カテゴリ:川柳
爺ばかに輪をかけ親ばかが歩く 三柳の爺馬鹿ぶりは、厳しい親としての側面を知る息子の私にとって、いかにも目尻が下がった別人として感じてきたが、どうしてどうして、私も親バカであるとつくづく感じた。 男系の尾藤家にとって、クッキーを焼く娘など想像もできなかったし、また、そういった材料も道具も我家では視界の中に存在しなかった。 小学校5年の家庭科で料理に興味を持った私に、祖母も三柳も「男子厨房に入るべからず」の教えを説いた。家庭科の成績で「5」を貰ってって帰ると、「そんなことで喜ぶな」と釘を刺された。 以来、料理も洗濯も、幸か不幸か私にとって守備範囲外となった。 今日、娘が自分で捏ね、型を抜いて飾り付け、焼くこともしたというアツアツのクッキーを仕事場に持ってきた。決して「マイウ~!」とは言えないが、焼きたての温みが伝わるお菓子を口にし、娘も「女の子になってきた」という実感をもった。 誰が見るか判らないブログに、こんなことを書いている自分に「俺も親バカ」であると、もうひとりの自分が笑っているのに気づく。 「おかわりいりますか?」 と、言われ、ついお代わりをしてしまった。 なんとまあ、私も親のはしくれだったことだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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