闘魂 サバイバル生活者のブログ

2008/04/26(土)00:36

英国RBS破綻、米国モノライン破綻寸前

タブー(75)

やはり副島隆彦の学問道場が面白い。英国のRBS(ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド)が実質破綻、また、米国モノライン大手のアムバック、MBIAの株式が紙くずとなりつつあるということだ。サブプライムローンをめぐっては、英米が火消しにやっきになっているが、状況は、予断を許さないというか、副島氏の見立てによれば、やっきになればなるほど、国の信用が毀損していくということだ。 以下、副島隆彦の学問道場「気軽にではなく重たい気持ちで書く掲示板」4/24の副島氏の記事より。 …それなのに世界はまるで何事も無いかのように、「ニューヨークを中心にして株式が持ち直して回復してる」などと宣伝している。バーナンキFRB議長が、ヨーロッパの金融当局の指導者たちと話し合いながら、必死で、ひそかにサブプラム証券商品を買っている損失部分への公的な資金の投入(tax money injection、財政資金投入)を約束として与えながら、 世界の金融崩壊を食い止めている。 それもいつまで出来るかの問題だ。私は、事態をいつものように冷ややかに見ている。  いくら’打ち出の小槌(こづち)’である通貨発行券をFRBが持っているといっても、ものごとには限度がある。あまりにも救済資金を、中央銀行が負担すると、やがて中央銀行自身のバランス・シートが目も当てられないぐらいに毀損する。流動性(りゅうどうせい)の危機ではなくて(お金そのものは潤沢にある)、信用の危機だ、と言われている事態になりつつある。 銀行などの金融機関どうしの不信感の醸成では済まず、国家の信用そのものの崩壊が近いのだ… …最期は、国家そのものの信用の毀損(きそん)が起きる。財政資金(国のお金、税金の投入、tax money injection)の投入もするから、それを中央銀行からの救済資金(日銀の特別融資、’特融’のような)形にしないで、民間の大手銀行による合併・吸収の形にするとか、そういう、見え透いた手口を今後もどんどん使うことがはっきりしてきた。  先のG7(4月11日)では、ヨーロッパが反対したのに(日本も)、アメリカ(バーナンキ)は、時価会計の撤廃と、バーゼルII(BISの自己資本部分の8%既成の強化)の撤廃を打ち出した。そして、アメリカ国内では、すでに、即座に、通達(行政命令、マンダトリー)のような法形式で、国内での会計基準を緩和して、公認会計志たちに、それとなく従うように通達を出して、かつすぐにも国内法律の改正も着手したようだ。これは、強権発動(きょうけんはつどう)の緊急の統制手法である… ところで、いま、本山美彦「金融権力―グローバル経済とリスク・ビジネス」(岩波新書)を読んでいる。本山氏によれば、どうも市場経済が賭博場に変質してしまっているらしい。競馬のアナロジーで現在の市場経済を説明しているが、競馬と違って、賭博場の外のひとも巻き込む点を氏は強調している。 そう、われわれ一般庶民もひとごとではいられない。 だから、こうして副島氏のサイト等、アンチ小泉・竹中=反米国グローバリズム・サイトをウォッチしているのだ。ほんと日本を守るのに右も左もない。 なお、米国の金融界を起点とする人脈も網の目のネットワークになっていて、エスタブリッシュメントにつながっている点に学問のメスが入っていなかったとも氏は指摘している。経済学は計数だけしか見ていないが、欲に取り憑かれた人間が経済を動かしている現実を原点に据えるべきとの指摘だ。副島氏や弟子筋の安田氏(ブログ:ジャパンハンドラーズと国際金融情報)の仕事とシンクロしているところが面白い。

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