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TITLEの最新号のカルティエ特集、表紙がまたまたすごいですねえ。
取次ぎの規制がゆるくなった去年頃からいろんな装丁や付録の雑誌が出てきて、ついつい買ってしまいます。で、場所とります。 表紙もあれなんですが、TITLEは去年からのマイブームの不肖・宮嶋本に登場するNドケチデスクが編集長なのです。なので、ちょっと気になったり。週刊文春のデスク時代には、オウムから隠れて宮嶋たちと旅館に缶詰になりつつ賭場を開いたりしていた(宮嶋本より)人が、カルティエ特集とな。なんか感慨深いですな~。 とか思いつつ、セブンイレブンに入ると「勝組ランジェリー」っつー文句が目に飛び込んできました。手に取ってみると、なんかふかふか。なんと、付録にショーツがついていたのです。で、250円。 安い!のはなぜかというと、その雑誌は高収入アルバイト情報誌だからなんですね。つまりは求人広告雑誌。で、ランジェリー特集も通販カタログの体裁になってます。特集はカジュアルセクシーチープ系中心で、付録もヒップハングのコットンプリントショーツでした。 しかし、「勝組」かあ。 私は、過度に(←ここ重要)高級ランジェリーにはまる心理の一部は、コンプレックスとストレスという負の要素から来ている気がするんですね。ランジェリーにはコンプレックスやストレスを優越感やナルシズムに転化させる働きがあると思うんです。 ランジェリーは自分の身体を愛するための装置になりうるんですな。応急処置だったり、痛みを忘れるための麻薬かもしれないけれど、癒される、こころよい。 「ヒーリングランジェリー」の「ヒーリング」というのも、癒されたいというハッピーではない状況があってこそのことなので、スタートはマイナス。 ラテンな国々のような下着状況だったり国民性だったり、身につけるものから生活すべてを一流品が占める階級の方々などには当てはまらないんですが、日本のように下着はまだまだ実用品や肌着の範囲をそう出ていない国で、自分の経済状況や生活レベルに不釣り合いなブランドのランジェリーを買い捲る、そこには自分の心の中でのみ一発逆転したいような感情があるような気がします。つまり、かつての私です。 また、そういった状況でランジェリーにのみハマる人間というのは、プライドの高い人が多いのではないかと思います。負けず嫌いの。 生まれながらに勝ち続けてきた人は「負ける」という状況を知らないのですから、「負けず嫌い」にはならないのではないかと思います。たぶん、本当の意味での勝組の人は、自分が勝ち続けているという状況にも気づいていないと思います。つまり、負けず嫌いというのは、負けた経験のある人。負ける悔しさを知っている人。 ランジェリーは言うまでもなくインナーです。ランジェリーを着けている姿は、自分と限られた人しか見ることはできません。 高価なことが一目瞭然のブランドロゴの目立つアウターでばっちり装うのも、コンプレックスを隠すための武装として有効です。ですが、傍目にも明らかな武装は、また弱点も晒してしまう危険があるのです。それでは本末転倒。で、心のヒーリングと武装に選んだのはランジェリー。 限られた金額を、人目に触れるものではなく、触れないものに費やす。それは一見ロマンティックですが、また「人目に触れないものにお金を使う私という優越感」「人目に触れないから、分不相応と言われることもないという自意識過剰さ」「人目に触れないから、似合わないとの批判も浴びにくいという自己防衛」などの感情を含む場合もあります。 レースやフリルなどのロマンティックなものが好きだけれど、自分には似合わない。笑いものにされるかもしれない、などと思い込んで心配している人でも、ランジェリーでは自由に好きなものを楽しめるのです。 買い物する時の勇気さえ、クリアできれば。慣れだし。(あとサイズとお金)。 他にも、1日の多くの時間を制服に覆われていても、その下にはお気に入りのランジェリーを着けている、そのことが心の支えになる。 もちろんそれだけではなくて、純粋にこのレースが好き、この色が、このデザインのものをどうしても手に入れたい、身につけたい、そんな気持ちも確かにあります。いえ、そんな気持ちのほうが、大部分でしょう。 なぜ今回、勝組とか負組とかあまり意味のないくくりで考えてみたのかというと、10日ほど前にサイトのアンケートでいただいたご意見を、「勝組のランジェリー」というコピーが思い出させたからです。 「ランジェリーが好きな人なのはわかりますが、全体的にランジェリーのなかでもチープ系なものがお好きなようですね。もうすこしお勉強なさったほうがよろしんではないでしょうか。」(原文ママ) 無記名でした。 ケチをつけられたことが腹立たしいというのではありません。(まー、お勉強のくだりには、余計なお世話! 趣味なんだから好きにやらせてよ、勉強なんて大嫌い! とは思いましたが)。 この方は高価で高級なランジェリーをたくさんお持ちかもしれませんが、勝組の人ではないんだな、と思ったのでした。勝組の人の鷹揚さは感じられなくて、でも所有するランジェリーの格で勝ち負けを競っているようなところが感じられて。 私が被害妄想なのかもしれませんが。っていうか、私のサイトにもそういう部分があるのかもしれません。だから、更なる負けず嫌い発言を呼び寄せてしまったのかも。 あー、この話はやっぱヤメ。なんか、傍観者ぶって書いてますが、きちんとまとめようとすると、自分の柔らかく醜い部分にもっと切り込んでいかなくてはならないので、まだ勇気がありません。 つーか、うがちすぎ? まー、コンプレックスがスタートだとしても、いつまでもスタート地点にいるわけではないんですが。 同じランジェリー趣味といっても、ひとくくりにできませんしね。ごめんね。 画像(上)は新潟ダイエーのランジェリー売場「クリスティ」で買ったトリンプのガーター。(下)はチープランジェリーの宝庫、上野ABABの地下のランジェリー売場で買った厚木のガーター。どちらも素材はコットンレース地で、3,000円未満。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2002.11.10 19:38:15
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