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カテゴリ:血栓症
ところで「ラクナ梗塞」の「ラクナ」とは、小さな穴を意味します。脳のMRI写真を撮ると、ごく小さな白濁した部分があり、それが穴のように見えることから命名されたようです。
すでに書いたように、「ラクナ梗塞」は自覚症状がないことも多いのですが、発生場所によっては自覚症状が出ることがあります。ただ、ただちに意識がなくなるようなことはなく、場合によると一過性ですぐに症状が改善してしまうこともあります。 手足がしびれたり、言葉がすぐ出なくなる、一瞬のめまいといった症状で病院に行き、発見されることが多いようです。 でも、考え方によっては、まだこうした軽い自覚症状がある方がよいかも知れません。病院で原因がわかるわけですから。 むしろ怖いのは無自覚の場合です。運動や言語に関係する部分がやられると比較的症状が出やすいのですが、その他の部分(例えば思考能力、性格)に関係する部分に「ラクナ梗塞」が発生している場合は発見が遅くなる可能性があります。 痴呆の中には、この「ラクナ梗塞」が関係しているケースがかなりあるのではないかと思われます。 もしあなたが50歳以上だったら、「ラクナ梗塞」がすでに発生しているか、その前段階にある可能性が非常に高いと言えます。 なぜなら、ラクナ梗塞は高血圧・動脈硬化と強い相関関係があり、少なくとも50歳代では70%以上の人が動脈硬化を持っていることがわかっているからです。ただ、動脈硬化自体は全く自覚症状がありませんから、気がついていないだけです。あなたが50歳代だったら動脈硬化はあるものだと思っていた方がよいでしょう。 また、ある程度進んだラクナ梗塞なら、脳ドック等でMRIをやってもらえばすぐにわかります。しかし、MRIでも検出されないほどのラクナ梗塞はまずわかりません。 これは、ガンの場合と同様です。ガンも成長の70%程度まではあまりにも小さく、主要マーカーでも検出することは不可能といわれています。 いずれにしても、確率からすれば、50歳以上(できれば40歳以上))になったら、すでに自分からだには相当量の血栓ができており、当然脳にもそれがあるという前提を持つ必要があると思います。 血栓に関しては、ガンよりも遙かに確率が高いということをぜひ理解しておいてください。そして、これは結果的にガン対策にもなるのですが、ライフスタイル(特に食生活)を改善して梗塞ができにくい体質にしてください。 できれば血栓を起こりにくくしたり、血栓を溶かしてくれるような食品や健康食品を積極的に利用することが必要だと思います。実は私はずっと使っています。 それでは、また次回。 コメント、トラックバック歓迎します。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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