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カテゴリ:宝石鑑別
昨年末、
日本に一時帰国していたのですが、 毎年のことながら寒くて、寒くて・・・・ 暖かい飲み物ばかり飲んでいました。 コチラ 季節外れの簾のようですが、 寒い季節には紅茶に入れて飲むのがお薦めです。 スリランカでは、 このように幹や枝のような状態から樹皮をとり 乾燥させます。 そして、 樹皮を重ねて、15センチ程度に切り・・・この写真でわかった? はい、シナモンです。 シナモンはスリランカを代表するスパイスで、 近隣諸国と比べてもカレーにたくさん入れます。 シナモンは毛細血管の血行を促進するので、 手足が冷える時や風邪の引き始めにはシナモンティーを頂きます。 (でもスリランカでは紅茶にシナモンは一般的ではないです。) 剥がされた幹や枝は、 料理の時の薪に使われます。 シナモンの木で炊いたご飯やカレーは、 ガスでは味わえない美味しさです。 (ホント、美味しかった!) さて、 そのシナモンから由来する宝石があります。 スリランカ人の間でシナモンストーンと呼ばれる、 ヘソナイト・ガーネット 宝石学的にはグロシュラー・ガーネットという種類です。 一昨年、 ブログを読んで下さった方から、 ヘソナイトガーネットのご依頼がありました。 ヘソナイトは、 インクルージョンが多く透明感のないものが多いのですが、 明るめのオレンジのヘソナイトご希望ということで、 上記の写真を含めて、 透明感のある8石ご用意しました。 (実は、これまでガーネットはピンク系ばかり買付していたので、 スリランカでこの色のヘソナイトを勉強用以外で購入したのは初めてでした^^;) 明るめのオレンジ色のガーネットと言えば、 スペッサータイン・ガーネットがあります。 化学組成のの主成分のひとつがマンガンで、 この部分がカルシウムになるとヘソナイト(グロシュラー)です。 でも、 見た目で、 マンガンもカルシウムもわからないので、 鑑別の手がかりとしては、 インクルージョンの確認と屈折率を測ります。 (ぱっと見た感じではスペッサータインの方が明るいです) 屈折率はヘソナイトが1.73から1.76、 スペッサータインは屈折率が高く1.79から1.82なので、 屈折液(1.80)より高い場合はネガティブ・リーディング(測定不可)になります。 顕微鏡でのぞくと・・・ スタッビイ(切り株)インクルージョン (コランダムやスピネルなどの宝石にも存在しますが、ヘソナイトに多いです。 写真が小さくてすみません^^;) ヘソナイトの特徴的なインクルージョンとして、 糖蜜状組織(アイスティにシロップを流したような状態)がありますが、 コチラ、 かなり面白すぎる~! 今年最初のブログです。どうぞ2014年も宜しくお願いします。 宝石のインクルージョンの世界を今年もたくさんご案内できればと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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