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読んだ本 New! mamadocterさん

2005.11.09
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カテゴリ:コドモタチ
小さい頃は小説を書いていて、登場人物の名前を考えるのがかなり楽しい作業だった。小学生のくせに「赤ちゃんの名付け辞典」なんか買って凝りに凝った名前を考えては悦に入っていた。いつか自分が子供を産んだらどんなにステキな名前をつけようかとそりゃあワクワクしてたね。

んが、実際つけた名前はモモ、めっちゃシンプル。よく「ミヒャエル・エンデのモモですか」と訊かれるが俺にはそんなメルヒェンな趣味はない(エンデのモモは好きだが)妊娠中桃ばっか食ってたからモモだ。最初は「いっそのことモモって名前にしちゃう?」なんて冗談で言ってたこのテケトーな名前をどうして実際につけたかといえば、妊娠以来、子供の名前は「この子の名前はこれだ!」と腑に落ちるものでないと嫌だと思い始めたからだ。子供のたましいの波動のようなもの、それをそのまま音にしたら文字にしたらどんな感じだろう、そういう基準で名前を考えた。最初は木蓮の咲き乱れる中「あーきれいだー木蓮て名前にしよっかなー」なんて思ったが何か違う、腹の子から感じられるのは、そんな木蓮なんて高貴な雰囲気じゃなかった。もっとこう、親しみやすくて丸っこくて少々ふてぶてしい、そういう子だって気がしたのよ。しかしイメージにぴったりな名前が思い浮かばないまま数ヶ月が過ぎ、冗談で口に出した「モモ」が、まさに彼女(当時プリさん)そのものの音だと確信できたわけ。「も」という音の泥臭さ柔らかさがぴったり、決して「か行」「さ行」みたいなシャープさはないし「な行」では優しすぎるのよ。こりゃあモモだね。そんで彼女には漢字の真面目さも平仮名の優しさも似合わない気がした、どこか冗談ぽく抜けた感じの片仮名しか考えられなかった。

つけた名前が、徐々に本人の波動を変えていくということも大いにあるだろう。シャープな感じの子になってほしいからシャープな名前にするとかね。だからこそ多くの人が名前に願いを込めたりするんだろうし、実際名前というものは一生の間何度となく口にして紙に書くのだからそりゃあ本人の雰囲気の方が名前に歩み寄っていくことは間違いない。だけどなんか、敢えて願いなんか一つも込めないで、その子そのまんまの名前、魂そのものの名前で呼んであげたかったんだ。だからいつも一生懸命に腹の子の魂の響きを感じ取ろうとした。生まれた子を見て確認して、うんこれはモモで間違いないと思って、すぐにダンナに届けを出しに行ってもらったよ。

ところで世話になった助産院に1ヶ月健診に行ったら、帰り際に「これプレゼント」と包みをいただいた。その場では開けず、触った感触が写真立てっぽかったので「ああこれに子供の写真入れろってことね~」と勝手に納得していたが、帰りの車の中で開けたらそれは素晴らしい字で「モモ」と書かれた小さな額だった。涙が出そうに嬉しかった、それだけで次のお産もここでお願いしようと思ったほど。(いやそれがなくたって他は考えてなかったが)どうやら書道家の先生にお願いしてこういうプレゼントをしてるみたい。すてきだー。すてきだー。





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最終更新日  2005.11.09 07:09:02
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