2009/09/12(土)21:07
ル・パティシエ・タカギの栗の焼き菓子
「昨日までヨーロッパ行ってました」と、さらっと語る高木シェフ。
帰国の翌日には、もうお菓子講習会です。すごい日程~!
ル・パティシエ・タカギの高木康政シェフに教えていただいたのは、秋の味覚・栗の焼き菓子。
2009年9月10日タカギ 『ガトーマロニエ』
ガトーマロニエは、生地とクレーム・パティシエール(カスタードクリーム)と栗の渋皮煮という3点で構成された、非常にシンプルなルセット。
「焼き菓子」、と最初に聞いていたにもかかわらず、頭の中にはカスタードクリームをスポンジでサンドして栗を散らしたショートケーキのような絵が浮かんでいました。
最初に思い込んでしまうと、頭はどんどんそちらの方に進んでしまい、完成したものを見て最後にあれっ?となることが。
marronnier=マロニエ(とちの木)、栗の木
ガトーマロニエの中には栗の渋皮煮がぎっしり
生地を焼き、セルクルで抜いて一台につき二枚使用。
生地、クレームパティシエール、栗、クレームパティシエール、生地と重ね、上に模様をつけてオーブンで焼きます。
あ!焼き菓子ってそういうこと!と今頃気づく私。
ここまできてようやく、バスク地方の銘菓ガトーバスクを連想しました。カスタードクリームを焼きこむと食感が変わってまた美味しい♪
「テーマは栗」というだけあり、栗の美味しさが最初にど~ん、と強く現れます。
サクサクではなくふんわりでもない生地には、高木シェフが昨年その素材を追って石垣島まで行ってしまったという、ある隠し味が。コクを深めています。
クリームの食感は、とろ~りではなくて、ぐにゅっ、でもなく独特。
焼かれることにより“押し返し抵抗してくる力があるもの”に変貌しています。
わずかに塩味がきいた生地との相性が抜群。これは非常~に好きなお味
タカギ 『マロンショコラ』
帰国したばかりの最新ヨーロッパ事情を次々と語りながらも、シェフの手はてきぱきと動き、工程はどんどん進んでいきます。
「お菓子屋さんがお菓子屋さんを見ても影響を受けるだけで意味がない。外見は日本のお菓子が世界一きれいですよ。」
見るべきものはお菓子のデザインではなく「材料」だと高木シェフ。
素材…。乳製品、果物、ナッツ、チョコレートなどなど、ヨーロッパにはその土地土地の名産があり、特徴のあるもの、素晴らしいものが多い。
「その地区に住む人と同じ地場の物を食べてくる旅(がいいですね)。」
「旅先では、必ずスーパーに行きます。何を食べているのかわからないですからね。」
パティシエは、お菓子屋さんの店頭のお菓子を見たり講習を受けるよりも、「どっぷりと海外の生活習慣に浸ってくること」が感性を磨くといいます。景色を眺めることも大切。
短期の旅行の場合に時間をどう使うか、自分で組み立てる時に、シェフのアドバイスは貴重ですね
中には、高木シェフ特注のマロングラッセとチョコチップが
マロンショコラは、卵白だけを使用しているモッチリとした食感。ドゥミセック(半生菓子)です。
メレンゲにチョコチップが重なるため、ちょっと甘いかな?と思っていましたら、ちょうど「甘さを減らすにはどうしたらいいですか?」と質問が。
質問された方も同じように感じたのかと嬉しくなります。
ル・パティシエ・タカギ 高木康政シェフ
※ 掲載許可をいただいています
ココアや紅茶のパウダー、ピスタチオペーストを使ったり、これをベースにオリジナリティを考えて下さい、とたくさんのヒントを下さる高木シェフ。
お話を伺っていると、自分だけの配合が作れそうな気になってきました。
高木シェフの著書はたくさんあります
『洋菓子の基本』 『コンフィズリー』 『高木康政四季の菓子』
ル・パティシエ・タカギ
高木康政シェフ
■深沢本店
東京都世田谷区深沢5-5-21
03-5758-3393
営業時間 10:00~19:00
定休日 水曜
03-5758-6812
東急田園都市線 駒沢大学駅より等々力行バスまたは
東急大井町線 等々力駅より渋谷行バスで深沢不動前下車 徒歩1分
イートインなし
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タカギの看板商品は マドレーヌ
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