2018年12月の記事一覧 | ふるさと銀河線沿線応援・地方鉄道応援サイト　七つ星の里

ふるさと銀河線、石北本線沿線　年末年始の運行情報

年末、帰省ラッシュが始まりました。　北日本は大荒れの予報が出ていて、交通機関への影響が心配されます。　　さて、以前は毎年この時期に掲載していました。ひさしぶりに、年末年始の公共交通運行情報をお届けしたいと思います。　今回は、ふるさと銀河線、石北本線沿線の路線バスの運行について、まとめてみました。　なお、都市間高速バスや空港連絡バスについては除いています。　十勝バスhttps://www.tokachibus.jp/2018/12/12/7531/　元日は市内線全面運休。その代わりに初詣・初売りバスが走ります。　帯広陸別線は元日は３往復の特別ダイヤです。https://www.tokachibus.jp/2018/11/29/7480/　北海道北見バスhttps://blog.h-kitamibus.co.jp/2018/11/blog-post_65.html　元日は郊外線の内北見～陸別線と遠軽～紋別線のみ運行。　旭川電気軌道http://www.asahikawa-denkikidou.jp/%e5%b9%b4%e6%9c%ab%e5%b9%b4%e5%a7%8b%e7%89%b9%e5%88%a5%e3%83%80%e3%82%a4%e3%83%a4%e3%81%ae%e3%81%94%e6%a1%88%e5%86%85%ef%bc%88%e4%ba%88%e5%ae%9a%ef%bc%89/　道北バスhttps://dohokubus.blogspot.com/2018/12/blog-post.html　北紋バスについては、ネット上に年末年始ダイヤに関する情報が見当たりませんでした。　(見落としがあるかもしれません。ご教示願えれば幸いです。)　網走バスhttp://www.abashiribus.com/jikoku/nenmatu_nenshi_osirase2018.pdf　元日は全線運休です。　阿寒バスhttp://www.akanbus.co.jp/nenmatsunenshi.pdf　美幌市内線がありました。12月31日から1月3日まで運休です。　他の道内バス会社については、以下から確認願います。http://wwwtb.mlit.go.jp/hokkaido/bunyabetsu/bushp_ichiran/

北見バスターミナル供用開始

こんにちは。寒い日が続いています。　さて、かねてよりJR北見駅前に建設が進められていた、新しい北見バスターミナルが完成し、12月15日から供用開始されました。https://denshobato.com/BD/N/page.php?id=112539https://blog.h-kitamibus.co.jp/2018/12/blog-post.html　「都市再生整備計画事業」として、国庫補助を受けながら整備されています。　また、隣接する「まちきた大通ビル」そしてその隣に建設中の新市庁舎とともに、一体的に整備されます。http://www.city.kitami.lg.jp/docs/2015020100041/files/setwebsiryo.pdf#search=%27%E5%8C%97%E8%A6%8B%E5%B8%82%E9%83%BD%E5%B8%82%E5%86%8D%E7%94%9F%E6%95%B4%E5%82%99%E8%A8%88%E7%94%BB%E4%BA%8B%E6%A5%AD%27　個人的には、自家用車の乗降場(交通広場)よりも、バス乗降場が駅に近いほうがいいと思いますが、それでも、今までの駅とバスターミナルとの距離を考えると、格段に改善されています。　実際の使い勝手がどのようなものか、見に行きたいと思います。今年の夏、工事中の写真です。

札沼線　地元廃止同意について

JR札沼線の北海道医療大学～新十津川間については、去る10月12日に沿線4町が鉄道廃止に合意し、12月20日にJR北海道社長と4町長との間で、廃止合意文書に調印する運びとなりました。https://www.hokkaido-np.co.jp/article/255850　廃止日は、廃止関連イベントの実施やお名残り乗車に配慮し、大型連休最終日の５月６日を最終運行日とするようです。　札沼線に関しては、今後の北海道ローカル線再生の試金石となるはずの場所であり、石狩川右岸を走る路線として、石狩、空知さらに留萌との連携を取れるルートとして、利活用の可能性が十二分にある路線と見ていただけに、廃止は非常に残念です。また、この路線の廃止が他の路線及ぼす影響も、非常に大きいと考えます。　１日１往復しか走らない現状のみを捉えるのではなく、沿線の持つポテンシャル、ネットワークの形成といったところに着目をすべきであり、何も手を打たないまま、鉄道廃止ありきで推移してしまったといわざるを得ません。DMVという新しいシステムの導入の可能性もあった線区だけに、なおさら無念さが増すところです。　以前JR北海道が示した、バス転換による路線案を、もう一度見てみましょう。https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2018/180216-2.pdf　石狩当別～北海道医療大学～石狩月形、石狩月形～浦臼、浦臼～奈井江、浦臼～新十津川～滝川の、大きく４路線へ分けてのバス運行となります。ここではっきりわかるのは、各路線が「その町だけのためのバス」になっていることです。　確かに、いずれのバス路線も複数の自治体にまたがっています。しかしその路線体系は、高校生輸送(月形高校、当別高校、滝川市内)、函館本線の駅あるいは大きな都市と接続する(奈井江、滝川市内)役割に特化されていると見てよいでしょう。バスの時刻も、既に多くのバスが走る新十津川～滝川を除き、通学生にウエイトを置いたものになるはずです。あるいは、仮にバスの運行主体が地元自治体になった場合、自分の町の利便だけを考えたダイヤなることは、容易に想像できます。　それは、札沼線としての長年の横のつながり、あるいは石狩川右岸の街々のつながりが分断され、公共交通による連携が果たせなくなることを意味します。否、そんなものこそ自家用車に任せればよい。現実はまさにそうです。しかしそれで、広域での連携を伴う、持続的な観光振興はできるのだろうか。自動車による観光の動きは、実はピンポイントであり、目的地へ一直線という例が殆どです。余程そのスポットに魅力がないと、通過されてしまうか、せいぜい道の駅で、トイレかスタンプ集めに寄って出られてしまうだけです。　したがって、今更JR北海道が地元自治体と組んで観光振興を行っても、沿線の横のつながりを断とうとしている中で、持続的な支援、地域振興につながるとは、とても思えません。鉄道廃止が決まってからこのような事業を手掛けても、連休と廃止時期を合わせても、廃止に乗じたJRの収入増にしか貢献しません。むしろ、札幌から近いということが災いして、今まで以上に多くの人々が廃止間際に押し寄せ、さまざまな混乱と危険が生じる恐れがあります。https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20181203_KO_Sassyousen%20tour.pdf　今まで地域に何もしてこなかったJRが、そして鉄道に関わりを持てなかった地元自治体が、持続的な地位交通の維持と地域振興のために何ができるのか。隣町は関係ないで済ますのか。カネを出せばそれで終わりなのか。それこそ「冷静に」考える時だと思います。

「一円も出さない」は道理として通らない

こんばんは。　　JR北海道の維持困難８線区に対する国の支援についてh、2019年度は見送られる見通しであることが報道されました。https://www.hokkaido-np.co.jp/article/254362?rct=n_jrhokkaidohttps://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181203-00000004-hokkaibunv-hok　見送りの理由は、国と地方自治体との支援割合について、調整がつかなかったためととされています。　国の立場に立ってみれば、道外の他の地域よりも手厚い財政支援はバランスを欠く。そして国支援ありきでは地元の熱意を感じられない。そんな本音が見えます。一方自治体側は、やはり国鉄改革のスキームが崩壊したのが根本原因なのだから、国支援は当然。支援したくても先立つものが無ければ何も手が付けられない。恐らくそのような考えでしょう。問題の核心に迫れず、何も変わらないままに事態が推移しています。鉄道を地域のものとして「復活」させ、利用されるものに変えていくには、ある程度時間がかかります。しかし、鉄道維持活用の努力を行おうとするその手前での停滞は、それこそ時間の無駄遣いです。　国の支援が得られないことで、JR北海道はますますやる気を失うというか、鉄道事業を「赤字の元」とみなし、懸命に縮小し手放していくでしょう。先日の鳥塚亮氏の記事にあるように、経費節減で数字上は、会社の経営改善を行ったと見えるからです。　もう、ニワトリが先か卵が先かの議論を続けている場合ではありません。一番怖いのは、沿線住民から鉄道の存在が、ますます離れていってしまうことです。まず、地域の方々に鉄道へ目を向けてもらう。鉄道の利活用を一緒に考え、方策を実行する。それを始めるための原資は、自治体のお金だけで足りないのが明らかな以上、国も出さなければなりません。「地元に熱がない」から国は支援しないでは、いつになったら心に灯をともすことができるのでしょうか。JR北海道に対する財政支援については、様々な意見があると思いますが、必要と判断したモノにはお金を出す。そして効果をしっかり評価する。このことが大事だと思います。

JR石北沿線応援ツアー　厳寒のオホーツク「大満喫」ツアー開催

来たる２月１日(金)、２月２日(土)の２日間、石北沿線ふるさとネットワーク主催のツアーが開催されます。詳細はこちら(ブログ「石北沿線情報」)https://blogs.yahoo.co.jp/gingasen_net/33742351.html　今回は「厳寒」オホーツクの寒さに焦点を当て、自然と食との両面から体感していただく、まさに直球勝負のツアーです。　最近では首都圏でも徐々に知られるようになってきましたが、「北見厳寒の焼肉まつり」は、北見の支店に転勤してきたサラリーマンの方々が編み出した、「余所者」が関わったイベントと聞いています。　マイナス10度を切る野外で、寒さで体を震わせながら、鼻水も飲むビールも凍り付く状況で焼肉に食らいつく。このクレージーさはピカイチであり、他の追随を許しません。　札幌の皆さん、特急ライラックと大雪号で北見へ。道外の方は、今すぐ女満別空港行きのチケットをゲットしましょう。そしてツアーへお申込みを。　人生が変わる体験が、あなたを待っています。

JR北海道問題を考えるために

連投になります。　この秋口からのJR北海道に関わる様々な動きは、鉄路存続に対する国の長期的な財政支援という、一番重要な部分の見通しが立たないまま、札沼線や日高本線の沿線自治体による廃止容認の動きが先行してしまい、この問題に対する無念さ、無力さを痛感しています。　個々の線区の動きに対するコメントは、別の機会にしたいと思います。ここでは、ネット上で見つけた非常に説得力のある記事を、紹介したいと思います。なぜ、これほどまでにJR北海道の経営改革は進まないのか。陰にある大人の事情を暴露してみた。https://news.yahoo.co.jp/byline/torizukaakira/20181114-00103930/　週刊誌っぽい、関心を引く見出しです。著者は鳥塚亮氏。元いすみ鉄道社長です。　本ブログでも紹介したことも掲載されていますが、まとめ方、論理構成はさすがであり、説得力の点では私など足元にも及びません。　それにしても、JR北海道という会社の持つ本質、会社単独でどうにもできない状況を、極めてわかりやすく表しています。　最後の部分を引用します。「日本国民全体の生活に係わる大きな問題を、われわれ内地（本州）の人間はJR北海道という会社の再建に委ねて自分たちの生活の一部を任せていることになるのです。そして、皆さんは本当にそれでよろしいのでしょうか。つまり、JR北海道の問題というのは、私たち内地（本州）に住んでいる人間の問題でもあるのです。」　　ところで、「入るを図り出ずるを制す」と説く鳥塚氏が、なぜ、ローカル線の「誰も乗らない」無人駅の廃止に否定的なのでしょうか。ここを考えることが、実はJR北海道問題を見極める重要な要素になる気がしてなりません。

当事者はあなた

こんばんは。　北海道の鉄道をはじめとした、地方鉄道の存続・活用に関して、地域外の人間として関わってきた自分から見て、常に心のどこかに引っかかっていることがあります。　ある鉄道が、存廃の危機にさらされたとしましょう。多くの場合、鉄道の経営がおかしくなるには、それ相応の時間の経過があります。しかし問題が顕在化するのは、決まって「突然」やって来る印象があります。ごく一部の人を覗いて、公共交通に関する正しい情報が届けられていないことが原因と考えられます。また、公共交通は水のようなもの、あって当たり前という感覚が、地域住民の中にあるとも考えられます。　さて、鉄道の存廃危機が顕在化しました。鉄道運営会社は、早く鉄道を切ろうと、鉄道不利と思わせる情報を「突然」積極的に公表します。地元自治体は、余計な金を出したくない。道路と違って国が負担してくれない鉄道の存続には及び腰です。首長や議員も、自分たちが普段地元の鉄道を利用していないからか、残さなければならないと考える人が少ない。バスの利点を強調しても、「バスが便利」と主張する人たちがどの程度バスを利用するのかわかりません。「廃止反対の声」は、鉄道廃止で少しでも補償や補助金を呼び込むためのポーズとなっていて、廃止が決まれば盛大にお別れ行事をやって、転換バスにはそれ以外利用手段のない人たちが、細々としか乗らない…　前回の書き込み同様、いささか皮肉めいたシミュレーションをしてしまいました。今回は、切り口を少し変えて、鉄道って誰のものだろうということを考えたいと思います。　鉄道の存廃問題で、当事者としてクローズアップされるのは、鉄道運営会社、そして地元自治体(市町村、そして都道府県)です。自治体の首長、そして議員の問題に対する考え方は、今後の動向を大きく左右します。　次に注目されるのは、沿線住民です。本来は、当事者の筆頭として掲げられなければならないのですが、地域住民も、それぞれ置かれている立場あるいは生活によって、問題に対する態度が大きく異なってきています。　「俺は何十年も、汽車なんか乗ったことがない」「鉄道なんか誰も使ってない。俺も使ってない」「赤字の鉄道なんかより、子供たちの将来のために税金を使って」以前であれば、異なる意見を受け止めつつ、地域の総意としてまとめ上げるリーダーが存在していましたが、人口の減少、あるいは市町村合併などの影響でしょうか、リーダー不在の中、地域の総意としてまとめ上げられた意見が出にくくなってきました。その結果、特に地元に財政的負担を求められるものは、ネガティブな方向、つまり縮小される方向へ、地域の世論が傾いてしまいます。地域の中には、鉄道でなければ絶対困る、という方も間違いなくいらっしゃいます。ですがそのような人たちの声は「バスで十分」「贅沢を言うな」「税金の無駄遣い」という声にかき消されてしまいます。　公共交通機関である鉄道は、沿線住民だけでなく、多くの人たちが利用し活用する公共財です。観光客、長期滞在者、交流人口等々、むしろこれからは、沿線外の方々にいかに利用してもらうかが、鉄道だけでなく地域全体の活性化の鍵を握っています。一方、現在の鉄道存廃を決めるシステムは、財政的な支援が弱いままで、沿線自治体に決定を委ねている状況です。これでは、沿線住民が乗っていないという理由だけで、鉄道廃止が進んでしまいます。　沿線住民の意思、これが一番重要だということは、昔も今も変わりません。では、沿線住民以外は単なる「一見さん」であり、「余所者」が、財政負担を伴う鉄道存続に対して意見を言うのは、お門違いなのか。「そんなに残したいなら自分でカネを払え」なのか。地元から見れば「余所者」以外の何物でもない私の心に、ずっと引っかかっている部分です。　　先日、根室市が、JR根室本線の釧路～根室間(通称花咲線)の存続を目指して、ふるさと納税による活動資金調達を行ったところ、目標額３千万円強のところ、２万人もの納税者から２億９千万円もの額が集まりました。https://www.furusato-tax.jp/gcf/312　根室市の人口が約２万６千人ですので、内訳は示されていませんが、多くの沿線以外の人たちが、このふるさと納税に参加したものと考えられます。　鉄道をはじめとした公共財の在り方について発言する権利は、払った税金の額に応じて発生したり、重くなったりするものではありません。また、「残したきゃお前が払え」というのも、公共財の維持の考え方として完全に間違っています。ある問題に対し、それぞれの置かれた立場で、他の人たちとの関係に配慮しつつ、できる範囲で責任を持って考え行動する。これができる人こそが「当事者」です。前述の根室市のふるさと納税に参加された方は、間違いなく「当事者」です。このように、沿線住民以外の方でも、もっと当事者性を発揮して声を上げて欲しいし、沿線在住でもなかなか声を上げにくい方々も、ぜひ勇気を持って声を上げていただきたいと思います。