ねこにまたたび

2011/05/14(土)10:09

『ジーザス・クライスト・スーパースター』エルサレムバージョン 5/3 (その1)

劇団四季(29)

『ジーザス・クライスト=スーパースター』エルサレムバージョン 劇団四季自由劇場 2011年5月3日 13時開演    1階3列センタージーザス            芝 清道 イスカリオテのユダ    金森 勝 マグダラのマリア      高木美果 ペテロ              神永東吾 シモン              本城裕二 ヘロデ王           下村尊則 ピラト(ローマの総督)    村 俊英 カヤパ(大司教)       金本和起 アンナス(カヤパの義父) 阿川健一郎 司祭1(四角)           平山信二 司祭2(丸)             内海雅智  司祭3(逆三角形)       伊藤潤一郎 男性アンサンブル 青山裕次  水原俊  安東翼  亀山翔大  佐久間仁                  真田司  神永東吾  廣瀬聖人  五十嵐春  光田健一                 松尾 篤  蛭沼建徳  中村伝女性アンサンブル 磯津ひろみ  光川 愛  石野寛子  孫田智恵                  真 優香  吉川瑞恵  英 陽奏  小島由実子                矢野侑子  深見雅子  観月さら  増田翔子    *  *   *  *  *行ってきましたよ~観ちゃいましたよ~2年ぶりのJCS♪ いやぁチケ取りの段階で、最前列センターが取れたとわかった私はその瞬間から動揺しまくり(爆)。 いやそのもちろんうれしいですよ!? うれしいけれど・・・私にはわかっていたのです・・・ユダじゃないけれどこの日の私のことが。 ええ、どうなるのかが。 そして結論から言えば、その通りになりました。 はいはいはい。 壊れてグダグダになり、終演後は友に予言どおり怪しい笑みを浮かべての再会(席が離れていたのでね)。 以下、壊れっぱなしの超偏りレポでよければご覧くださいまし  ♪序曲♪耳慣れた印象的なイントロ。 そして真っ暗な舞台から一転、荒野に伏す人々を荒れる波のように薄蒼い照明が揺らいで映し出します。 その揺らぐ照明でもう揺らぐ私の心。 早すぎるだろう(笑)。 いやでもこのどこか不安を、そして不穏な空気をどことなく内包したイントロと、 それにぴったりの照明がこれでもかと怪しく私の心を掻き乱すんです。 そしてデターーーー!!!!! 幽霊ぢゃないですよ?金森ユダです(*^^*)。 あ。後半幽霊?で出てきますからあながち間違ってはいませんが(爆)。 金森さんの出演される舞台でナニが一番スキっていえば、このジーザスのユダなのですね 2年前の大阪でやっぱり運良く最前列上手で拝見してかなりの重症になったのですが、その症状が一瞬で甦ります。 そして音楽に合わせてビクっとゆれるカラダ。 あれ?記憶より抑えているような? でもこのくらいのほうがいいかも。 だって最初からあんなにクタクタな疲れたユダだとお体が心配だわ←そーゆう舞台なんだってば でも表情はやっぱり暗いです。 つーか、やるせないのです。 ♪彼らの心は天国に♪そして歌はユダから始まります。 うわぁぁぁぁぁん。 この声が聞きたかったのよ(;;)←第一声から泣くなってば しかし何度聞いてもいい声だわ♪ そしていつも思うのは、ユダの冷静な分析と相反するジーザスへの思慕。 「私らが」、とか「我ら」、とか歌っているのよね。 ジーザスは神ではなく、最愛の友なのに群集に祭り上げられ離れていくのが心配で もどかしくてしかたないのが伝わるのです。 ♪何が起こるのか教えたまえ/不思議な出来事♪高木マリア美しいー(クリスティーヌの時より美人度UP↑)。 そして芝ジーザス! あんなに濃いユダを演じられる方なのに、ジーザスでは本当に別人(@@)。 役者だから当たり前・・・のひとことではすませられないほど真逆な人物造形ですからねー。 とはいえ、久しぶりの芝さん、相変らずいいお声です♪ こっそり告白すると第一声は聞くコチラがちょっと緊張したりして(なぜ)。 そしてユダの目線は厳しいのね。 あんなオンナに気を許すなんて!ありえない!! と自分では意識してないでしょうがヤキモチ思いっきり焼いているのがこのあとでもよぉくわかります。 でもそんなユダをあっさり否定されたときの表情がねぇ・・・怒りに満ち、同時に苦しそうでねぇ。 恐れ多いのですがマリアがジーザスによりそうがごとく、 私の気持ちがもうすっかりユダに寄り添ってるので最初から苦しくて大変です(あほ)。 ♪今宵安らかに♪やっぱりこのシーンのジーザスは大なり小なりマリアに香油で癒されうれしそう。 芝ジーザスもしかり。 でもそんなふたりをめっちゃ冷たい目線でみつめる・・・違うな、にらみつけてるユダの表情がステキ(おい)。 ♪ジーザスは死すべし♪お代官様~悪巧みっすか?(違) いやその、ここ最近ずっと時代小説読んでいるもので(爆)。 いつの世も、いつまでたっても権力者はわが身が一番かわいいのよね。 そしてやたら声がいいからついうっとりしそうになって、いかんいかんと。 しかし、実はものすごく難しい歌だよね。うん。 特にアンナスは唐突に高音で歌いだすから大変。 でも阿川アンナスよかったです~。 ♪ホサナ♪ ♪狂信者シモン~哀れなエルサレム♪ここらが民衆も一番穏やかというか、まだみんなジーザスを愛しているのよ。 そしてジーザスの表情もやっぱり同じくやさしい微笑を浮かべたり。 でも熱狂の片鱗がすでにシモンからもうかがえて、危うい未来を予感させるのよね。 あとね、なにせ舞台まで1mもなかったものですから、ものすごい迫力の群集でした。 ここ以降、とにかく群集は走り回るわけで、その勢いというか物理的に風も感じましたが 同時に熱気もものすごく伝わってくるんですよ。 対照的に一人静かなジーザス。熱狂する群集の中心で笑みを浮かべていてもひとり孤独なのです。 今までで一番孤独なジーザスに思えました。 ♪ピラトの夢♪うわぁぁぁ村ピラトがすごい!なんなのもう村さんステキすぎるーーー♪ もともと素晴らしいのだけれど、歌の説得力に一段と深みが増したというか。 聞き惚れます(*^^*)。 ♪ジーザスの神殿♪目の前で繰り広げられる市場のやりとりが迫力で面白いです。 売り込んだり値切ったり、ひやかしたり悪態ついたりとかいろいろやっているのよねぇ。 さすがに最前列だとそこらもはっきり見えてちょっとにやにやしちゃいました。けれどその場はジーザスにとっては神聖なる祈りの場。 珍しくも怒りの感情を爆発させるんだけれど、その怒りさえも群集にまた飲み込まれてしまう。 救いを求める手・手・手・・・。 市場とはまた違うせっぱつまった怖いほどの圧力に満ちた熱気。 閉塞感に満ちた世界から抜け出したい欲望は途切れることなくジーザスを追い詰め、 「私は無力だ!」と叫ぶジーザスの苦悩が痛々しくて「自分で治せ!」と突き放す気持ちが痛いほど伝わってきましたよ。 ♪今宵安らかに/私はイエスがわからない♪ジーザスに癒しを与えるマリアの表情が本当に優しかったの~。 したたかに生きてきたはずのマリアが、本当の愛を知ったうれしいとまどいがなんだかかわいらしかったです。 ♪裏切/賞金♪ここは・・・つーかここもですが、本当に胸が痛いです(;;)。 ユダの裏切りは本当に裏切りだったのでしょうか? 胸の奥のかきむしられるような苦悩。 鉛を飲み込んだようなかのように重い足取り。 裏切りの代償としての金貨の重み。 目の前にいるユダの目は揺らぐ心境をあますことなく伝えていて、怯えていたかと思うと一転冷たい目線だったり、 急に役人たちにおもねってみたり、正しいことをしていると思い込みたくて突っ張ってみたり。 究極、歌がなくてメロディーだけでもあの表情なら伝わるなと思いましたわ。 最後心が打ちのめされ地面に這いつくばるお姿なんて絶品でしたもん(どんな褒め方や・笑)。 つーかね、このシーンは特に苦しそうであればあるほどGJと、思いっきりS気分になる私でした(爆)。あぁそれにしてもなんて贅沢なお席~~~しあわせ~~~ ♪最後の晩餐♪ジーザスにはもう、自分の行く末がわかっているから最初は冷静なのにいつのまにかユダの暗い熱情に負けず劣らず熱くなって。 二人の丁々発止、精魂尽き果てるのではと思うほどのやりとりが哀しいです。 すでに裏切っているから後ろめたいし「私は理解ができない」と叫ぶけれど、 それでもまだ心の片隅でジーザスの許しと理解を求めているのがわかるの。 ジーザスへの愛が深ければ深いほど同じだけ愛が欲しくてたまらないのに、 ジーザスの愛はすでに彼だけではなくすべてのひとたちに等しく注がれていて、 それが理屈ではわからなくないけれど許せないユダが哀れでしかたなかったです(涙)。  ♪ゲッセマネの園♪ということで、ジーザスが、人間でした。 まだ神ではないのですね。 運命はわかっているけれど、それでも受け入れるのが辛い、迷いや未練もまだまだあって。 芝さんはそこが今までみたジーザス(山口さん・柳瀬さん・金田さん)と比べても一番人間らしかったです。 高音部はちょっと抑え目なんだけれど、最後のロングトーンは渾身! まさに胸の奥の苦悩をすべて吐き出すかのようでこちらまで苦しくなってしまいましたわ(;;)。 ♪逮捕♪ユダの手引きで逮捕されるジーザスは、守ろうと抵抗する弟子たちをさとすけれど、 一転民衆は手のひらを返してしくじったジーザスを攻め立てる姿は目を覆うばかり(><)。 けれど、その姿っていつも思うけれどマスコミに踊らされる今の私たちの姿とかぶるんですよね。 本当の姿・真実をみようとせず都合のいいように解釈したり一方的に攻めて責任追及したり。 うつろいやすい人間の弱さと残酷さが感じられればられるほど物語が深まるから、 そこは皆様は迫力あってよかったです。 つーかね、目の前で責め立てているから怖かったですー(褒めてます・笑)。 あと、やっぱり書かずにいられないのだけれど後ろめたさでうつむいて、 カラダさえ小さくなってしまったかのようなユダの立ち去る姿にきゅんでした(愛は盲目)。 ♪ペテロの否認♪ペテロは飯田弟くん。 ジーザスとのつながりを思わず否定してその場は逃れても、あとからあとから後悔と予言通りだった自分の行為におののいて。 オペラ座の怪人ではラウルだったのよね~何度も観たからちょっと応援したくなっていた私。 だってなんだかかわいいしやっぱりいい声だし♪    ・・・ということで、続きます(笑)。

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る