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半月くらい前から「人名の世界地図(文春新書)」を読んでいる。 1日に1章も読まないから、なかなか進まない。 「人名に秘められた3000年の謎を解く」 「リリエンタール(百合の谷)、ゴールドスタイン(金の石)は、なぜ悲劇を秘めた名前なのか? なぜカラヤンという名前だけでアルメニア系だとわかるのか?」 (以上、帯より) 「ケネディとは醜い頭!」 (小見出しより) Mac~はスコットランド系、O’はアイルランド系、ゴールドやシルバーはユダヤ系、~センは北欧? ~スキーは東欧からロシア、漠然とそんなイメージを持っていたけれど、その由来や各国語による変化の過程はよく知らなかったので、読んでいてかなり興味深い。でも、「マイロン」の意味は今のところ出てきていない。がっくり。 中1の時、英語を習い始めたばかりの中学生の常として、アメリカ人の少女と文通を始めた。紹介してもらったデトロイト在住の少女の名前はGretchen Hess(グレチェン ヘス)。田舎に住んでいた中坊の私には、Gretchenという名はなじみのない奇異な名前に思えたし、Hessというドイツ系の姓とあいまって、堅苦しい感じも受けた。エリザベスやジェシカと言った少女らしい名前に憧れていたので、かなりがっかりした覚えがある。そのせいだけではないだろうが(※1)、数回のやり取りをしただけで返事を出さなくなってしまった。送られてきた写真はショートカットの金髪のキュートで活発そうな女の子だったけれど。 4章の「花と宝石に彩られた女性名の反乱」を読んでいて、久しぶりに彼女のことを思い出した(※2)。Gretchen(グレーチェン)は、グレートヘンがアメリカのドイツ系移民によって英語化されたもの。グレートヘンはグレーテルと同様に、Margarete(マルガレーテ)・Margareta(マルガレータ)の愛称だという。Margaretaは四大殉教聖女のひとりである聖マルガレタに由来し、元はギリシャ語の真珠から来ているらしい。マーガレット、マルグリット、マーゴット、そして、マーゴ、マギー、ペギー、メグ、マッジ、メーガンなども、各国語による変化とその愛称(順不同、綴りは略)である。 グレートヘンは「ファウスト」に登場するし、それにヘンゼルとグレーテル! グレタ・ガルボもね! 私の記憶の彼方でグレーにくすんでいた堅苦しい名前「Gretchen(グレーチェン)」は、真珠の輝きを持って生まれ変わった。(と、書いたのを読み返して照れた) ところで、ボーイズラブって名前の字面や響きのイメージに頼り切ってると思うことしきり。名前で攻め受け(=タチネコ)わかるようになってます。ある意味便利。 が、先日英国が舞台のボーイズ・ラブを読んでいて、しばらくどっちがどっちかわかりませんでした。やはり、先入観の積み重ねとか、男女両方に通用する名前の知識とかないとダメなのか?いや、作者の表現不足か。 しかし、役割分担がきっちりしていないと、安心して読み進められない私自身の保守的な部分を知ることができました。がっくり。 ※1 たぶん、英語が苦手だったせい。 ※2 その後、「サバイバー」って番組にグレッチェンって米国人女性が出ていたと教えてもらった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2002.02.26 03:07:37
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