文章理解 練習問題の解答
では,前回の練習問題の解答です。ア 誤第4段落を見ると,「それぞれの要素を十分とは言えないまでも満たしていた場合,上記の要素を原因として植物が枯れてしまうことはおよそありえない」って書いてありますよね。これを見て,アを正しいと思った方もいるかもしれませんが,実際は×です。というのも,アには「日光,水や栄養,気温を適切に与えられた植物」って書かれてますよね。でも本文を見ると,日光,水や栄養,気温「など」って書いてあります。つまり,本文に挙がっている「日光,水や栄養,気温」というのは単なる例示なんです。これら3要素を満たしたとしても,ほかの要素があるかもしれないんですね。というわけで,アは誤りということになります。イ 誤第3段落を見ると,日光がまったくささない部屋に置きつづけた観葉植物は,水や栄養を適切に与えていたとしても,枯れてしまう「ことがある」と書かれてますね。“枯れてしまう”とは断言されてません。それに,本文の冒頭を見ると,植物の健全な成長に必要な要素として,「適度な」日光と書かれてますね。つまり,「日光がまったくささない」という状態が「適度」である植物が存在する可能性もあるわけです。このことは,第3段落の記述が,「例えば」から始まる具体例にすぎないことからもわかります。というわけで,イは誤り。ウ 誤これはわかりますよね。典型的なひっかけ問題です。“ビニールハウスなら,「適度な日光,水や栄養,気温など」の諸条件を一般のオフィスなどに比べてより適切に満たしている”ということは本文のどこにも書かれてません。というわけで,ウは誤り。エ 正唯一の正解肢です。第2段落に「いずれか1つの要素を完全に満たしていたとしても,他の要素を満たしていなければ,植物が健全に成長しない場合がほとんどである」って書いてありますよね。<まとめ>文章に書かれていることを正解に理解すること。文章に書かれていないことを勝手に補わないこと(記述ウの解説参照)。この2つが文章理解の大原則です。今回の練習問題はちょっと極端な例でしたが,こんな感じで,「文章を正確に把握する」ということをテーマにした問題はよく出ますので注意して下さい。ちなみに,今回の練習問題の類題を過去問でいうと,平成10年問題7です。この過去問,エイプリルカフェの受講生さんでしたら,お送りしているテキスト「一般知識」の過去問部分に,「問題1」として入ってます。行政書士試験のエイプリルカフェ