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テーマ:旦那さんについて(2439)
カテゴリ:フィリピンへの想い
私のだんなは今、フィリピンに単身赴任中だ。
自分で選んだ運命なのに、今それがすごくこたえている。 わが家は共働きだ。 職種は同じだけど、会社は別々。 夫婦としてもだけど、仕事仲間としても、 励まし合って愚痴も言い合って、一緒に頑張ってきた自負がある。 でも…… 3年前のちょうど今頃、だんなに海外赴任の内示が出た。 希望していた仕事だったからだんなは喜んだ。 でもその3日後、 私にとっても正念場となる人事異動の内示がおりた。 だんなは「ついて来い」とは言わなかった。 言えば私が退職することになるのがわかっていたからだと思う。 ほんとは言いたかったのかもしれない。 言えなかったのかもしれない。 何度も「ついていきたい」と言おうと思った。 ……どうしても、言えなかった。 飛び立つ飛行機を見ながら胸がつぶれた。 仕事に打ち込んで寂しさをまぎらわすこともできた。 どんなに長くても3年待てば、 きっとまた一緒に暮らせると思ってた。 でも、今に至るまで、だんなに帰国の命は下りない。 なまじ「3年間の辛抱」と思い続けてきただけに、 そのゴールテープが見えてきたと思っていただけに、 それが見えなくなったことのショックが、 自分の中でも驚くほど大きい。 おそらく今は、 だんなが感じている以上に、 私の方がこの寂しさに耐えられなくなっている。 すべては自分の責任でこうなったこと。 私に寂しがる資格なんてない。 わかっていても、どうしようもない。 だんなにつらい思いをさせて一人海外に送り出した、 これが私に与えられた罰なのだろうか。 「もうすぐ結婚記念日だよね」 電話の中でだんなは、さりげなくそんなことを言ってくれる。 こちらの寂しさをくんでくれる優しさがうれしい。 でも、 このままではその結婚記念日すら一緒に過ごせそうにはない。 それだけの犠牲を強いて仕事に打ち込んで、 私自身、その犠牲を上回る何かを得ることができたんだろうか。 華やかな包み紙が街を飛び交うきょう、 私は今までで一番、 心が寒い一日を耐えることになりそうな気がする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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