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カテゴリ:回想
20年前を回想する…
当時所属していた会の会長の、冷たい視線が今でも、昨日の事のように、脳裏に蘇る。 また、会長が私に向けておっしゃったことも、良く覚えている。 そして、あれから二十年、今になり、後進を指導するようになり、その当時のことが脳裏に浮かぶとともに、その頃の会長の心境の一端が、初めて理解できたような、気がする。 当時の私は大学生で、体育会のウエイトリフティング部に所属しており、毎日、ウエイトリフティングの稽古に励んでいた。体も相当、鍛え込んでいた。 そんな私に会長は、会話の中で、それとなく、ウエイトリフティングに集中することのリスクを説いていた。当時の私は、自分が取り組んでいることを否定されたような気がして、反感を抱くだけだった。 しかし、会長の真意は、空手に専念して欲しい、ということだったのだと思う。 他所の支部の道場生から聞いたことだが、会長は、そこの道場に指導に行った際には、私に対して、かなり期待している旨の話を良くしていたのだそうだ。しかし、これも後から知ったことに過ぎない。 当時の私は、会長の、「しょうがないな、コイツは」という感情を、会長の言動の端々に、敏感に感じ取っていた。そしてそれは、自分に対する失望に、ダイレクトにつながるものだった。 そして、つい最近まで、私は武道空手道の「道」を降りた者であり、落伍者である、という思いを抱き続けていた。 が、自分が後進を指導するにあたり、当時の会長は、こういう心境ではなかったのか、と思うに至った。二十年以上経過してしまったが… 何が腹が立つといって、才能も若さも持ち合わせながら、自分で限界を作り、殻を破ろうとしない若者に、正直、腹が立つ。 もっとできるだろう! やろうと思えば!! なぜ、やろうとしない?! 才能が無い生徒には、そんな思いを抱きは、しない。 肉体が若く、無理も無茶も冒険もできる時期は、短い。その時期を、意味なく過ごして、後に何が残るというのか。 どんな手法で発破をかけても、前に進もうとしない生徒を前に、空回り感が、徒労感だけが、積もっていくが、しかし、それは、かつての自分の姿でも、ある。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007年04月22日 00時30分17秒
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