カテゴリ:川柳0
「誹風柳多留」97篇、當世堂版「新編柳多留」初編を落掌。
弘前の古い商家から出たものという。 時代が文政と嘉永であり、同じ人が買ったとしても、文政当時に柳多留が弘前まで 行っていたとは思えないが、保存がよく、史料としてありがたい。 内容については、既に復刻版があるので、それほど価値はないが、四世川柳が<俳風 狂句>を命名した時の末広会の句集であり、そういった面ではいとおしい。 また、香川から出た幕末から大正までの宗匠俳句(悪く言えば月並俳句)の冊子、古 文書4kgを入手。 ざっと風を通しながら目を通したが、柳風狂句時代と重なり、宗匠を中心とした点取 り俳諧が狂句界と重なる部分があり、とても面白い。 特に、天地人制の位付けの様子や、題の出し方など共通点が多く、川柳周辺史料の研 究として面白い。 こんなものを一日見ていたのでは、(楽しくて仕方がないが…)仕事にならない。 机中を古文書で溢れかえらっせているところに、女房が帰ってきた。 一瞥すると、呆れたように何も言わず別室へ去った。 <秋尾敏の俳句世界>http://www.asahi-net.or.jp/~cf9b-ako/のホームページで は、明治期の宗匠俳句の全国的広がり、結社などについてデータベース化されてい る。おかげで、ある部分では、今日入手の古文書が解けた。 それに引替え、明治期の柳風狂句の広がりは、まだまだ検証されていない。 というより、だれも興味をもってこなかった。 やっと、最近ネット上で史料を入手できるようになり、少しずつではあるが、その姿 が見え始めたところである。 史料が欲しい。 また、今月も小遣いを虫の食った文書にしてしまうのだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年08月01日 20時03分18秒
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