時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

2006/04/01(土)18:40

後巷説百物語(のちのこうせつひゃくものがたり)

日々の読書(ミステリー)(458)

 以前このブログでも紹介した京極夏彦の「巷説百物語」シリーズの最終巻である。第130回直木賞受賞作だ。  時は明治十年。又市もおぎんももういない。  矢作剣之進(警視庁1等巡査、元南町奉行所見習同心)、笹村与次郎(貿易会社社員、元北林藩士)、倉田正馬(元旗本の次男坊、洋行帰り)、渋谷惣兵衛(剣術の町道場主、元北林藩士)の4人は集まって不思議な話について議論するが、収集がつかなくなると、薬研堀のご隠居に意見を求めに行く。  その一白翁と名のるご隠居こそが、かって又市やおぎんと行動を共にしていた山岡百介であった。  百介は、剣之進たちに、昔又市たちと関わった事件を話して聞かせるのである。収録されている作品は「赤えいの魚」、「天火」、「手負蛇」、「山男」、「五位の光」、「風の神」の六編。

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