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カテゴリ:日々の読書(SF/ファンタジー)
この間読んだ「精霊の守り人」が面白かったので、その続編にあたる「闇の守り人」(上橋菜穂子 :新潮社)も買って来た。
前作の「精霊の守り人」で、チャグムを守ることにより、精神的な成長を遂げたバルサは、25年の歳月を経て、やっと故郷に帰る決心をする。 自分が王位に就くため、姦計を巡らしたあげく、バルサの父を殺し、バルサと養父のジグロを執拗に追い続けた前カンバル王ログサムは、10年も前にこの世を去り、既に危険は無いはずであった。ところが、やっぱり悪い奴はいつの時代にもいるものである。バルサは、カンバル国を滅ぼしかねない企ての渦中に巻き込まれてしまう。 カンバル国は貧しい国であるが、地上を支配するカンバル王とは別に、地下を「山の王」が支配している。ほぼ二十年ごとに、カンバル王は、「山の王」から、カンバル最強の短槍使いである「王の槍」たちと、「山の底」に招かれ、貴重な青光石「ルイシャ」を贈られる。この宝石が、貧しいカンバルを潤してきたのだ。その際、最強の短槍使いは「舞い手」となり、「闇の守り人」ヒョウルと戦わなければならない。しかし、この「闇の守り人」の正体は意外なものであった。 前作が、バルサの心の成長を描いたものなら、今回はバルサが自らの過去と決別する物語と言えるだろう。 ところで、作者はやっぱり、バルサの小じわにこだわっている?作品中に、こんな表現があるのだ。「日に焼けて、すでに目じりには小じわが見える。だが、バルサの顔でなにより目立つのは、その瞳である。」そんなに、毎回書かなくても良いと思うのだが。 ○応援クリックお願いします。 ○「精霊の守り人」の記事はこちら 「闇の守り人」(上橋菜穂子 :新潮社) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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