2007/10/14(日)07:38
赤沼のおしどり
赤沼のおしどり
夫婦仲の良い事の表現に使われる「おしどり夫婦」ですが、郡山市中田町赤沼に『おしどりの碑』なるものがあります。
『郡山の伝説』赤沼のおしどりから
昔、赤沼館に右馬充(うまのじょう)という殿様がいました。
ある日 狩に出かけたが、その日はさっぱり獲物が無かった。
帰りがけに赤沼のほとりでひとつがいのおしどりを見つけ雄を矢で射止め帰り、家来に料理をさせて酒宴を催した。
夜も深まり寝床についた。
夜中に夢の中に美しい女が現れ、泣きながら「うらめしい・・・」と訴えるのであった。
はっと目覚め枕元を見ると短冊が置いてあり「日くれるはさぞいしものを赤沼のまこもかくれの一人寝ぞうき」と歌が書かれていた。
「もしかして私が弓で射たおしどりのことでは…。」と思い昨日、おしどりを射止めた赤沼のほとりに行ってみた。
なんとそこには、メスのおしどりが、自分のくちばしで、腹の辺りを突き刺して死んでいた。
殿様は、なんともいえない深い後悔の気持ちに襲われた。
それから殿様は発狂して行方知れずになったという。一説には出家したともいう。
参考 『郡山の伝説』(郡山市教育委員会)
おしどりの碑
現在は 伝説にちなんで池が再現され、碑が建っています。
<参照>
◆ 民話 赤沼のおしどり
福島県郡山市中田町赤沼字杉並
◆ 案内図