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原始人ランナーの部屋

原始人ランナーの部屋

2009日本山岳耐久レース

4回目のハセツネは月夜見駐車場でのリタイアでした。
チームメイトのため,家族のために完走だけはしたかったので無念です。
リタイアになった理由は…
スタートはハイペースでしたが,まずまずの調子でした。今熊神社への登りも自分のペースになりまずまずでした。
しかし,7k地点の入山峠付近から嘔吐感(一度だけはきました)とゲップがひどくて走れなくなってきました。ペースを落としだまし、だまし走るものの下りや平地ではむせるように気持ち悪くなり,とにかく辛かったです。
第一CPの浅間峠に仲間と応援に来た妻のところまではと22kまでは…の気持ちで進みました。
途中笑石人さんからの激励をうけました。ありがとうございました。
何とか到着して顔を見ると安心しました。
『リタイアしよう。』
と思いましたが,闘病している母のために完走と決めていただけになかなかやめる勇気も沸いてきませんでした。
涙がでてきました。妻は
『ここまでよく来たよ,もういいよ』
といってくれました。それでも悩みました。するとハリテンさんが到着したようでした。
もしかするとハリテンさんについていけばどうにかなるかも?っていう気持ちでまた前に進みました。
5kくらいハリテンさんといろいろと話,そして励まされながら引っ張ってもらえました。それでも土俵岳ではひっくり返って倒れました。さすがにスタートから水分だけで何も取れない状況で体が動けなくなってきました。
木に横たわり呆然としていると,たいすけさんの奥さんが声をかけてくれ,アートスポーツのH先輩も励ましてくれました。
このままここにいても低体温になるだけとゆっくりと進みました。
吐き気がでるとストップして,よくなると前に進み…。
とっくに自分の記録などどうでもよくなって,チーム戦と家族のためだけの一歩一歩でした。
ようやく西原峠に到着。ここでリタイアをしようと思いました。するとかなり下山をしないといけないという話をされて,それならば鞘口峠までいこう,這ってでも三頭山を登ろうと決めました。
高度を上げる度に寒くなり,生命の危機すら感じました。トレランをしてはじめて感じる過酷さでした。
三頭山到着前に避難小屋で一度休憩しようと思いましたが,酔っぱらいの登山客たちが占拠していて休もうものなら,絡んできて
『まあ中で飲めや~』
といってきます。これには参りました。
それで山頂で休もうと思いましたが。少しすると振えてきてやばいと思い動きました。鞘口峠まで何とかつくとリタイアをしようと妻に電話をしました。
しかしつながらないので,月夜見まで…
さすがに何もとらないので体も動けなくなってきました。
無念でしたが,ここでリタイアする決意をすることにしました。
8時間もかけて到着した月夜見はオアシスに見えました。
何故こんな状況になったのかは分かりませんが,夏くらいから登りでおこる嘔吐感が酷く,その辺りが今の不調の原因かもしれません。1年間このレースのために努力してきてそれが一つも発揮できないもどかしさもあります。ただ,リタイアが頭に浮かんでから7時間もその葛藤と戦い,前だけ見て進めたことだけは頑張れたと思います。
完走さえすればチーム戦でも入賞していたかもしれません。他の二人に申し訳なくて…。情けないです。
筋肉痛もないくらい体が元気なだけに無念ですが,またゼロからやり直して頑張ります。


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