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 こんばんは。

 「警察庁が自転車の車道左側通行を徹底することを発表」このニュースは、新聞各紙で報じられました。このニュースをお読みになって、普段私たちが日常的に利用する交通手段である自転車に対し、何か大きな変革の流れが来ている、しかもその流れが、現状より不安な方向を向いていると感じた方も多いと思います。

http://www.asahi.com/national/update/1025/TKY201110250565.html

http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/snk20111103121.html 

 そもそも、自転車は道路交通法上、軽車両の扱いを受けていて、車道左側を走ることが大原則です。しかし実際は、自転車歩行者専用道(自歩道)という名の、本来例外的な取り扱い(歩道上を自転車が走る)の道路が増えてしまいました。このことで原則と例外との関係があいまいとなり、加えて警察も違反の摘発をほとんど行ってこなかったことから、自歩道指定に関係なく、歩道上を自転車が走り回る状況が、日本各地で見られるようになってしまいました。

 道路構造上も問題があります。歩道上を自転車が走ることを前提として、歩行者通行量と比べて格段に広い歩道を作ってしまい、一方で車道外側線と歩道との間を思い切り狭くして、自転車が車道を走りにくくするような構造で整備された道路が、多数存在します。

 実は、自転車に関わる事故の8割は、車道上ではなく交差点で起こっています。つまり、出会い頭による衝突や、右左折に伴う巻き込み事故などです。このような事故を起こす原因は、自動車側から自転車を認知できない、直前までいるかいないかわからないからなのです。それを防ぐには、車道からの死角が多すぎる歩道を走らず、最初から自動車に、自転車の存在を認知させることが重要です。つまり、車道を自転車が走ることは、歩道を走ることに比べて、圧倒的に安全なのです。そもそも歩道は、高齢者や障害者などの交通弱者を守るための、最後の砦であるべきです。そこを、時速20キロ以上出る鉄の物体が走ることは、危険極まりないことであるはずです。

 自転車の車道走行を阻んでいるものは、路上駐車や自転車レーンの未整備などの物理的な問題と、ドライバーの意識にあると思います。道路がクルマだけのものだと思ったら大間違いです。自転車に乗る方が、車道走行を危険だと感じるのは、ドライバーが狭い道路空間を共に共有(シェア)しあうという意識に欠けていることで、幅寄せ、巻き込み、クラクション、突然のドア開閉などの行為に巻き込まれると感じているからです。もちろん自転車側も、信号無視や危険なすり抜けなどの危険行為は、行ってはいけません。

 自転車が趣味のものだけでなく、都市交通として安全、正確、そして環境や健康にも寄与するためには、今回の変革は避けて通れないものです。自転車に乗る皆さん、一歩前に踏み出し、車道を走ってみませんか。そしてドライバーの皆さん、同じ車両の仲間として自転車を受け止めた上で、優しい運転を心がけていただけないでしょうか。

 最後に、日本経済新聞が自転車の車道通行について書いた社説を紹介します。冒頭に訂正が載っていますが、もしこれが訂正されていなかったら、自転車事故の8割が車道で発生→自転車の車道走行は危険→なぜ警察庁は危険なことを奨励するのか、という世論になりかねません。自転車関係者の中で相当問題になっていたのですが、記事はひとまず訂正されました。

日経社説






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Last updated  2011/11/05 12:37:14 AM



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