爆焼けの東讃岐平野を駆ける特急うずしお
この日はどうしても撮りたい景色がありました。水を張った水田や瀬戸内海が夕陽に照らされて赤く染まる瞬間。少し前、SNSにアップされた写真を偶然見て、自分もこの目でその光景を眺めてみたいと思ったのです。 どこへ行くの、と朝、家人に尋ねられたとき、鉄道写真を撮りにいってくるではなく、夕焼けを見にいってくる、と答えたのもそうした理由からでした。もとより、1日の最後に真っ赤な夕陽が見られるかどうかは何の保証もないのですが、何となく見られるに違いないという根拠のない確信を持っていました。 場所を探しながらようやくたどり着いた撮影地。すでに何人ものカメラマンが空が赤く染まる瞬間を待っていました。 そして、刻一刻と赤味を増す太陽。海も水田も輝いています。あとは列車がやってくるのを待つだけです。 ただ、あまりにも広い景色の中では、駆け抜ける列車は「さあ、私はどこにいるでしょうか?」状態です。 画面を縦に四等分した一番右側のラインと、画面を上下で二等分した交差点のあたりに特急「うずしお」のヘッドライトが見えるのがお分かりでしょうか(列車の下あたりにサインロゴを置いてありますので、それを参考に探してください)。 このときからすでに3週間ほどの日時が経ち、輝いていた水田では緑の早苗が成長しています。また、太陽の沈む位置や時刻も日一日と変わっています。あと1年経たなければ再び目にすることのできない絶景をこの目で眺めることができた僥倖を心から喜びたいと思います。