが)オレンジ …マンダリン
・緑… ライム
この中で、オレンジのマンダリンガナッシュに“わさびの控えめな香り”がつけられているとのこと!
この後もどんどん食べるため、食べきれないと思い友人宅にいくつかチョコをおいてきましたが、その中にこのわさび入りオレンジチョコが~。
どんな香りだったのかしら???あ~、残念。
ドゥ・バーレ 外観 中は広い!
ところで
夏にチョコレートを食べて美味しく感じる?
と、日本の暑い暑い夏真っ盛りの今、チョコレートを食べたい気分ではない皆様、ご心配になるかと思いますが、ベルギーはこの時期肌寒く、長袖の上に更に長袖ジャケットをはおってちょうどいいくらい。曇ったり雨が降ったりしていました。
湿度が低くさらっとした気候ですので、まさにチョコが美味しい季節♪
Pâtisserie De Baere
20, av. Heydenberglaan 1200 Woluwe St.Lambert Brussels
TEL 02 770 62 16
FAX 02 779 25 88
定休日 (月)
営業時間 (火~土)7:00~18:30 (日)7:00~15:00
Van Dender
Leuvensesteenweg 416 1030 Brussels
TEL 02 734 18 67
FAX 02 734 46 40
定休日 (月)
『フランス、ベルギーショコラを巡る旅』 土屋公二
土屋シェフのご本の中や、日本に期間限定で出店された時、 VAN DENDER は「ヴァンデンダー」と表記されていましたので、他にも読み方はあると思いますが、今回はこの訳を使いました。
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《5》 朝食のパン、どこで食べる?に続きます
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