吉松駅保存のC5552号機
今回吉松駅を訪ねてうれしかったのは、C55が静態保存されていたことです。 わたくしは、折に触れて各地の保存機を記録するようにしていますが、そうした中で、吉松駅前のC5552号機はトップクラスの保存状態だと思いました。梅小路蒸気機関車館や鉄道博物館の保存機と比べても遜色ない状況です。 蒸機を保存していくためには定期的なメンテナンスが必要ですが、人手やコストの問題などから動輪やロッドがペンキで塗られているのを見かけます。それに対し、覆い屋根の下で鎮座するC5552号機は足回りにきちんと油がひかれ、その特徴的な門デフと相まって、今にも走り出しそうです。キャブにも立ち入ることができますが、運転席や圧力計の配管なども磨き上げられて現役時代を彷彿とさせます。さすがは鉄道の町・吉松に保存されている蒸気機関車だと感嘆しました。関係者のみなさんのたゆまぬご努力に敬意を表します。 C5552号機のそばには、かつての吉松駅構内の線路配置が描かれた解説板が設置されています。これによって、半世紀前に訪れた吉松駅と機関庫の位置関係がよく分かりました(機関庫へ行ったのは間違いないのですが、どのあたりにあったのか、といったことが思い出せなかったのです)。 最後にアップした解説板のカットの奥に見えている「ぽっぽ亭」で昼食をいただきましたが、ここの和風ちゃんぽんが絶品でした。平日のランチにはおにぎりとデミタスコーヒーもつき、それがまた安い! このちゃんぽんを食べるためにもう一度吉松駅へ行きたいな、と思うほどです。どのようにして時間をつぶそうかと思案していた鹿児島最終日でしたが、思いがけず楽しく過ごせました。 折角縁あって吉松を訪問したのですから、このあとしばらくの間、半世紀前の現役蒸機時代の吉松駅と機関庫へ時空を飛び越えてワープしたいと思っています。 今日6月9日は、ロックの日、ロックウールの日、ドナルド・ダックが初登場した日(1934年)だそうです。