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カテゴリ:スイスダークサイド
スイスでのアパート生活は気を使う。
いくら上と下の人がインド人と南米の人だといっても、子ども達に野放しでやりたい放題やらせるわけには行かない。 上下が寛容でも、下の下の人(から苦情が来ることもある)や、隣の人が寛容だとは限らないし。 そのため、毎日毎日 「走らない!」 「バタバタしない!」 「声が大きい!」 と、この3つの小言を子供に向かって言い続けなければならない。 しかし、ここにはいくつもの葛藤がある。 ウチの子は5才と7才の、遊び盛り、騒ぎ盛りの子ども達。しかも男の子。言い続けても決して効果がない事は最初から判っている。つまり端から諦めて、それでも叱っているわけだ。それは、まるで底の見えない穴に向かって叫び続けているようで、とても空しい(-_-;)。 空しいが、苦情が来たり、通報されたりしては生活しづらくなってしまうので、それでも言い続けなければならない。 日本でもマンションに住むなら1階でない限り、スイスほどでは無いにしろ、こうして子供を叱り続けなければならないことがわかっていた。 家を買おうと思ったとき、最初マンションの1階を探したが、同じように「わが子の足音の騒音を気にせず、ご近所に気兼ねなく住みたい」と考える子持ち世帯が多いのか、1階は結構初期に売れてしまう。 それに、探しているうちに1階には広めの専用庭があることが多く、つまり専用庭で子供がギャーギャー騒いだら(騒ぐに決まっている)、結局叱らねばならないということに気付き、マンションはやめて中古の庭付き一戸建てを買った。 運よくご近所の人たちは暖かく我々家族を受け入れてくれた。 20年程前の分譲地で、最初に買った人たちのお子さんは、殆どが独立して近所には熟年や老夫婦も多く、「いつもうるさく騒いですみません」と言うと、 「隣が空き家で用心が悪いと思っていたのよ。」 「子供はそれくらいでなきゃ。人の気配がしてるほうが安心だわ」 と、ありがたい返事が返ってきて、本当に息子達の友だちも呼びたい放題。庭でもやりたい放題。ドタバタしたって、実害があるのはウチの壁や床。その点は割り切っているので叱らなくてもいいし、私自身が心理的にとても楽だった。 スイスでは毎日子供をヤカマシイと叱りつけているが、親の都合でスイスに来ているが為に、日本では叱られないことまで、子ども達は叱りつけられねばならない・・・と思い、子供を叱りながらもその度に子供に負い目を感じるという葛藤が付きまとう。 ああ、せっかく高いローン組んで、叱らなくてもいい家を買ったのに・・・。 今度日本に帰るときは小6と小3。 もう・・・暴れないじゃん(^^;)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年01月13日 02時19分11秒
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