あんたがいない夜

あけおめ。


なんて言葉が随分と当たり前のように使われているが、
どーも、イヤな気分だわ。

言葉はキチンと使ってこそ意味があるというもの。
しかも、「寿」言葉にはそれなりの規則がある。
「祝詞」は「呪詞」と同根であり、
大切に扱わなければならないと、つとに思うこの頃なのでした。


んな理由で、
ちょっくら神社を訪ねてみることにした。
ワシの近所には、主だった神社は2っつある。
そのうちのひとつ、
池田動物園のやや東方に位置する
「尾針神社」を訪ねてみることにした。
この神社は、ワシが子供の頃は友達と一緒によく遊びに出かけた場所だった。
秋のお祭りにはテキ屋さんがたくさん並び、
だんじりを曵いて行っては、いろんな出店の品物に
心奪われたものだった。
小学校の図工の時間にはクラス全員で来て写生会なんかもしたなあ。

もう、随分立ち寄ってないこの神社。
周辺にはマンションができてたり、
ところどころコンクリートで補修してあったり、
なんだか、経過した時間の長さを感じてしまう。

数人の参拝者が鈴を鳴らしたり、絵馬をかけたりしていた。

いつもは無人の神社なのに、
今日は神主さんがいる。
さすがに、お正月だもんな。

本堂の裏手に磐座があった。
こんなの、あったっけ？
全然、記憶にないが、
おそらく子供の頃はここで遊んだんだろうな。
石碑には「史蹟　磐境の遺跡」と書いてあった。




石碑の脇には拝社の跡のようなものがあったが、
どこかに移されたんだろうか。




巨大な磐が5つ、6つ点在している。
永年の風雪のためか、
そのうちのひとつは中央部に激しく亀裂がはいっていた。

今年一年の無事を磐座にお願いして神社を後にした。



神社から北に位置する、児童会館に抜ける道は
雑草に阻まれて使えなくなってしまっていた。

ちょっぴり懐かしさに浸った
一日だった。


神社の脇に貼ってあったポスターをチラリ見た。
「あんた・・・前厄よ！」

えええ～～～？？！！
ワシは、もう、そんな年齢になっちゃったのかー？？？

ああ、くわばらくわばら。