ターナーからぼた餅
あき・・・と言えば、竹城。アキ・・・と言えば、水沢。そして、秋・・・と言えば、芸術。芸術・・・と言えば、絵画・・・それも水彩。おまけに19世紀の印象派風景画。というーことで、行ってきました。岡山県立美術館。なにしろ、ワシの好きな画家ベスト・スリーの一人だかんね。絶対に見たかったのさ。ちなみに、残りの二人は、ルーベンスと、吉田カツなんだけどね。他の画家って知らないし・・・さ。ま、しかしね。そこは、ホレ、主催がさ、山陽新聞社なわけですよ。なんちゅーかさ、押しが弱いっちゅーか、予算が無いっちゅーか、なんだかわからんが、タ-ナ-の絵が5点ですよ。たった。タイトルに使ってるにも関わらずですよ。えーえー。根性ありまんなー、山陽新聞。あんたは、エライっ←小松政夫で音読。すっかりガッカリで、トボトボと石ころ蹴りながらつまんなそうに館内を歩いてたらいるもんですなー、神様は。拾う神あれば、捨てる神あり。いましたよ、ターナー以外にも。すんばらしい画家さんがね。まずはこの人、フレデリック・ホール。 『羊を洗う準備』キャンバスに油彩 1935年頃ベリ美術館収蔵別に細かく細密に描いてるわけじゃないのに、不思議と立体感溢れる、ものすごくキレイな色彩が素晴らしい!次に、デイヴィッド・ロバーツ 『ミゲレテの塔、バレンシア』水彩 1832年ベリ美術館収蔵真ん中にズドーンと描かれている、あっさりとした塔のパースと対比的に足下の人物画は、リアルに描き込まれている。陰と陽のせめぎあいが溢れる作品。うーん。いいね、この味。つづきましては、この人に会えて良かった~!と、マジで神様に感謝したアルフレッド・ウィリアム・ハント 『溶鉱炉、ミドルズバラ』水彩、ボディカラー 1863年頃個人蔵解説文によれば、この作家は、他の画家がモチーフにはしないような社会生活風景なんかをドシドシ描いてたそうだ。おかげで19世紀の社会の様子が、現代でもよ~くわかる。えらい!っちゅーより、さ、やっぱりこの人の絵。大好きっ!!絵画なんちゅーのはさ、あんまり描きすぎても良くないんよ。人間の目の構造からしてもさ、極端にリアルに描いちゃうと、逆補正して見てしまうんよ、な。だから、不自然さばっかりが気になるんよ。そーゆーことで、絵、ってーのはこのくらいの描き方が一番なのよ。いいぞ、ハントっ!そんで、モーレツに良いのがこの人。エドワード・アトキンソン・ホーネル 『春の目覚め』キャンバスに油彩 1900年ベリ美術館収蔵もーね。いいんだ、これが。どういいか、なんて自分で感じろ!ってくらい圧倒的に素晴らしいね。全くもっての不勉強さで、ホーネルちゃんなんて名前すら知らなかったんだけど、いや~。いるもんだね、天才ちゃんはさ。こんなに、すてきな画家が発見できて入館料は、たったの1,000円! えへん、安かろ~。たっぷり19世紀の印象派絵画を堪能したワシは、そのまま、美術館2階の特別展に行きました。こちらの展示も印象派だった。 アフリカやパプア・ニューギニアのいわゆる土人さんたちの祭のお面である。なにがなんだかわからないまま、展示場にはいったが、これまた素晴らしい!!犬や、鹿や、鳥のお面。人と獣の合体したお面。なんか不気味なお面。でもでも、ものすごく興味深いのは、頭頂部が鳥になったお面。日本人のちょんまげは鳥がモチーフなのは誰でも知ってることだけど、北方アジアからの移入だと思っていたいけど、うーん。文化はアフリカから、中東を経て、ここまでやってきたのか?興味深いなー。そして、お面に刻まれた刺青の文様。古代日本人←ってのも変だな。縄文時代は何人なんだ?も、特殊な部族は顔に刺青があった。潜る人と、戦う人だ。その刺青の模様は、円と直線。これも、九州の古墳に多く残る直弧紋とよく似ている。やはり、南の人たちが海を越えてここまでやってきたのだろうか?グルリ、場内を廻りながらも、ソーゾーが頭の中をグルグル回ってた。こちらの鑑賞も1,000円に含まれているので、まったく、とってもいい1日だったよ。神様に感謝しちゃうぜ、コンニャロめ~!!