genki’s room

2014/05/02(金)00:53

倉庫

生活(113)

 先週、衣類の入れ替えをした。ショータンの衣類入れ替えは、10日前に私が手伝って、30分ほどで完了した。私のは時間が掛かるから、手伝って貰ったことはない。  いつも、朝から晩までかかっている。午後から始めたら、夕飯後も続きをやって、11時頃まで。  ロッカーの上の棚の箱を上げ下ろしするのは、いよいよ危なくなった。脚立に乗って、箱を下ろす時は上からベッドの上へポーンと落とすけど、上へ上げる時は、片手に箱、を持って、片手で柱や棚板に掴まって脚立の上に立つのがふらふらする。  「もう、来年はでけへんわ。納屋立てる土地、買おかな」  とショータンに言った。翌日、何故か新聞の折り込みに、売り地の広告が入った。歩いて行ける距離の、JRのY駅の近くで80坪480万円、もう一つ向こうの駅から15分というのが45坪380万円。駅からは遠いけど、車で12分ほどの丘の上に、「鉄筋の倉庫、580万円」というのがあった。  私が一人で衣類を入れ替えている間に、ショータンはその倉庫を見に行って来た。 「築は古いけど、頑丈なええ倉庫やった。奥に2軒、家がある。倉庫のこっち側は、ブロック積んで下が車道。建物の周囲の空き地もかなりある。値切ったるから、買うか?」  次の日、軽トラで、倉庫を見につれて行ってくれた。私の好みの環境だった。回りに薬草も沢山植えられる。ちらしには西向きと書いてあったが、磁石で見ると、東向きだった。  でも、借りているガレージは、月1万円。年12万円。10年借りても120万円。20年もは、納屋の必要はないようだ。10年ぐらいは、あってもいい。ショータンがいなくなるのはもっと早いかも知れない。息子を家に住まわせて運転手にしてもいいけど、息子にも都合があるだろうし…… それに、息子と住むと、早く死にそうだし。 昨日は、倉庫の持ち主に鍵を開けて貰って中を見た。まだ100年もびくともしないようないい建物だった。行った道と違う道を帰った。道路の上の橋を渡った。  今日、「あの建物どっち向いてるかスマホに訊いてみる」と言って、ショータンはまた軽トラを走らせた。昨日帰った道を走って、分かれ道を「右」と私が言うのに、ショータンは左に折れた。下り道だった。「丘の上やから、右へ行かなあかんかってん。Uターンしやな…」「Uターンしてどうすんねん」 「さっきのとこへ戻って、右へ行って、橋を渡る」  もとの分かれ道まで戻った。橋が見えた。「あの橋、わたって真っ直ぐ」  ショータンは、橋の手前を左へとった。「橋、渡る、言うてんのに…」 「橋、渡ったやろ?」 「昨日、橋渡って帰ったんや。今日はまだ、渡ってない」  ショータンは、車を停めて、疑わしそうに私の顔を見た。それから黙ってターンして、橋を渡った。まっすぐの道で、倉庫が見えた。  運転手、いつまで大丈夫だろうか? 

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